慈眼寺の梵鐘を見て、これから先へと向いましょう。
周辺には茶畑があります。さすが、狭山だという思いに駆られます。
かなりの高台の道を歩いています。
途中には、こんな素朴なお地蔵さんの祠もありました。
何やら老舗のようですが、何を売っているのでしょう。
神社の鳥居です。その奥には小さな拝殿らしきものが見えます。また、広場になっている一角には子どもの遊び場でも見る鉄格子もあります。
近づいて見ると、諏訪神社とありました。その傍には由緒があります。この小さな神社?は、長野県の諏訪大社を分祀したものだそうです。ここには「お諏訪さまのなすとっかえ」という行事があるそうです。毎年、8月の第4土・日曜日に、自分の畑で獲れた茄子を神社に納め、代わりに神社にお供えしてある茄子を戴いて帰るというものです。その由来はこうです、昔、この神社の裏には底なし沼があり、村人がそこを通りかかったところ、突然水しぶきが上がり、龍神が現れ暴れ始めたそうです。村人は、驚いて持っていた鎌や鍬と一緒に、採ったばかりの茄子の入った籠も投げ出して逃げ帰ったそうです。これを聞いた若者たちが駆けつけて見ると、沼は元の静けさを取り戻し籠が水面に浮かんでいるだけでした。それから暫くして、村人の夢枕に龍神が現れてこういいました。「私はあの沼に住む龍神だが、騒がせて悪かった。じつは夏病に苦しめられていたのだが、あの投げられた茄子を食べたところ、病がすっかり治った。これからは諏訪の大神に仕え、村のために尽すつもりだ」と、それから夏病に茄子が効くことを知った村人たちは、神前に茄子を供え代わりに龍神から茄子を戴き夏病を避けたといわれています。
つづく