秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ〈親父の宿題〉

2011年08月28日 | Weblog
夏休みも もうすぐ終わりますが…
全国の子供達~!
多分 この宿借りblogは、見ていないだろう!
の全国の子供達~!

『宿題は終わったかな?』


ワタシが可愛らしい、小学生だった頃、夏休みの宿題に 決まって
『工作』
がありました。
『耕作』ではありません。 あしからず

そして、ワタシは
いつも その宿題で
《金賞》 を頂いておりました!!!

夏休みごとに 色んな工作を、作りました。
《祖谷の山々と川》
の粘土細工
《鶴と亀》
のスチロールで作った飾りもの
《茅葺きの家に 庭》
※苔つき 石つき

頑張りました!
小さな体で、山の道を、トコトコ歩く。
慎重に 歩く…
工作を壊さないように、ゆっくり歩く…

父が 始業式の朝、
ワタシを送りだします。
声を、かけてくれました。

《マーコさん!気をつけて歩かないイカンバイ~!まっすぐに持たな、鶴の首が壊れるばいっ!》

まるで、某観光ホテルの ホテルマン達が、お客様が見えなくなるまで手を振るように…
父は ワタシが
曲がり角から、見えなくなるまで、見送っていました。

なんちゅう 親馬鹿…

で…
金賞を頂いて、家に帰ると…
父は、大喜び!

『やったばいっ!マーコさんは、ようやった~!えらいぞ~!』
頭 なでなで~

……
……
……
夏休みの工作は、
父の企画 構成 そして 全て 80パーセント父の自己満足の お時間!
父の趣味の お時間だった…

ワタシがやったことと言えば、粘土をこねることと、言われた箇所に、色を塗ること※

そして それを
無事に 学校に運ぶ役目…

母親は、いつも
やっぱり 黙って見ていた。

親馬鹿の親父と
忠実に 指示に従う、
その娘の、大袈裟な熱い宿題。

感情を表に出さない、母親は 静かに見ていた…

当時の作品は、何も 残っていない。
父が 亡くなってから、母が色んなものと一緒に、処分したんだろう…

ワタシの娘達の、
工作、図画、書道。
賞状 いたずら書きまで、
ワタシは全部 保管している。
時折、それを見つけた、娘達は、素直に言う
『これ まだ 家にあったんじゃ~♪
うれしいなあ~♪
懐かしいなあ~♪母ちゃん、ありがとうぅ~』

いつまで…
いつまで…
母ちゃんと 呼ぶ…?
『お母様、今 私、お医者さまと お付き合いしてます。相手の方は、お母様に
挨拶に行きたいって、言っています。会って頂けますか?』


などと 死ぬまでに
一度は言われてみたい…
でも…
お母様は…
お会いする時に 着る、美しいお洋服が、ありません…

サンダルに ジーパン…
ジャージに Tシャツ…
カッパは 着ません…
あれは、草刈り衣装です。

全国の親子様
頑張ってね。
宿題~~!

もう一度
子育てがしたい!

と つくづく想う…
母ちゃんでした。


気温20度の 山里から

草 々



















































コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする