工場が立ち並ぶ、その地域は完全な闇になることはなかった。夜の気配が漂い始めた頃、ヒロムは動き出した。小屋の周りに野犬が近づいてくるような気がした。インド人のような衣装。ボロボロになった衣装には、ケビンの血とヒロムの血が染み付いていた。
早く着替えたかった。
ヒロムはあたりを見回し、小屋を出た。工場地帯を抜けて、住宅街に入り、人目につかないように歩いた。ゴミが点在していた。その頃は、ゴミが路上に転がっていることなどめずらしくなかった。成長の勢いにゴミの収集が追いつかない頃だ。テレビも、ベッドのマットレスも、自転車も、ギターも、箪笥も、何でも落ちていた。そんなゴミの中から、衣類の入ったゴミ袋をヒロムはあさった。何個か、小屋に持ち帰り、着れそうなものを物色した。中には女性の衣料もあった。使用済みのパンティーやブラが洗濯もされずに入っているものや、白くカビがこびりついたトランクス。
ヒロムは、なぜか、笑いがこみ上げた。
こんなものか。こんなものなのか。
人というものは・・・・・・
早く着替えたかった。
ヒロムはあたりを見回し、小屋を出た。工場地帯を抜けて、住宅街に入り、人目につかないように歩いた。ゴミが点在していた。その頃は、ゴミが路上に転がっていることなどめずらしくなかった。成長の勢いにゴミの収集が追いつかない頃だ。テレビも、ベッドのマットレスも、自転車も、ギターも、箪笥も、何でも落ちていた。そんなゴミの中から、衣類の入ったゴミ袋をヒロムはあさった。何個か、小屋に持ち帰り、着れそうなものを物色した。中には女性の衣料もあった。使用済みのパンティーやブラが洗濯もされずに入っているものや、白くカビがこびりついたトランクス。
ヒロムは、なぜか、笑いがこみ上げた。
こんなものか。こんなものなのか。
人というものは・・・・・・