時計の針が悲しくてⅢ 2008年12月10日 16時30分14秒 | Weblog 二人の身体の中を静かに流れ始めるものがあった。性的興奮とはちがう、魂の糸。キッスは、それを通す針の穴。時間が足りなかった。朝の気配が忍び寄っていた。 ハルは身づくろいをはじめた。マサルもジーンズに足を通した。送ろうとするマサルをハルは涙目で止めた。エントランスでキッスをした。振り向くとハルは走りだした。