93歳・老大娘の日記

晩年を生きる

私の読書

2023-06-05 20:52:59 | 読書

三冊同時進行読書です、今のメインは「峠」再読です。

メイン以外は気の向くままに変わります。

「峠」は映画化もされた。越後の小藩「長岡藩」家老河井継之助が

主人公の小説。病弱の若き藩主の抜擢で百石の身分ながら

家老になった。幕末維新の動乱の中、殿様に勧めて上洛、

その折の会話が印象に残った。筆頭家老やご典医は猛反対

病中の殿様には無理という。継之助曰く

「御息が絶えるほどのお覚悟で上洛なさるべき、命はそのためにある

上洛が終われば、その翌日のため、其の翌日が終わればさらに

その翌日のためのござりまする。

生は事を行うための道具にすぎませぬ」

末席家老の継之助ですが、身を賭して進言、上洛しました。

小説ではありますが、司馬遼太郎らしい言葉の数々です。

まだ中巻半ばです、再読なのに初読の時のことは何も覚えていないし

感慨もなかったようです。

読むときの年齢により、感動も感慨も異なるようです。

生命は事を行うための道具に過ぎない等思い切った進言です。

因みに彼は「陽明学徒」のようですが

陽明学のことは私にはよくわかりません。

コメント (8)
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