さて、歩いて行き着いた先にあったのは下新井熊野神社といいます。「オクマンサマ」と呼ばれて地元では親しまれています。大晦日から新年にかけて行われる神事には、若〆神事といわれる行事があります。その昔、境内の御神木に白蛇が棲んでいて、参詣の人たちや境内で遊んでいた子どもたちがこれを見ると原因不明の高熱、病に罹るところから、毎年新しく姿を作り変えて災い無きようにお願いしたところ白蛇は現れなくなったそうです。それが基になって、年末から新年にかけ縄で作った蛇を社殿や鳥居に架けて、古いものと新しいものと架け替える行事が行われ、古い大蛇は無病息災を祈願してお炊き上げに使われるそうです。
狛犬の年期の古さと遠方に見えるマンションの対比が時代の流れを感じさせますね。
しめ縄が白蛇を象徴しています。
末社も祠の中に大事に祀られています。
明治5年に村社となり、明治43年当社の南正面に鎮座していた向日神社、字上原の十殿神社、字武蔵野の八雲神社を合祀したといいます。現在の社殿は昭和四〇年に改築したもので、本殿は流造り銅板葺きです。また、旧本殿は現在も境内に保存され、その建立を伝える『元祿十年熊野宮新殿祭遷宮祝詞』が蔵されています。
つづく