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<世の中はいつも忘れっぽいから>精神科医、診療室で患者に刺されて死亡

2013-08-28 19:30:07 | 気になる出来事記録メモ

精神科医、診療室で患者に刺されて死亡

21日午前11時15分頃、北海道三笠市宮本町の市立三笠総合病院から「外来患者が刃物を持って暴れている」と、道警三笠署に通報があった。

署員が駆けつけると、精神神経科の診察室で医師の宮下均さん(53)(同市本郷町)が胸から血を流して倒れており、間もなく死亡が確認された。同署は、宮下さんを包丁で刺したとして、同市内の患者の男(55)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕。男は容疑を認めており、同署は殺人容疑に切り替え、包丁を用意した経緯や動機を調べる。

 発表によると、男は精神疾患で同病院に通院していたといい、この日も午前11時頃から宮下さんの診察を受けていた。7、8分後、異変に気づいた看護師がカーテンを開けると、宮下さんがうつぶせに倒れ、男が包丁を持っていたため、看護師ら数人の職員が男を取り押さえた。同署では男の刑事責任能力についても調べている。

(2013年8月22日01時35分  読売新聞)

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ただただ悲しい事件で、お亡くなりになった医師のご冥福を心よりお祈りします。
そして、ご本人の無念さもさることながら、病院の現場の動揺とか、他の精神科医の先生の受け止め方とか、ご家族の思いとか、患者のご家族の思いとか、考えるとしばらく眠れなくなった。

精神疾患にはいろいろなものがある。
人の性格が違うように、同じ病名の疾患でも、その人の個性と病気の質やタイプ、生育歴や環境など様々なことが入り組んで、症状が表に出る。

「精神疾患」というと、=犯罪を犯す人/迷惑をかける人/世の中で生きてはいけない人
という認識の人が驚くほど多い。
これだけ「鬱病」が取りざたされて、「心のカゼ」とか言われて(アナタもかかるかもよ?とか)いるのに
「なんだかわからないけど、厄介なことになっちゃった人」レベルの認識が、ごく普通だ。

表面に見えない疾患というのは、本当に厄介で、周囲の人が理解しようと努力してくれていても、理解はかなり困難だ。
ましてや精神疾患は、患者としても説明不能、なんと言って説明すればわからない、ようなことが症状だったりする。本人が説明困難なんだから、周囲の人は更に何がなんだかわかったものではない。

精神科医というのは、その「通訳係」なのではないかと思うことがある。

この医師の亡くなり方は、警察官の殉職のようなものだろうと思う。それだけリスキーな職業だと言うことなのだ。
そして、自分はおそらく病気のせいで犯罪に手を染めることはないと思っているが
周りがどう判断するかはわからない。いろいろな判断をいろいろな場面でされて来たし
犯罪レベルでなくても、病気のせいで周囲に迷惑をかけてることも事実であるから。

ただ、みんな同じで一括りにくくらないで欲しい。
みんな状況は違う。
そして、症状も、本人のいい分も、何もかもが違う。
人間は、個々みんな違う。そこを安易に一括りにするのが、世の中(最近得に)好きなようだ。
怖い。


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