↑新ジャガのなかから小粒のものを選り分ける(これはキタアカリの小粒)
↓これを素揚げして醤油と砂糖でさっと炒めたものが好物(これはメークインの小粒)
新ジャガを収穫したばかりだ。そのなかから小粒だけを選んで煮っ転がしにする。これがうまい。大好物である。ジャガイモ料理の中でこれが一番好きかもしれない。小粒だけを選んで素揚げし醤油と砂糖だけでさっと炒めるように仕上げたシンプルなものだ。これがあると箸がとまらない。もうやめないといけない、というところまで食べてしまう。気がつくとだいぶ食べてしまっている。
ジャガイモを掘り出すと大きなものから小さなものまで、さまざまなサイズが出てくる。小粒だからといって収穫しないまま畑に放置しておくとあとから芽が出てくるからすべてを収穫しなければならない。小さなものは粗末に扱われる。知り合いの農家の人は畑の隅に捨ててしまっていた。その小粒のものが好きなわたしにはなんとももったいなく見える。
わたしは収穫したら大きなものと小さなものとを選り分ける。その大きさの基準はあいまいだがだいたいミニトマトの大きさ以下のものを小粒として扱う。この小粒のものが結構な量になる。新ジャガは3品種ある。もちろん小粒のものも3品種ある。分量もほぼ同じだ。
まずはキタアカリの小粒で、次はメークインの小粒で煮っ転がしを作ってくれた。素揚げしているから皮はパリっとしている。これがいい。そこに甘辛い味がさっとからんでいて、中まではしみ込まずホクホクの状態になっている。さっぱりとしてあきない。これが出てくるとわたしはうれしい。食べすぎてしまうのでかげんしながら食べる。
この小粒の新ジャガの煮っ転がしはうまいよ、といってもこんなものは店屋には並ばない。栽培しているからこそ食べられるものだ。知り合いの農家の人に、こうしたら孫たちのおやつにいいよと教えた。たぶんうまかったのだろう。たまたま収穫しているところを通りかかったら小粒のものまで持ち帰っていた。