晴れ間から冬の太陽の弱い日差しが射したり、どんよりとした冬雲に覆われたりして
里山を歩くときょうは妙に木々や草花の実が気になったのであるが
いろいろな変わった実を眺めていて、なにか、生命の結実、終わりの生き様と
ぼくの人生の歩みとを重ねて想いに耽った
宇宙の歴史のあるときにぼくの生が生まれて楽しさ、苦しみ、喜びや悲しみ、ペンチメント(後悔)などを
バランス良く積み重ねて人生の終わりに近づいている
画家が絵を絵書きながら、ふと思っていた作品とは違うな、と気づき、塗り直すように
人生もこんな筈ではなかったと後悔しながら、塗り直し、塗り直して行くようなものであろうか
時間の経過とともに絵画の絵の具が劣化して、下の絵が所々に見え隠れするのだが
恰も、それは人生の遠い過去が、ふと、蘇って懐かしさと後悔の念を抱くようなもの
その時間の連続が延々と続いて気がつけば終末に近づいていたと思っても
二度と生きられず、死と一緒にすべてが消え去ってしまうことになる
生まれると同時に時の流れに意識が流れて、死とともに意識が断たれる一度だけの人生
二度と繰り返されない人生の切なさを植物の変化に感じ考えるひとときであった