八重の山吹は例年になく多くの花をつけ、全体に大きく枝垂れている。
まるで花の重みで垂れているように見えるが、実は3月末の雪の重みで倒れてしまった。
雪を払い、手で持ち上げてみたが元には戻らない。
そのままの状態で、花の量はどんどん増えた。
枝を落とせば持ち上がるのだろうが、まだ花が残っているのでそれも出来ない。
土曜日の雨と今日の雨で、また大きく垂れてしまった。
七重八重 花は咲けども山吹の みの(蓑)ひとつだに なきぞ悲しき
山吹が川越市の花になっているのは、この歌に関する太田道灌の伝説に由来する。
八重の山吹に少し遅れて、白山吹も咲き出した。
同じ山吹の名付が付いているが、樹形はだいぶ違う。
山吹は根本から何本も枝が伸びるが、白山吹は多くの木と同じように中心の幹があり、そこから枝を張る。
花弁も一重の山吹より1枚少なく4枚である。
枝の先には、去年の蕾が残っている。
黒く光沢のある実が4つ付いている。
もし、道灌が寄った家に白山吹があれば、伝説も違ったものなったかも知れない。