わが菜園のネギは冬どりばかりだが、ネギは一年中出回り周年栽培ができる。
住宅地を抜けるとすぐに畑が広がりわが菜園はその中にある。このあたりはネギ農家が多い。ネギ畑が広がる。通り道の両側に、いま気になるネギ畑がある。片方の畑のネギは青々と茂り元気よく(写真上)、道を隔てたもう片側のネギ畑のほうは生育が悪くほとんどが消滅している(写真下)。同じ品種で、同じ時期に植えつけをしているのを私は見ているので余計に気になった。
このネギは「坊主不知(ぼうずしらず)」という品種で、千葉県北西部のこのあたりでよく作られている。ふつうの長ネギが5、6月にネギ坊主が出て商品にならない時期にこの品種は出荷できるから、その時期のネギはこの品種が多いはずだ。名前の通り種子を結ばないので株分けで増やす。
どうしてこんなにも生育状態が違うのか。写真上の農家の主人に尋ねてみた。「はっきりしたことは言えないが、病害、たぶんウイルスに侵された苗を植えたからではないかなあ。坊主不知はウイルス感染による収量減が問題になっている。株分けして苗を増やすからウイルスに感染すると次々と蔓延する」。
たしかなことは分からないというのだが、そんな問題があるなんて初めて知った。聞いてみるものだ。私のわずかな知識で、連作障害かな、なんて思っていたのだからお恥ずかしい。
このネギ農家の主人が言う。「うちはネギ農家だが、ネギはいまの冬のものがやはりうまいね」