ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

クヲリティオブライフ

2009-12-31 11:11:54 | Weblog
今年の目標の一つに、「生活の質を向上する」
を心の中で掲げていました。

「生活の質」というのは、豪華な生活や、華やかさを追い求めるのではもちろんなくて、「生活することを楽しむ」ことでした。

家計簿をつけてみました。
食費や、日用品にどのくらいお金がかかっているのか、どんな無駄があるのか
把握しようと思いました。
そうしたら、食費が思いのほか掛っており、無駄な食費をかけないように、と考えていたら、自然と旬の食材で料理をするようになりました。旬のものは安くておいしいから。

毎日の食事が大事だと、つくづく感じました。食は体の基本でもありますが、食事という行為は毎日の生活のリズムを作るものでした。

といって、仕事がややこしかったりすると、すぐくじけそうになり、ああ毎日6時に夕食を準備しなければならない生活ってなんて不自由なんだろう…と、鬱々ともしましたが、毎日6時の夕御飯が、実は確実に私の生活リズムを整えてくれたのです。ルールのない自由というのは、単なる放縦への道かもしれません。

人とのつながりも、大事でした。自分の一人の時間が楽しいと、人に寛容になりますね。もともと人とのお付き合いが苦手で、人と自分との違いをなかなか許容できない性格ですが、自分を整えることで、人に対してもゆったりと接することが出来
、人と楽しい関係が作れることで、自分自身も充実することを、実感しました。

何度となく、精神的に追い詰められてピンチの時に、ふとした人との会話や共有する時間で救われました。

お金で充足させるものではない「生活の質」
今まで持っていた「仕事最優先」の信念から、くらしへと少し視点をシフトして、どちらも犠牲にしない人生がいいと思えるようになりました。

身近なところにも、充実はある。家の中にも楽しいことはたくさんある。
社会とつながることにも人としての責任がある。人とつながる楽しさがある。

地域とは、日本とは、世界とは、何か?
この先どういう方向へ行くべきか、私のような小さな存在でも、
考えること、目指すことは自由にできます。
目指したら、出来ることから積みあげていけばいい。
結果は、始める前から思案することはないのでした。

また、一つずつ、積み上げて、来年はどんな新鮮なことが待っているでしょうか。

大事に使うということ

2009-12-27 19:03:08 | 生活改善プロジェクト
家族が自転車を新しくした。
1万7千円もした、散在した、とこぼしているが
前の自転車は、こぐとコキコキうるさくて、ブレーキをかけるとキキーっとうるさいことこの上ない。
それでも、「自転車は、乗れればいいんだ」と乗り続けていたが
とうとう、チェーンが外れるようになって、買い替えを決心したらしい。

カッコイイのが好きな私は
常々新しい自転車シティバイクでスポーツ仕様のカッコイイ自転車を
メッセンジャーみたいに乗りこなすことに憧れていた。

お金に余裕が出来たら、ちょっといい自転車が欲しいなあ、いつもそう思っていた。

お付き合いのあるデザイナーさんの店舗の前には、いつもいい感じに使い込んだ
赤い自転車が置いてある。レトロなデザインもなかなかカッコイイ、いい感じだ。
デザイナーさんを訪ねたある日、玄関先で
「私も自転車が欲しいんですよ」
と何げなく言ったところ、彼女は
「どうしてですか?」
と、思いもよらない反応をした。
「この自転車は、私が小学6年生の時から乗ってるんですよ」

もう20年近く乗っていることになる。

「自転車屋さんで、車体整備をしてもらうと、1万円くらいでメンテナンスが出来るんですよ、買うより安いし、まだ乗れるのにもったいないし」

そうか。
メンテナンスをすれば、20年使えるものを、簡単に廃棄するべきじゃないよな。
愛車を、メンテナンスしながら乗る方が、あたらしいモデルの自転車に乗るよりカッコイイな。

彼女の20年物の自転車は、なんともいい味を出している。
ものって、そういう風に使うことを、私自身が目指しているはずだった。
わが身の浅はかさを思い知る。

家族の買い換えた自転車も、15年以上乗っていたのだ。
大の男が、古びた自転車をキコキコ言わせながら乗っているのは
結構カッコいいことだと思う。

本人いわく
「新しい自転車は、乗っていて音がしないのがなんだかさびしいんだよなあ」
だそうである。

いっぱい煮ました

2009-12-15 22:24:51 | 生活改善プロジェクト
急速に、真冬の寒さ。
寒いのは本当に苦手なのですが
今年の目標は「省エネ」です。

暖房は控え目に。
炊事の時も、今までは10月頃からお湯を使いっぱなしだったのに
今年は水で通そうと思います。給湯のスイッチは基本切ってます。
(さすがに床暖房は入ってます)
炊事も、顔を洗うのも、冬に水なんてあり得ない!と思っていましたが
やってみると意外と冷たさにも慣れるというモノ。
おまけに手荒れがしません。お湯で炊事って手荒れの原因ですね。


今日は、あまりにも寒くて、思考回路も低下気味。
悪いスパイラルに入ってしまい、グルグル急降下。
ネガティブ思考になってしまい、仕方なく仕事は中断して

ここ最近のリラックス方法「煮物」を始めました。
リンゴを買ってきて、リンゴの赤ワイン煮
田舎から来た大根を消費するのに、ぶりのアラを安く買ってきて、ブリ大根
同じく田舎から来た大きな生姜の塊も消費しなきゃ、で、ジンジャーシロップ

お鍋総動員で、煮ました。
おかげで、今日の夕食は、充実した和食に。
リンゴと赤ワインの芳香で、リラックス

生姜シロップのジンジャーアロマ効果が絶大でした。
頭痛がするくらいの肩こりが、生姜をすりおろして、煮ていたら、スッキリ治ってしましました。おまけに体の中からなんだかポカポカ、手足もポカポカ。
恐るべし、ジンジャーの香り。です。

これから、出来たてのジンジャーシロップ入り紅茶を飲んで、更に温まろう。

ああ
やっと、仕事をする気になりました。


薩摩琵琶と橋本治

2009-12-13 22:52:56 | 日本文化
薩摩琵琶奏者 友吉鶴心さんと作家橋本治氏のライブ+対談ライブ
が、浅草のギャラリーカフェefでありました。

ライブスペースは、狭い蔵の中。25人しか入れませんが、すぐそこで演奏者が見られて、一体感がありますね。

薩摩琵琶の曲は、赤穂浪士の討ち入りの情景を描いた「雪晴れ」

薩摩琵琶は、平家琵琶ほどガンガン打ち鳴らす感じではありませんでした。
しっとりとした曲だったと思います。
歌うな、語れ と師匠にいつも言われていたという友吉さん。
橋本氏曰く「声がよすぎるから、歌たっちゃうんだよ」

1曲演奏が終わると、対談でした。

私は元来、橋本治の日本文化論は大好きです。
今回のライブで印象的だった言葉

作家は、「ここ大事」というセンテンスとセンテンスの間の、適当に流す部分を
書くことがの方が重要だよね。

その、「適当」な部分と、「大事」な部分の境目を読者に分からないように、書くのがプロの作家のすることだ。
大事な部分が分からないいように書いておいて、読者にはそこをさっと読み流されてしまっても
あとから何かあったな?と感じられればいい。

そうか、物事ってそういう風に作っていくものなのだ。
それを作為的にならずに出来るのが、プロの仕事なんだな。

小説に限らず、他のことにも言えること。

それから…
古典って、すぐできるものじゃない。少しずつ、ここ違うよね、と修正していきながら、だんだんと出来ていくものだよね。

そうなんですよね~(私の感想)
古典だけじゃないですね。
すぐできてしまうモノなんか、意味ない。少しずつ、少しずつ、マイナーチャンジをしながら、形作られていくもの。本当にいいものは、すぐになんかできません。
時間や多くの人の目や、色々なものに洗われて、出来ていくものなんですね。

いろいろ発見がありました、橋本先生ありがとう。

次回のライブは、橋本治氏の作品だそうです、ぜひまた聴きたい。


今年もカレンダーに苦しむ季節

2009-12-09 06:57:52 | WORKS
版画の会では、毎年12月の第一回の例会でカレンダーを完成させることになています。

毎年年の初めに抽選で担当月を決めて、14人で1月から次の年の2月までの14か月のカレンダーを完成させます。

画題はその月、季節。

私も参加してもう三回目、会としては12回目になるそうです、すごい12年も続いてるんですね~

毎年、10月頃から始めるのに、いつも直前になってバタバタ制作する羽目に…だから、出来上がるといつも完成度が低くて、落ち込むことに。
毎年成長しません…

今年は11月の担当でした。

なんだこりゃ?的な絵が出来上がりましたが、炭が起きているところ、のつもり。

版画の会の方々は優しくて、女性の方は「着眼点がいいわ~。いつもおもろいわ~」と慰めてくれます…男性陣は「これ、ビーフシチュー?」「なんだか美味しそうだね、イタリア料理?」となかなかシビアです。

このカレンダーが出来上がると、年賀状も刷らなくちゃと言うシーズンになったことを実感します…版画仲間には、版画の年賀状を送り合うのが不文律。

12月に入ると、あれもこれもやらなくちゃ~と思っていて、あっという間なんですよね。