川越雑記帳2(川越見て歩き)

45-6 善仲寺・古尾谷氏館跡

 「堀沿いの道を西へ進み、突き当たりを右折すると善仲寺である。」



 実相院の山門から南下する。道の右側には堀がある。
その先の角で堀は右に向きを変え、道沿いに西へ延びている。



 この道を直進し突き当たりを右折すると、善仲寺の入口が見える。
 古い写真を見ると、この入口の両側に何本も赤松が立っているが、現在は一本もない。
参道の奥に山門が見える。



 山門の両側には、屋根付きの板塀があった。
山門の奥には、真っ直ぐな参道があり、正面に本堂が見えた。

 「もとは古尾谷氏の館跡であった。河越氏などと同じく平氏の一族で、平安後期から鎌倉期にかけて古尾谷13郷を開拓して勢力を築き、館もその頃築かれたものだという。現在は、外堀と内側の土塁の跡しか残っていないが、外堀は用水として使われているので、満々と水をたたえている。鎌倉期の館跡で、これだけよく残っているのは県内でも少ないという。戦国時代末期の天正年間(1573~92)には、後北条岩槻衆の仲筑後守資信の居城となった。」



 参道の右側には生垣が続いていた。
その生垣が切れると、鐘楼が建っていた。
天井板をみたが、実相院のような絵は書かれていなかった。



 参道の突き当たりに本堂があり、左手には別の小さなお堂が建っていた。



 さらに奥へ行くと、墓地を背にして六地蔵が並んでいた。
屋根からは、千羽鶴の束が何本も吊り下げられていた。

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