藤原高光(ふじわらのたかみつ) 940~994年 従五位右近衛少将。比叡山横川で出家。のちに多武峯に移ったため多武峯少将と呼ばれる かくばかり経がたく見ゆる世の中にうらやましくもすめる月かな(『拾遺集』) 私の生きる世の中はこんなにも辛いことが多いのに、月は憂さもなにもないがごとくに澄みきっている。うらやましいことだ。