今日、2012年4月4日は二十四節気で言うところの「清明」にあたります。
二十四節気とは太陽の運行を手がかりに四季の移り変わりに名前をつけたもので、
古代中国で発明され、日本にも伝わりました。
1年のうち、春分と秋分には太陽は真東から昇り、真西に沈みます。
その春分を起点に、太陽の巡りを24等分したものです。
「清明」は「春分(3/21頃)」と「穀雨(4/20頃)」の間にある4/5頃の節気です。
日本ではお花見の季節というイメージですが、
中国では祖先のお墓にお参りし、掃除をする日であり、日本でのお盆のような年中行事になります。
また、春の訪れを楽しみ郊外を散策する日であり、中国国内の人の移動が多く、賑わいを見せる日でもあります。
(有名な清明上河図はこの日に町が賑わう様子を描いたもの。)
お茶にとっても大きな節目となる日で、
新芽で作る緑茶は清明節よりも前に摘んだものを明前茶と呼び、
日本の一番茶と同じように珍重されます。
遙か昔、唐の時代から皇帝は朝廷直轄の茶園を作り、
そこから明前茶を早馬を走らせ届けさせていたと言われています。
稀少で美味しいものを好むのは今も昔も変わりません。
経済発展とともに購買力が増大した中国の資産家たちは明前茶を求めてコネを駆使します。
このところ年々「明前西湖龍井」や「明前洞庭碧螺春」などのブランド茶は価格が上昇し、
私たち日本人にとっては末端価格がその品質的な価値と見合わなくなってきました。
その上今年は天候不順のため、茶葉の生育が遅れ、
明前の生産量が例年よりも少なくなっており、尚更価格が高騰しているとのこと。
やはり春の象徴とも言うべきお茶ですから、
麗茶の教室では毎年明前茶をお出ししています。
でも今年は雨前茶(清明から穀雨の間に摘まれたお茶)で我慢しようか・・と思っていたところ、
3月に訪中した友人の方々から龍井や碧螺春を少量いただきました。
写真の茶葉は明前西山碧螺春です。
上海小町さんが茶旅で農家を訪れたときに購入したものを譲っていただきました。
(小町さん、謝謝♪小町さんのブログではちょうど茶旅のレポートを連載中です。)
お味の方は、よく言えば上品、もうちょっとコクが欲しいかな、とは思いますが、
こんなに小さくて可愛い芽茶はそうそう手に入りません。
最近は碧螺春と言って売っていても、芽が少し大きくて、
多分四川や貴州あたりの茶葉だろうなというものも多いので、とても貴重です。
教室の皆さんと春の訪れを実感しながらありがたくいただきました。
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