大安丸を出た後「美栄橋」駅まで歩きます。去年来た時には駅の高架下のあたりの三叉路に、こぎれいな沖縄そば屋があったのですが、もう別の店なっていました。いずこも競争厳しいね。
モノレール安里駅で下車。徒歩2分でめざす「うりずん」に到着。この店については 店の 公式HP をご覧ください。予約はしてませんでしたが、すんなりと入れました。
一言でいうと、この店はここで「商い」をしてるのではなく「文化」を発信しているんだ と思いました。店の設え、酒と料理、接客態度 そのすべてが「沖縄の素晴らしさを知ってほしい」というオーラにあふれています。
カウンターの壁には この店の店主だった故土屋實幸(さねゆき)氏の大きな肖像画が掲げられています。やさしい眼差しで 今宵も客を見守ってくださっています。この絵の前で飲むと、自然に背筋がピンと伸びます。
先客の女性二人組が「すいませ~~ん 灰皿お願いします」とスタッフに声をかけると「店内は禁煙です。店の外でお願します」とのこと。いやあ拍手喝采です。だって、この店のウリの一つは年代物の古酒でしょ。そのえもいわれぬ香りを たばこ臭い空気の中で味わいたくはないです。
この店のもうひとつの特徴は、泡盛の1合セットを頼むと、「水も氷も他の客と共用」ということです。カウンターの2ケ所ほど、水と氷、マドラーなどがおいてありますので、カウンターの客はこれを共用します。水と氷はまだいいにせよ、マドラーも共用というのは気にする人もいるかもしれません。だってほかの客の2杯目、3杯目のグラスをかき混ぜたマドラーで 自分のグラスをかき回すんですよ。
でもね、小生、そこが気に入りました。「この店に来た人はみんな兄弟さあ~、細かいこと気にしない気にしない~」という店のメッセージですね。
この日は、白百合1合と、蛸の油みそ(おいしい!!)、突き出しは昆布イリチイで、〆て1700円。いい店です。この店の存在自体が すでに文化遺産ですね。栄町市場というと なんとなく入りにくそうなイメージありますが、この「うりずん」は モノレールの大通りに面してますから。気軽に立ち寄れます。(続く)
夕闇迫る安里駅
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