ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

高額な医療費 「生きたい」は妄執

2012-07-07 09:30:54 | Weblog
昨日の「NHK首都圏特報部」
7月 6日(金)  「命の薬が使えない ~がん患者の苦悩~」
2月からキャンペーンで伝えてきた「がんを生きる」。
最後の放送となる今回、「がんで闘病しながらどう生きるのか」をさらに考えていく。
今回NHKが独自に行った2500人の患者と家族に向けたアンケート調査で、
治療の経済的な負担が大きいと答えた人が70%以上にものぼった。
医療の進歩でがんは、「長くつきあえる病気」になってきた一方、それを支える最新の抗がん剤などの投与で医療費は高騰。
高額医療費を支える制度を利用しても毎月10万円もの薬代を、背負わなければならない患者もいる。
また途中で治療を断念してしまう患者も少なくない。
番組ではがんを乗り越えて生きる人たちにどんな支えが必要か、考えていく。

NHKでは、2月から「がんを生きる」キャンペーンを実施しているので、このテーマの番組は最近とみに多い。
確かに癌の治療費は高額だ。実際受けてみて、それまでの医療費自分の常識を覆されて、ビックリする、と思う。
私自身も、「高額医療費制度」を利用しているが、それでも自己負担額は生活を圧迫するレベルだと思う。

癌医療は、ここ10年くらいで劇的に進化しているらしい。
癌は、「死に至る病」から、「慢性疾患」になった、と言われている。
少し前までは、癌は告知を避けられるほど、致死率の高い病気だったが、早期発見、治療薬の開発、手術の進歩、放射線治療の進歩等々で、癌をり患すれば死に直結するということも無くなってきて、癌は普通に告知されるようになった。

考えてみてほしい、
それまで致死率が高かった、病気が治るようになった、しかし治癒というわけではなく、生存するためには治療の続行が不可欠な「命の引き延ばし」作戦でもある。

それまでは、死んでいた病気の人がさらに生存するためには、費用がかかる。死ねば治療費はそれ以上かからないのだから、当然だろう。

医学も科学だから進歩を前提に研究される。進歩のためには研究費や開発費が投入される。
その費用は、どこかで調達しなければならない。

経済が発展している状態なら、上がり続ける研究や治療の費用に対応できるだろう。
でも、経済が停滞している今、その費用はどこから捻出するのだろう。

自分で稼げる以上の治療費は払えない。それは基本だと思う。個人レベルでも国家レベルでも。
そういいきってしまうと、「では貧乏人は死ねと言うのか」「何人も平等に生きる権利があるのに、経済差で命の重みが違うのか」ということになる。

・………………
ところで、そんなに生きたいですか?
どうしてそんなに生きたいのですか?

医療が発達して、病気の発見や解明が進み、かなり自分の寿命がわかるようになった。
自分の寿命は可能性がある限りどこまでも延ばしたい、という生き方で本当にいいのだろうかと思ってしまう。
自分の寿命は自分で決めませんか。治療の終了が経済的要因だっていいではないですか。

自分には可能な治療、不可能な治療がある、その可能不可能を分けるのは経済的要因かもしれないし、自分の生理的身体的要因かもしれない。環境のせいかもしれない。
ひとそれぞれに、可能なこと不可能なことがあるのは、差別でも格差でもなく個性かもしれない。
持って生まれた、遺伝子に組み込まれた「寿命」というものかもしれない。
その命の限界を受け入られず、手に入らない延命の術を渇望する方が、人間として不幸な状態に思えてならない。

「生きたいのに生きられない」気持ちがもたらす絶望感。
それが、お金の問題だと思う辛さ。お金って魔物ですね。

もっと自然に成り行き任せの死を受け入れられればいいのに。
どこまでも追求すれば果てのないのが人間の欲望です。
そして、その欲望の究極は「生きること」なのでしょう。

果てることにない「欲望の増殖」に人間が食いつぶされる気がしている。



築地は魚河岸と新聞と病院の町?

2012-01-15 13:21:11 | Weblog
思いもよらなかった病院通いというご縁で、築地という土地に日参しています。
いままでほとんど訪れたことのなかった土地ですが、なにしろ築地市場とう日本最大の魚河岸があり
大きな会社もたくさんあり、とても活気のある町なので、面白いと思うようになりました。

ちょっと散策してみたり、町の歴史を調べてみたり
築地に親しんでみようかと思い立ちました。

築地はお寺の町でもあります。
築地本願寺が、でーんとそびえ立ち、その関連のお寺がたくさんあります。
築地本願寺は正式には「浄土真宗本願寺派本願寺築地別院」です。
浄土真宗本願寺派 は京都にある西本願寺が本山です。

現在は、モダンなインド様式の建築物で、京都の西本願寺のお寺とはまた違った趣き、どことなくコミュニティースペースのようなオープンなイメージがします。
さまざまなイベントや有名人のお葬式も多く開催されているのでそんなこともイメージの理由かもしませんが。

築地本願寺に、新年初もうでをしていました。
本堂が修繕中なのが残念ですが、広い本堂にお線香の煙がたなびいて、信者の方が次々に拝んでいました。






築地と言えば、「築地市場」を思いうかべる方と「築地本願寺」を思いうかべる方が多いんじゃないかと思います。

私は個人的に、築地と言えば「電通」を思い出すのは
学生時代に、広告のアートディレクターのような職業に憧れていたせいです。
今では世界最大の広告代理店「大」電通は、築地を去ってしまったのですが
大新聞社の巨大なビルが2件、軒を連ねています。

芥川賞・直木賞の選考会場として有名な料亭「新喜楽」もたたずんでいますし
メディアの町、というのも築地のもうひとつの顔じゃないかと思います。

さて、築地と言えば魚河岸「築地市場」ですが
ここに魚河岸が出来たのは、大正12年 関東大震災の後、日本橋の北側にあった江戸の台所の魚河岸も焼け落ちてしまい
築地の地に移転してきました。

それまでの築地という町は
黒船来航によって開国を余儀なくされたあと、外国人居留区として開かれたのですが、その前は
荒れ果てた武家屋敷跡が放置された状態の、荒れた土地だったようです。

外国人居留区として、洋館や教会や西洋のホテルが立ち並ぶようになり、一気に文明開化最先端の街になって行きました。
築地と言えば、知る人ぞ知る有名病院「聖路加国際病院」もそのような歴史のもと、この地に出来ました。
聖路加国際病院は、キリスト教聖公会が母体となり設立されたという歴史の病院で、病院内に礼拝堂があることでも有名です。大規模病院で、全室個室、東京都災害拠点病院、エイズ治療拠点病院、地域がん治療拠点病院…と、まあ東京というか日本有数の総合病院ですね。


一方、海岸近くは埋め立てられて、浅野家の武家屋敷がりましたがその後、大砲を幕府に納めていた井上氏と鉄砲方として幕府に仕えていた稲富氏が、大砲や鉄砲の試射場として埋立地を使用していたことからこの一帯は「鉄砲州」と呼ばれてきました。その後日本海軍の拠点となっていきます。
その海軍施設の跡に、築地市場が出来たというわけです。
私が通う病院は、築地市場の隣にあり、上層階からは築地市の全貌が見渡せますが、とても広い施設ですね。
でももうここでは手狭だということで、豊洲移転が検討されて揉めている真っ最中です。

築地という地名の土地に、様々な顔があり、歴史があり、どれも個性的な面白い町です。
海があり、皇居や東京の中心部に近く、歴史的にも海運や商業の中心的な地理です。

まだまだ築地とのお付き合いは長そうなので、少しずつ深く探ってみたいと思います。

火に祈る 鎮火祭 秋葉神社

2011-11-06 18:34:02 | Weblog
秋葉神社は、秋葉原の地名の由来である由緒ある、でもとても小さな神社です。
秋葉原から、入谷の地に遷座して100年以上、普段はひっそりとたたずんでいます。

私の大のお気に入りは、桜の季節、境内のおおきな桜が咲くと、小さな神社が桜で一杯になるかのよう。でも訪れる人はほとんどいないので、桜の一人占めが出来ます。
今年の春も、ひっそり静かに咲く桜の精気を全身に浴びました。

小雨が降ったり止んだりの、秋晴れとはいかなかったお天気の中
16時から鎮火祭は始まりました。
見物人はまばらです。年配の男性がちらほら。

境内には、火を渡る人たちが集まってきて、神主が祝詞を捧げる儀式が、社殿で始まり

社殿の前では火起こす準備が始まります。



カンナくずのような(きっと鉋くず)ものを盛り上げて、薪をくべます。



火が点けられると、勢いよく炎が上がり、少し肌寒い小雨の中をずっと待っていた人たちは
一気に火の熱さを感じることに。顔が焼けそうに熱い。一層暗くなってきた中、朱色の大きな炎が目にも痛いほど。
そういえば、こんなに大きな炎を見る機会は普段はありません。
火事でも起きない限り、こんなに身近に炎を感じることはないので、改めて火の恐ろしさををちょっと感じました。

気がつくと、いつの間にか火の回りには人の輪が出来ていて4、50人くらいになったでしょうか、子供の泣き声もします。子供にはやはり退屈かな~、儀式ですから厳かに進みます。

真白い装束の神官が炎に祝詞を捧げ、火打ち石や、手刀でお祓いを何度も何度もします。



火の勢いが弱まってきたところで、竹の長い棒で火を打って炎を納めて行きます。
人が渡る道を作っているんですね。





火が収まって、炎はもう上がらない、くすぶっている中の道を、神職がお清めの塩をまきながら通ります。


赤々と火がくすぶる中を、踏みしめて、人が火によって清められるのでしょうか
それとも火を人が踏みしめて支配するのでしょうか。



火を操るようになった人の世界。
人が火を自由自在にコントロールできると思ったら大間違い。

すぐ近くに燃え盛る火を感じながら、驕ってはいけない、という思いが湧いてきました。


夏の夜の香り

2011-08-05 07:01:15 | Weblog
酷く相性の悪い蚊が家に入り込んで
夜寝ているときに刺されては、ものすごく腫れて

とてもおちおち眠っていられなくなったので、

蚊をよけなくっちゃと思い、蚊取り線香を焚きました。

日本の夏、キンチョーの夏 です。

色々な殺虫剤が出ていて、どれも効きそうなのですが
あまりに強い殺虫成分が少し怖くもあり

また、最近伺ったところいくつかで、蚊取り線香にお目にかかっていて
この香りが夏らしくていいな、と思っていたので
蚊取り線香に。
10巻き入って348円でした。
1巻きは7時間ほど焚けるそうなので、70時間です。
そう安いわけでもないですね。

暗くなってきた部屋で焚くと

煙がかすかにたなびいて
日の明かりが小さなオレンジに見えて

煙くささが部屋中に充満しますが、
昭和の薫りなので、懐かしくてとってもほんわかします。

この香りにはむしろ暑さが似合うと思うのは、
エアコンもない家で窓を開け放って寝ていたころ、野外のキャンプとか花火とかで、この香り嗅いでいた昭和の時代の記憶が呼び起こされるからだと思います。
エアコンで涼しくなった室内には似合わない香りです。(むしろ悪臭に感じそう)

このところ、今も涼しいので窓全開、エアコンなしで過ごしているので
この香りの懐かしさを「ほんわか」と感じられるのかもしれません。



でも、昨夜もやっぱり蚊にヤラレマシタ。
蚊取り線香が器に当たって、消えてしまった所を襲われました。
よほど強靭な蚊に違いない。

刺された個所も、ものすごい腫れ方をします。

せっかくなので
蚊よけと、夏のアロマ代わりに、当分蚊取り線香を焚いていようと思います。

オーケストラで演奏する、お父さんお母さんってきっとカッコイイ

2011-08-01 21:06:19 | Weblog
と、子供さんが思うだろうなあ。

アマチュアオーケストラの演奏会を(自分の所属してたオーケストラ以外では)初めて聴きました。

ザ・シンフォニカ創立25周年 50回定期演奏会
サントリーホール

ワーグナー 「ローエングリン」 1楽章 3楽章
マーラー「交響曲第5番」

なんと、ワーグナーとマーラーのプログラム。
これまた、真夏だというのに、熱いですねえ…。

大学時代に、サークル活動でみっちりオーケストラ三昧だったのに(だから?)
卒業して、社会人としてまた会社人としての毎日に、オーケストラの活動を詰め込むなんて!
なんて酔狂なんだろう、とアマチュアオーケストラに参加されているの方々のことを思っていました。

演奏をサントリーホールのきらびやかな舞台で聴いてみて、

なるほどこれは止められないのかも知れない、と再認識しました。

100人以上の人間が、一つの曲を演奏することに集中している姿
一心不乱にそれぞれの楽器を演奏する姿
指揮者のもとに、その糸が束ねられて、大きな曲になる様子を
スポットライトの下に観ていました。

なんとも皆さん素敵なのです。

プロのオーケストラを聴くときでは味わえない、感動がありました。
それは、自分自身が、学生時代といえどもアマチュアでオーケストラの一員となって演奏した体験があるから
分かることかも知れません。

音楽とは関係のない仕事や家庭や、寝たり起きたり、飲んだり、笑ったり怒ったりの日常生活
そして、そんな自分が、オーケストラの一員として大勢で一つの曲を弾くというギャップは、相当だと思うのです。
オーケストラでたくさんの個性が集まって、一つの曲を奏でるのは
かなり大変なことです。
それぞれの技量も音楽感も違う中、それをすり合わせるのは、きつい作業です。
ましてや音楽好きの人ばかり、個性も強いでしょうに。

そして、毎日楽器に触れられる環境でも身分でもなく、仕事で疲れた体に鞭打って浚ったりする中では尚更だと思うのです。

そういうことを乗り越えての演奏会の晴れ舞台。

そしてとてもたくさんの練習を積んだことがうかがい知れるハーモニーでした。

ああ、皆さんお父さんだったりお母さんだったりするのでしょう。
奥さんや旦那さんや、お子さんがきっと会場でこの晴れ舞台を観ているのでしょう。

自分の親が、夫が、妻が、こんなに何かに打ち込んでいる姿、
多くの人と力を合わせて一つのものを作り上げている姿を
観たとしたら、それはそれは感動するだろう。
きっと誇らしく思うだろう。
カッコイイと思うだろう。

そう思いました。

いい演奏でした。
とても心が温かくなりました。






珈琲三昧

2011-05-25 22:54:06 | Weblog
札幌に行きました。1泊の駆け足でしたが
用事の合間を縫って
いつもはなかなか行きたくても行けなかった、ところへ足を延ばしてみました。

行きたくても行けないところ、それは、札幌市内に散在する素敵な珈琲店。

私は、ある種中毒なくらいの珈琲好き。

そして、喫茶店好き。

飲んベえが、酒場、居酒屋が好きなのと同じだと思います。

1杯の珈琲の為に、好みの珈琲を出してくれることはもちろん、インテリアも店員さんも、自然で居心地がいい
自分好みの空間で自分に還れる時間を過ごすことができる
そんな珈琲店を、いつも探しています。

札幌にも何件か昔からそういうふうに好きだった珈琲店があり
未だ開拓中…札幌でも東京でも京都でも。好きな都市では、落ち着く珈琲店をまずさがします。

1件目 北地蔵 時計台の裏手にあります。





ゆっくりくつろげる、使い込んだ木調の店内。
京都の町屋、鰻の寝床のように、間口の割に奥に長く深い。
カウンターの居心地がとてもいい。

珈琲は、深い入りの濃い目。

2件目 カフェモリヒコ

明るくて、ナチュラルな内装やインテリアが落ち着くお店。
西11丁目界隈は、ぽつぽつと小洒落たお店が出来ていて、カフェ、雑貨、ファッションめぐりに楽しいところでもあり。
隣の店舗が、cholonなのも、行きたくなる理由だったり。

路面電車の市電の線路沿い、市電が走っているのが見える窓際席が、とっても和む。

モリヒコの珈琲、ときどき通販で豆を買うほど好き。





3件目 カフェランバン

高校生のころから通い続けて、今やマスターに「おかえりなさい」といわれる行きつけの珈琲店

個人的にはここの2階のカウンターが大好き。思い出もいっぱい。

でも、いつも諸般の事情で1階席。
今日はゲイシャを飲ませていただき、7月にはもっとグレードの高い希少なゲイシャの豆が入るので
是非飲み札幌にに来て、と聞いて、来ちゃおうかと思わず心が揺らいでいる。








行き帰りの、飛行機エアドゥのサービスの珈琲も意外と美味しい。必ず珈琲を飲み、それから眠るようにしている

珈琲ばかり飲んでいた、2日間の駆け足の札幌の旅でした。

水の麻ぬの

2011-05-23 20:17:29 | Weblog
麻の夏着物地、上布で洋服を作るプロジェクトも3年目の夏を迎えようとしています。


今日は、肌寒い、4月上旬の気温でしたが、昨日は爽やかな風が家の中を通り抜けていくのが
気持ちのいい日でした。

夏の太陽の日差しと、爽やかな風、じんわりにじんでくる汗、

麻布は、そんなものを仲良しです。




「みずのあさぬの」
というのは、この布が琵琶湖東岸で織られてきた歴史から、
琵琶湖の豊かな水、水運、土壌がこの布には織り込まれている、
と思い、この布に出会ったときに、私が勝手に企画書を書いた
その企画書のキャッチフレーズです。

ロゴも作りました。



布に囲まれて、右往左往しているうちに時がたって
いま、それが回りまわって、こんな洋服を自分の手で作るようになろうとは。

日本人なのだから、日本生まれの麻布で夏を過ごしたい。
日本の麻布が、失われていくのが忍びない。
この布が織られている琵琶湖沿岸の水田地帯の風景に日本の原風景を見る
札幌生まれの私の目にも心の原風景に思えた、西の農村

そんな気持ちから生まれた服たち。







多くの人にこの思いが伝わればいい、と心から思って
これからも作っていきます。

新之助上布  銀座松屋

2011-05-11 19:07:35 | Weblog
私の製品ほかいろいろと
お世話になっている、滋賀の近江上布の織元さんの大西新之助商店

今日5月11日から17日まで、銀座松屋 7F 和の座ステージ
で展示会です。

毎年、有楽町電気ビルの「ふるさとプラザ」で、機織り体験が大人気でしたが
今年は「ふるさとプラザ」が事業仕訳された様子…う~ん。

東京の新之助上布ファンが、待っているというので、今年の1回目は銀座松屋での開催です。
今年は特別に、新大塚のgallery園さんでもいつもの催事とは趣向を変えて、
日本家屋で夏の風と涼を感じていただく、という新之助上布の個展も、6月17日~予定しています!



新之助師匠は大忙し!

東京圧お目見えの新作が揃っていて、いつかは手織上布を、と夢みている私は、
綺麗色の手織上布の新作に心奪われます。



機織り体験も、いつも行列で、順番が回ってきませんが、今日はチャンスだった!でも時間が無くて
泣く泣く後日に。
師匠の織る様子を、かっこええなあ、と眺めてきました。



私自身まだ機械織りの着尺で仕立てた着物1枚しか持っておりません。
仕入れた反物はたくさんあるのですが…あくまで仕事用。
自分のきものが欲しい!
今度こそ買ってしまおうか…。



上布の着物は、本当に風がさらりを通り抜けて、汗で体に張りつくこともなく、一度着たら
夏の着物は絶対に麻、と思ってしまいます。
昔から夏に着用されてきた、日本の麻。
日差しを遮り、風と湿気を通し、張りのある生地が目にも涼しい。
麻はリネンだけではない、繊維の長い日本の麻(苧麻)の良さを是非多くの方に着て感じていただければいいな、と思います。

八十八夜は新茶の季節

2011-05-02 21:43:07 | Weblog
今年も、もう初夏なんですね。
ついこの間、冬の寒さが残る中の大震災、そして桜が咲き
もう、お茶の季節!

何があっても、季節は巡るのだなあ、としみじみ思います。

こうして季節を追いかけて、季節に沿って生活しているというのも、四季のはっきりした日本の風土だからです。

二十四節季、日本には24の季節があります。

今日は八十八夜、立春から八十八日、初夏の入り口です。

そして、私の大好きなお新茶です。

青臭くて、スッと鼻に抜ける爽やかさ、と苦み。
葉っぱのきれいなこと。



いつもお茶を買っている、地元のお茶屋さんは、静岡県月ヶ瀬のお茶を扱っています。
これまでいろいろさな産地のお茶を飲んでみましたが
飲み慣れているせいか、静岡のお茶はとてもすんなり美味しいと思えます。

もちろん八女、嬉野の九州のお茶も好きです。

ただ、関東ではお茶といえばすぐ手に入って、美味しいお茶を扱っているところが多いのは
やはり静岡茶、スーパーも静岡茶ばかりですしね。
お茶屋さんも、静岡茶を扱うお店が多いです。

京都に住んでいた時は、宇治茶ばかりでした。(宇治茶も美味しい)

早速、夕食の後、一人でじっくりお茶を入れる時間。
美味しいお茶は二煎目も十分おいしい。





お茶請けに、柏餅も食べちゃいました。

例年の今頃と比べると、少し肌寒いような気もしますが、初夏を実感しました。
風薫る皐月です。

ギャラリーゆうど

2011-04-17 22:31:59 | Weblog
3日間の井戸端・着物マーケットが終わりました。
お天気にも恵まれて、とてもたくさんの方にいらしていただきました。
ありがとうございました。

ギャラリーゆうど さんは、築80年以上の古民家というお話。
高い天井、漆喰壁と太い柱や梁、畳の日本家屋は、お庭に向かって縁側もあり、
夏日の気温になった昨日も、すーっと風が吹き抜ける気持ち良さ。
日本家屋の、夏の涼しさを実感しました。

太い梁が通っているお部屋の仕切りを取り払った広い空間をお借りして、
きもので溢れる異空間になりました。






販売する側も、お客様の多くもお着物で、着物の商品と
着物を着た楽しげな人達の集う、とても華やかな空間になりました。

お気に入りの商品を発見する楽しさに囲まれて、にこやかになるお客様を見ていると
不安な気分も払拭されます。
来場していただいた方も、お着物を召して、つかの間の明るい気分を味わっていただけたのではないかと思います。

消費活動をして明るくなる、ということが、どういうことなのか、とても実感できました。

自粛気味な世の中の気分の中でも、魅力的な商品を、楽しくお見せする場を作る
ということが、今小売りに求められていることなのだと、

不安な気持ちを一掃するだけの魅力を、どう見せるのか
力が試されているのだと思います。
今までどおりのことをしていてはいけないのだと、
今まで以上に楽しいことを提案する力がためされているのだと
思います。




商品の力、場の力、見せ方の力
の大切さをヒシヒシと感じました。

これから続く展示会で、いかに楽しい空間を作るか
私も自分と戦いたいと思います。