叔母さん(ヴヴヴ星人)に、元気になってもらいたくて、
花札を購入して、高知の従姉妹のもとを、訪ねた。
その朝 叔母さんは娘にこう、聞いたそうだ
『じいさんはまだ、死んで、なかろう?まだいきとろが?』
ここで言うじいさんとは、叔母さんの父親であり、生きているとしたら、百二十歳位になる。
そんな バナナ…
…で
『叔母やーん、今日は一緒に花札しようや~買って来たよ~♪』
「おお~花か~こうてきたんか~ほんなら、ちょっとしてみよかのうや~」
従姉妹が覗き込んで、笑いながら、言った。
『母ちゃんや、自分の親の死んどるのさえ、忘れとんのに、なんで花札、出来るわけないわ~
もう三年は、花札触ってなかろう~』
初夏の陽射しが
カーテン越しに、届いてくる
子供たちは 公園に遊びにでかけ、
静かな 午後の部屋
金魚鉢の金魚が、餌を求めて、上に上に口を開けて 浮かんでくる
叔母さんと 向かい合わせに 座り込む。
ワタシが花札を配る
「菜菜子が先にひくよ~叔母やんはあとからな~」
『あとからか~』
叔母さんは、自分の札を じっと見ながら、
『なんちゃあ、ええのないわいや~カスばっかりじゃわ~』
菜菜子の札は
桜に松に百文のオンパレード
叔母さん、手元の札を出し、慌てて言った
『むくのは、ないぞ、むくのどこぞ?』
本日のエッセイは、祖谷の花札愛好会の皆様には、判るだろうけど
都会の方々には、ちょっと伝わらないかも?
……
で 早い話
茶色のじゅうたんの上に 花札を並べていたから、叔母さんに、じゅうたんの色と花札の区別がついて
いなかったんだ。
花札の説明書の紙をしいて、その上に、花札を置いた
……
……
ひたすら 花札をする
ワタシとヴヴヴ
ワタシは行儀が悪い。
最初は正座で きちんと 花札をやっていても、熱が入って来たら、めちゃくちゃ 途中から
どこかのオッサンが 憑依してきて、
あぐらを かいてしまう
そして
花札をしながら、
またまた、歌の好きな別のオッサンが憑依して来て、ワタシは歌ったことのない歌を、唄いだしてしまう
サクラ~サクラは~百モン持ってます~食ってサクラシ はいちゃんちゃん~♪
アメさん 来いよ~
かすで 百文 おお~ザンザン~♪
坊さん 来てね
むいたら 来てね
よっしゃ 来た来た!
あんたは エライ♪
松は松でも
百文松よ~♪
たんざくチョチョっとおお~ブラボー♪
ヴヴヴ星人は
花札の数もきちんと計算していた
早い話が
パーフェクトに、覚えていた
両親、夫、その他の方々の亡くなったことは、忘れているのに、
夏に雪は、まだ降りよるか~と聞いてくるのに…
花札は完全に忘れていないっ!!!
めちゃくちゃ 生き生きとした顔で、やっていた
ワタシは帰り際
『また花札しような~また遊びにくるきんな~明日はデイサービスにいきないよ~
ちゃんと行って、お風呂入って来なよ~』
「デイサービスか~たいそいのうや~」
『行かな、いかんよ』「へっへっ」とヴヴヴは笑っていた
そして
夜、祖谷に帰ったワタシに 従姉妹から、電話が かかった
『母ちゃんよ、あれから夜、ベッドでパジャマから服に着替えて、デイの迎えはまだこんのかっていうがで~!
母ちゃん、デイサービスは明日だろ~今は晩の寝る時間、はようパジャマに着替えて、寝なよ~って言うたが~
もう、おぶけるわ~』
季節の感じない 時間の中で 暮らしていると、きっと五感は 衰えていき
存在さえも 解らなくなるのでは ないだろうか…?
祖谷の叔母さんの家まで、車で2時間余り
今の体調では、車での移動は危険に等しい
祖谷に飛行場はない
飛行機は 無理だ
もう一度
連れて帰ってあげたい
あの新緑の山々と
住み慣れた 我が家に
…で 思い出した
叔母さんは、花札のサクラを 最後の最後まで握りしめていて、離さなかった。
ワタシが握りしめていたのも サクラ
ワタシが最後に出したサクラを見て ニヤリと笑った ギャンブラーの顔
ヴヴヴ おそるべし
小学生の私に花札を教えてくれたのも、叔母さん
今、家族以外の人で
私も娘も 1番生きていてほしい 大好きな叔母さん
家が1番だよね
想い出が 染み付いているから
居心地が いいんだよね
染み付いた想い出が、
ココロの囲炉裏で ほわんと 温められるんだよね
ヴヴヴ ガンバレ
従姉妹も ガンバレ
ワタシも ガンバレ
みんな とりあえず
生きていて
草 々
花札を購入して、高知の従姉妹のもとを、訪ねた。
その朝 叔母さんは娘にこう、聞いたそうだ
『じいさんはまだ、死んで、なかろう?まだいきとろが?』
ここで言うじいさんとは、叔母さんの父親であり、生きているとしたら、百二十歳位になる。
そんな バナナ…
…で
『叔母やーん、今日は一緒に花札しようや~買って来たよ~♪』
「おお~花か~こうてきたんか~ほんなら、ちょっとしてみよかのうや~」
従姉妹が覗き込んで、笑いながら、言った。
『母ちゃんや、自分の親の死んどるのさえ、忘れとんのに、なんで花札、出来るわけないわ~
もう三年は、花札触ってなかろう~』
初夏の陽射しが
カーテン越しに、届いてくる
子供たちは 公園に遊びにでかけ、
静かな 午後の部屋
金魚鉢の金魚が、餌を求めて、上に上に口を開けて 浮かんでくる
叔母さんと 向かい合わせに 座り込む。
ワタシが花札を配る
「菜菜子が先にひくよ~叔母やんはあとからな~」
『あとからか~』
叔母さんは、自分の札を じっと見ながら、
『なんちゃあ、ええのないわいや~カスばっかりじゃわ~』
菜菜子の札は
桜に松に百文のオンパレード
叔母さん、手元の札を出し、慌てて言った
『むくのは、ないぞ、むくのどこぞ?』
本日のエッセイは、祖谷の花札愛好会の皆様には、判るだろうけど
都会の方々には、ちょっと伝わらないかも?
……
で 早い話
茶色のじゅうたんの上に 花札を並べていたから、叔母さんに、じゅうたんの色と花札の区別がついて
いなかったんだ。
花札の説明書の紙をしいて、その上に、花札を置いた
……
……
ひたすら 花札をする
ワタシとヴヴヴ
ワタシは行儀が悪い。
最初は正座で きちんと 花札をやっていても、熱が入って来たら、めちゃくちゃ 途中から
どこかのオッサンが 憑依してきて、
あぐらを かいてしまう
そして
花札をしながら、
またまた、歌の好きな別のオッサンが憑依して来て、ワタシは歌ったことのない歌を、唄いだしてしまう
サクラ~サクラは~百モン持ってます~食ってサクラシ はいちゃんちゃん~♪
アメさん 来いよ~
かすで 百文 おお~ザンザン~♪
坊さん 来てね
むいたら 来てね
よっしゃ 来た来た!
あんたは エライ♪
松は松でも
百文松よ~♪
たんざくチョチョっとおお~ブラボー♪
ヴヴヴ星人は
花札の数もきちんと計算していた
早い話が
パーフェクトに、覚えていた
両親、夫、その他の方々の亡くなったことは、忘れているのに、
夏に雪は、まだ降りよるか~と聞いてくるのに…
花札は完全に忘れていないっ!!!
めちゃくちゃ 生き生きとした顔で、やっていた
ワタシは帰り際
『また花札しような~また遊びにくるきんな~明日はデイサービスにいきないよ~
ちゃんと行って、お風呂入って来なよ~』
「デイサービスか~たいそいのうや~」
『行かな、いかんよ』「へっへっ」とヴヴヴは笑っていた
そして
夜、祖谷に帰ったワタシに 従姉妹から、電話が かかった
『母ちゃんよ、あれから夜、ベッドでパジャマから服に着替えて、デイの迎えはまだこんのかっていうがで~!
母ちゃん、デイサービスは明日だろ~今は晩の寝る時間、はようパジャマに着替えて、寝なよ~って言うたが~
もう、おぶけるわ~』
季節の感じない 時間の中で 暮らしていると、きっと五感は 衰えていき
存在さえも 解らなくなるのでは ないだろうか…?
祖谷の叔母さんの家まで、車で2時間余り
今の体調では、車での移動は危険に等しい
祖谷に飛行場はない
飛行機は 無理だ
もう一度
連れて帰ってあげたい
あの新緑の山々と
住み慣れた 我が家に
…で 思い出した
叔母さんは、花札のサクラを 最後の最後まで握りしめていて、離さなかった。
ワタシが握りしめていたのも サクラ
ワタシが最後に出したサクラを見て ニヤリと笑った ギャンブラーの顔
ヴヴヴ おそるべし
小学生の私に花札を教えてくれたのも、叔母さん
今、家族以外の人で
私も娘も 1番生きていてほしい 大好きな叔母さん
家が1番だよね
想い出が 染み付いているから
居心地が いいんだよね
染み付いた想い出が、
ココロの囲炉裏で ほわんと 温められるんだよね
ヴヴヴ ガンバレ
従姉妹も ガンバレ
ワタシも ガンバレ
みんな とりあえず
生きていて
草 々