秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷冬点描

2010年01月08日 | Weblog
心に沁みる風景
久保集落最上(標高850)にあるT家の前と横に広がる畑は四季の何時でも
綺麗に整理され雑草も引かれて気持ちの良い畑である。
もうかれこれ80になるT老婦が一人で耕して肥ぐろを刻んで入れては
ジャガイモ、蕎麦を収穫する傍らで、サツマイモ、トマト、などあらゆる
野菜を採って、都会も子供達や孫に送るのを楽しみにしている。

もちろんわたしにも度々おすそ分けがあり、新鮮な野菜が食べられる恩恵に
預かっているわけだが、T老婦も年には勝てず、だんだんと「せこうなって
きた、何時まで動けるかのう」と弱気を見せるときが度々ある。

血圧が少し高いために冬場は街の子供の家に下りているのが、
2,3年続いている。12月中旬に訪ねたときは、今年は小豆が出来が
悪かったから、黒豆を持って帰れとたくさん頂いたものである。

そのとき見た畑は残し物が一つも無い綺麗になった畑であった
何時までも元気でこの暖かい、温もりのあり、生活の匂いがする
畑を守って欲しいものだと思う。





すこし下りたところにあるハデ木と肥ぐろの風景もわたしは心に沁みる風景
である。このハデ木と肥ぐろを通して天狗塚と天狗峠を眺めると気持ちが
安らいでくる。



T家の畑の近くにある茅葺きの廃家は主が居なくなって久しいのか
大分崩れかけている。
雪の重みで今にも屋根が落ちるのではと危ぶまれるが、寂寥とした
雰囲気と何故か温もりがあるようで、不思議な気持ちにさせる
風景が私の心を揺さぶるのである。




コメント
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