ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

ファブリックパネルその後

2009-11-27 20:32:34 | Weblog
無事、納品できました。

白金のヘアサロンに飾っていただいています。

コンクリートと白木の内装、日の光がふんだんに差し込む明るい店内なので
自然、ナチュラル、をイメージしました。

空間には、どんなふうに溶け込んでいてくれるかな…

意外に、いいかも。
オーナーの美容師さんは、評判いいですよ、とおっしゃってくれましたが
本当のところ、どうなのかな…

手作り感溢れていますが、それはそれでいいのかもしれません。
麻の生地の感じ、着物の幅を生かした(制限された)デザイン、ですが
優しいイメージになっていました。
よかった。

近江上布も、着物を飛び出して、色々な使われ方をするのもいいのではないかと思っています。
上布だから、麻着物でなければ。そういうとらわれ方はいやだ、布地のとしての可能性を探りたい…と、織本の職人さんはおっしゃいます。

明日は、上布を使ったドレスが、滋賀でお披露目です。
ファッションショーに、モデルさんに着て出ていただきます。

どういう反応かしら、楽しみです♪

雨の浅草のディープな夜

2009-11-18 14:10:37 | 独立起業
昨夜は氷雨のような寒い夜いでした。

そんななか、弥姫乎さんとのコラボレーション「新之助上布コレクション」のカタログ撮影にご協力いただいた方々で、打ち上げをしました。
カタログはなかなか進まず、やっと今日明日の印刷予定。
デザイン作業も難航し、結局印刷に立ち会うことにしました。

ともかくやっと形になったコレクションとカタログ。

一人では何もできないことと、たくさんの方が親身に協力して下さるという嬉しことを実感した一連の仕事です。

さあ、これから頑張ってプロモーションします!

という宣言も兼ねて
浅草の新進のカジュアルイタリアン モンテ・ビアンコ 
ここは、浅草通り沿いという、ちょっと外れたロケーション、カウンターと2、3席しかない小さなお店ですが
意外と美味しい、と以前から目論んでおりました。

で美味しく食べて飲んで(みなさんお酒がお強いので、真っ赤になってタジタジとしていたのは私一人だった事実) 

モデルを務めてくださったマヤさんは、ヴァイオリニストさん。
あとは大学オケ時代のヴァイオリンパートの先輩なので、話はヴァイオリンや音楽の方向へ…共通の話で楽しく話せて良かった♪
なんて高尚な話題でしょう~素敵。
デザートにいただいた、最後のカボチャのジェラートの凍ったカボチャ部分を必死に食べていた私。恐らく酔っていたんだと思います。

場所を移して、

弥姫乎さんのバー鈴楼で、さらにディープな浅草をみなさんにご紹介できたのではないかと…
浅草は、大きな名店よりも、こういう路地裏の小さなお店が真骨頂なんですよ、なんて、私も初めて伺いましたが。
吉原をイメージした朱赤な内装のなか光を落とした、ちょっと怪しい雰囲気ですが
楼主の弥姫乎さんが、気さくで明るい方なので意外と健全です。

そんな夜は更けて行き。もう冬ですね~。
気分は年末の慌ただしさとクリスマスへ~



絽刺し

2009-11-17 10:59:48 | 職人芸
絽刺しのお仕事をされている職人さんにお目にかかる機会がありました。

絽刺しというのは、刺繍のカテゴリーに入ると思いますが、

絽 という本来夏着物の生地に刺繍糸を絽目に沿って刺して絵柄、文様を表現する高度な手作業の技です。

一針一針刺す手法で、絽目に沿って刺すので、色々な色の糸を混在混ぜ合わせて刺すことができないので、配色や、形、グラデーションの表現がとてもち密に計算されたものになります。

今、刺繍糸の生産も減っており、刺繍糸とというのは、春繭からしか取れないものだそうですが、入手ができなくなってきているのだそうです。
原料、材料、用具から、途絶えていく、というのは、どの工芸品にも共通して言える深刻な状況なのです。

この、絽刺しを、生地(帯地)に埋め込んで縫いこむ高度な技術で、フラットにするところにこの職人さんの特異性があります。

日本の工芸、職人技というのは、分業体制が伝統で、
この方は絽刺しをされますが、帯地を織る職人さん、帯地に絽刺しを縫い混む職人さん、糸を染める職人さん、それを帯に仕立てる職人さん

それぞれの連携があって、初めて品物になります。

そられを総合的にプロディースをする方という役目が、また重要なのです。

日本の工芸や芸術の分野において、歴史的にプロデューサーの役目の人に
光が当たることが多いですね。

本阿弥光悦しかり、千利休しかり…です。

まだまだ、工芸の職人さんは生きています、それが途絶えないように、今私たちが頑張らねば。

工作 …ファブリックパネル

2009-11-15 21:16:51 | WORKS
ファブリックパネルを作りました。
とある商業施設に、納入します。
私の手作りです…

近江上布のプロモーションの一環と思っております。

誰かの目に、上布が触れて、この生地いいねと思ってもらえたら嬉しい。

でも…実際の作業をしてみると、素人ができることは限られているものです。
チャレンジし甲斐はあるのです、自分としては。

自分の手を動かしてモノを作ることは好きだし、意義も感じる。
営業よりも、このほうが本当は好きだと思う。

でも、商品はやはりプロフェッショナルな人が作らなければ駄目ですね。
モノづくりのプロは、それゆえの日々の努力や才能や工夫の詰まった毎日を送っているのだから、まねしようというのが恐れ多い。

私がどれほど一生懸命時間をかけて作っても、作品の出来が命です。商品は商品が語ることがすべてといってもいい。そこに、モノづくりのプロのプロたるゆえんがあるのです。

今回身にしみて感じたことはそういうこと。

ただ、作業は楽しかった。
学ぶことも多かった。
自分で、売るべきものを必死で作ってみる、ということも
私には有意義なことであるのです。
ただ、その中途半端な商品を、商品とすることに、かなり抵抗と後悔
を感じました。

私の制作行動は、もはや私一人ではなくなっています。
素材があり、素材を作っている職人さんがいて、商品をみる厳しい世の中の目がある。

そういう思いを心¥に留めつつ、これからも何かしらを作っていきます。

紙衣‐KAMIKO BAG

2009-11-02 06:20:21 | Weblog
紙衣で、バッグを開発中です。

服飾デザイナー 
井上セイジ氏とコラボを組んで、デザインから縫製まで、七難八苦の開発中といったところ、職人さんも扱ったことのない新素材、手の込んだデザイン、まだまだ途上なのですが

プロトタイプをDESAIGN TIDE(東京ミッドタウンホール ~11/3) に出展中です。

デザイナーさんのブースで、ご説明に立っていると、さまざまな反応ですが、
目を引くデザインと、和紙素材なんですよ、とご説明すると、一見革に見えるだけに意外性と驚きで、興味を引いているようです。
会場の新しいデザインの提案が多い雰囲気の中で、奇抜に感じる度合いが薄まっているとも思えますが、意外に器物に思われていない様子です。「かわいー」反応が多いですね。

ブースにずっと立っていると、今インテリアデザインに関心のあるのはどんな方なのか、が見えてきます。
私の日用品、工芸品の世界とはまた違う層だと思いますが、
入場者は多くて、混む夕方はラッシュ時のようになることも。新しいデザインということに対してこんなにも多くの人が、次のもの、新しいものを探しているのか、とびっくりです。

手仕事品、工芸品に興味のある人たち、とはまた違うファッション、雰囲気、でも
よく見ていると時代の共通項が見えてきます。

子のバッグを、好きだと言ってくださる方はどんな方なのか、おぼろげながら見えてきました。そして、やはりみなさん新しいもの、意外性のあるものが好きなんですね。

ベーシックに戻ろう、というのが私の理念ですが、ベーシックを意外性のある切り口で見せる方法、そしてそれが単なる面白いだけもので終わってしまわない方向を探りたいと思います。