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ふぐは 何もつけないで食す


  ふぐ(河豚)は、従来は冬のイメージが強く、まともな店は、夏場はふぐを出さず、鰻を売ってしのぐ なんてことが言われた時期もあったね。でも、最近では、一年中普通にある。(もっとも そもそも何ふぐかが問題だけどね・・)

 1番目の理由は もちろん養殖ものが安価に出るようになったことだろう。これは歓迎すべきことだね。

 2番目の理由は、どちらが原因でどちらが結果かは微妙だけど、夏にふぐを食いにくる客がいないから、結果的に夏はシーズンオフとなったんじゃないかな。あたりまえだけど、海の中では、一年中ふぐは泳いでいるのにね。でも取っても(高く)売れなけりゃ、漁師さんもわざわざ取らないしね。

 3番目の理由は、とりわけ関東地方というか東京では、ふぐはコースで宴会料理として食べることはほとんどで、(だって晩御飯のおかずにふぐは食わんでしょ)、必然的に鍋料理がでる。夏は鍋は敬遠される・・。ざっとこんなところだろうか。

 ふぐ刺しといえば、アサツキをまいて、もみじおろしのポン酢しょうゆで、というのが超定番だけど、これ、一体だれが考えたんだろうね。色彩的には、白 赤、緑と鮮やかであることは間違いないけど。

 もともとふぐは、魚の「味」も「臭い」もしない魚だから、ポン酢(本当は 橙を絞ってほしいところだけど)をつけりゃ、ポン酢の味しかしないよね。もみじおろしを付けるのは、その辛さで口がピリピリしてくるのを、「ふぐの毒が当たった」と 脅かしてみせて場を盛り上げるくらいかな。

 僕は、ふぐは、醤油もポン酢も何もつけないで、切り身だけを食べるよ。ちゃんとしたふぐなら、ナマ臭いことも何ともなく、ふぐの甘さがなんともいえず、おいしい。

 だまされたと思って一度してみてください。(冒頭の写真のふくさしは 某居酒屋で 一皿1400円でした)
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