神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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春のサロン

2005-04-26 | 緑茶(中国茶)
久しぶりにXiangLe中国茶サロンに行ってきた。
春のクールはたっぷり緑茶が飲めるのでいつも楽しみにしている。

今日は嬉しいラインアップ!

梅家塢龍井(浙江省)
東山碧螺春(江蘇省)
峨眉竹葉青(四川省)
白牡丹(福建省)

龍井は3月末に積雪があって生産量も少なく、値段が高騰しているようだ。
今年の龍井は私にとってはこれが初もの。
乾いた葉の香りは悪くない。でも淹れてみると、少し深みに欠けている。
よく言えばすっきりとした飲み口だが、ボディが軽いのである。
工藤先生のお話では、今年は浙江省、江蘇省、安徽省が天候のため良くなかったようだ。
(どれも私が大好きな緑茶の産地ではないか!)

碧螺春のほうは一煎目は香り立ちがいまひとつで味も少々間が抜けたような感じがしたが、
二煎目からは落ち着いてきて美味しくなった。
サロンの碧螺春を飲むのは3年目だが、
去年、一昨年に比べるとやはり味が落ちるという気がする。

一番良かったのが竹葉青。
味わいも深く、ボディがしっかりしている。
今年は四川省のお茶がいいかもしれない、とサロンの皆が話していた。
私が欠席した先々週のサロンでは蒙頂石花と蒙頂翠竹を飲んだということだが、どれも美味しかったそうだ。

白牡丹は今まで飲んだことがないようなグリーニッシュな白牡丹だった。
青々とした新鮮な茶葉が美しい。
淹れると甘さとまろやかさととろみが感じられる。
今までの白牡丹のイメージとはまるで違うタイプ。


それにしても午前中にまったりとお茶をいただくなんて何て贅沢なことか。
まあ、いつもより少し早起きして家事を終えて出てくるのだから許してもらおう。
主婦の大変な時間は午後からまたやってくるわけだし。

一人でぼーっとお茶を楽しむのもいいけれど、
こうして皆と美味しいお茶をはさんで語らうのもいいものだ。至福。
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下関乙沱茶

2005-04-22 | 黒茶(中国茶)
沱茶を味わってみたくなって、プーアール茶.comから下関乙沱茶を購入しました。

下関茶廠のお茶は2003年の特級沱茶と2003年の蒼耳七子餅茶を老地方茶坊さんから買っているのですが、何せまだ若いので老後の楽しみ(苦笑)にストックしてあります。
この下関のお茶は、沱茶も餅茶も共通して、ものすごくいい香りがするんですよね。
なんと形容したらいいのかなあ、乾し草というか、木の皮というか、少し乾いた感じにほのかに甘い花のような香りが加わっているのです。
餅茶のほうのクズ葉を飲んでみたのですが、煎じた後もその独特の香りは生きていました。
そんなわけで私は下関のお茶は黒茶というよりは固めた陳年緑茶(まんまですね)だと思っています。

びっくりしたのは今回買った下関乙沱茶も同じ香りがしたこと。
1988年頃のものということなので15年以上たっているのですが、下関沱茶の特徴は年月を経ても変わらないのですね。
かなり強く固められているので(さすが鉄餅の伝統!)香りが逃げにくいのでしょうか?
これが20年、30年と過ぎた後はどのように変化していくのかも楽しみです。
でも、この香りが好きな人には、今が飲み頃かもしれません。

2個購入したので、1個は少しずつ香りを楽しみながら飲んでいき、
もう1個は置いておいてどのように変化するのかを待ってみようと思います。
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碧螺春を飲みながら

2005-04-17 | 緑茶(中国茶)
遊茶さんから西山碧螺春入荷のお知らせのお電話をいただいたので、週末に買ってきました。
私は碧螺春が好きだー。
龍井ももちろん好きなんだけどね、碧螺春の茶葉の煎じる前と後の「変身~~♪」みたいな意外性が可愛いと思うんですよ。
低温でまろやかに淹れるのもいいけれど、私は高い温度できりりとした青い香りとかすかな甘みを楽しむのが好みです。


碧螺春を飲みながら、ふと大昔の江南旅行のことを思い出しました。
まだ中国では外国人の個人旅行が簡単には出来なかった1980年頃、上海の日本総領事館でバイトしていた同級生に招聘状を出してもらってビザを取り、友人と4人で学生最後の春に江南~桂林~広州~香港を旅しました。

その時の写真を見ると、現地の人たちは男性はほとんど人民服や紺色の上着、女性も地味な綿入れを着ています。
今とは全く違う雰囲気ですね。この頃はまだ人民公社もあったし、中国のトップも人民服を着ていましたからね。

蘇州、無錫、杭州で出会った人々は皆優しく暖かく接してくれました。
思えば学生時代のこの旅行がきっかけで私はずっと中国関係の仕事をしていこう、と決心したんでした。
(そして、その決心は10年後の天安門事件でいったん揺るがされることになるのですが・・・。まあ、それはまた別のお話ですね)

25年前の中国は、文革の動乱が一段落し、皆自分の生活に一生懸命な時期でした。
海外からの情報もまだあまり入らず、ある意味鎖国状態であったのでしょう。
私たち外国人に対し、とても親切で素朴なもてなしをしてくれました。
もちろん世代によっては日本に対する感情は複雑なものがあったのでしょうが、
私が接した当時の人々は日中友好という前向きな姿勢を持った人たちが多かったように思います。

奇しくも今、反日運動が各地で激しさを増し、上海でも大規模なデモが行われたとの報道がありました。
今年は抗日勝利60周年の年でもあり、日本の安保理常任理事国入りに関わる問題や尖閣諸島問題、歴史教科書問題といろいろと重なっています。

日本も中国も戦後日中友好関係のために奔走した世代が次第に交替し、今は両国のパイプ役となる人材が空洞化している時期なのかもしれません。
これからの日中関係はどういう方向に動いていくのでしょうか。

25年前の江南旅行をした友人と、いつか同じコースで旅をしたいね、と話すことがあります。
もしその時がやってきたとしたら、この写真を携えて出会う中国の人たちに当時の思い出を話したいと思います。
願わくは私たちの中国への厚い思いが伝わりますように。
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同興号後期圓茶

2005-04-14 | 黒茶(中国茶)
プーアール茶.comから4月のお試し茶が届きました。
「同興号後期圓茶70年代」です。

同興号は「易武同興茶荘」という由緒正しい茶荘で作られた餅茶の称号で、ヴィンテージ物はものすごい高値がつくそうです。
ただ、「易武同興茶荘」は現在は雲南になく、この70年代のものは藤本さんの説明によれば、もしかしたらタイに分家した茶荘が作ったものかもしれないとのこと。
新中国が成立したあとは個人茶荘の営業が出来なくなっていくので、タイやベトナムに移り住んでプーアル茶を製造した茶荘は多いようです。

乾いた茶葉からはほとんど香りがしません。
洗茶し、一煎目をいただきます。赤栗色の透明感のある水色が美しいです。
立ち上る香りは陳香が少し強めですが、口に含むと甘く、かすかにお香のような戻り香を感じます。
5、6煎までは後味に収斂味といいますか、ピリピリとした感じが少し残ります。
これは30年くらいのプーアル茶には物によってまだまだ多い特徴かもしれません。
確か楽人居さんで購入した30年物もわずかに痺れる感じが残っていました。
でも同時に甘みもかなり出てきていて、飲みやすくなっているのが20年くらいまでの餅茶と違うところだな、と思います。

こういうお茶の素晴らしさは6、7煎目以降に顕著になってきますね。
茶葉の香りをかぐと、小豆のような香りがします。ふっくらと甘い香りです。
このへんからはピリピリとした感じもなくなり、ずっと飲み続けていたい優しい味わいになります。
何だかとっても贅沢なひと時です
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黄金桂@海風號

2005-04-13 | 烏龍茶(中国茶)
昨日は子供の関係の保護者会やら何やらでバタバタしていてサロンにも行けなかった。
おまけに寒々しい雨。
気分転換に夕方の空いた時間にティータイムをとる。

選んだのは先日海風號から持ち帰った黄金桂。
早期壷を買ったときに付けてくださったものなので、当然早期壷を使って淹れてみる。
キンモクセイの香りだけでなく、乳香も楽しめる、とても上質な黄金桂だ。
気が付くと10煎くらいグビグビ飲んでいた。

この早期壷を買ってみて、自宅でのお茶の楽しみ方の範囲が少しだけ広がった気がする。
今までは蓋碗と、プーアル茶や岩茶などの青茶専用の茶壷がいくつかあれば十分、くらいに考えていたけれど
中国四千年の歴史と風土の中で育まれた文化がここにあるんだなーと茶壷を前に思う。
なーんて大げさなことは冗談として、
今まで付き合いづらいなと思っていたお茶さん達ともまた交際範囲が拡がりそうな予感。
何せ安渓鉄観音は私の一番のウィークポイントだったのだから。
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新茶上市!

2005-04-09 | 緑茶(中国茶)
うららかなお天気に満開の桜。
これだけ春が満ち満ちていると、やはり新茶が恋しくなる。

今日は東京に出たついでもあって表参道の「遊茶」に足を運んだ。

「遊茶」の春茶、と言えば必ずチェックするのが烏牛早。
一昨年の烏牛早があまりにも美味しくてバックオーダーに走ったのが記憶に新しい。
去年は残念ながら一昨年ほどの素晴らしさは感じられなかったが、それでも十分に新茶の味わいは楽しめた。
今年はというと、天候の急変のために生産量がわずかしかなく、もう既に完売してしまっていた。
迂闊だった!残念だが仕方ない。

現在買える新茶は「極品茶科所龍井」「特級縉雲毛峰」「凍頂山熟烏龍茶」の3種。
緑茶が欲しかったので、初めて飲む「縉雲毛峰」を購入した。
(「縉雲毛峰」についてはmad__hatterさんもブログに書いていらっしゃいます。いつもながら早い!)

四川省重慶市で新しく開発されたお茶で、白毫銀針と同じ福鼎大白種で作られているという。
若い芽らしい青さと産毛の白さが美しい。
味は何となく碧螺春に似ていると思う。
きりりとした緑茶らしい渋みとふわりとした甘さが口いっぱいに広がっていく。
私の好きなタイプだ。

一緒に叶匠壽庵の桜餅をいただいた。
和菓子にもなかなか合う。
日本茶に比べると何煎も楽しめるのもウレシイ。
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冬片@上園茶荘

2005-04-07 | 烏龍茶(台湾茶)

巷ではそろそろ春の新茶の噂が聞かれる頃ですが、
うちにはまだ台北旅行で買ってきた冬茶が待っております。

今日は『上園茶荘』で買った、冬片を開けてみました。産地は坪頂。
これは工藤先生が林さんに「値段、間違ってないですか?」と何度も念をおしたほど安かった上に
試飲でもすこぶる評判が良かったので、ほぼ全員が購入しました。
香りが甘く、優しい味わいです。

亭主の林さんはちるさんのブログにも書かれている通り、
流暢な日本語で台湾烏龍茶事情についての講義をしてくださいます。
かなりお話好きでいろいろ飲ませていただけるということなので、訪問の際は時間に余裕を持たなくてはなりません。
今回はスケジュールが押していたのでこの冬片のお話と試飲のみ。
次回訪台する時には評判の東方美人のお話も伺いたいと思います。
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初めての早期壷

2005-04-04 | 茶道具
「海風號」に新しい茶壷が入荷しているということを他の方々のブログで拝見し、空いた時間にふらりと寄ってみました。
実はコレと言った目的もなくて予習もしていなかったし、茶壷に関して全くの素人なので、私がお店で手にとった茶壷はかなりトンチンカン。
そこのところを設楽さんに随分イジメられましたが(笑)、お奨めとして出してくださったのがこの文革壷。
見てくれは若干へそ曲がりだし、作りも無骨な感じ。
でも「うちに来たなら土で選びなさい」の一言と、何とはなしにこのふんわりした姿が気に入って購入することに。

表面に「中国福建省茶葉進出口公司 厦門支公司贈」と彫ってあり、記念品に使われたもののようです。
厦門ときたからには、やはり安渓のお茶を淹れよう、と家に持ち帰り一晩処理を施し、翌日安渓鉄観音を淹れてみました。
茶葉は某通販のおまけでもらった安渓鉄観音生茶(生に近い、という意味らしいです)。
以前も飲んだことがあるのですが、美味しいけれど雑味も出やすい意外と難しいお茶。前回は蓋碗を使っています。

そして、今回はと言えば、香りは蓋碗で淹れた時のほうが良かったけれど、味は全く雑味が感じられず、美味しい!
同時にこの茶葉の持っている、別の風味を引き出しています。まろやかだけれど力強い。
使う茶器でこんなに違うとは。
正直言って、前回飲んだときは香りはいいけどバランスの悪いお茶だわ、なんて思ったのです。反省。腕と道具だったのね。

これをきっかけに早期壷にハマりそうなわたくし?
いえいえ、この水平壷をしっかり育ててからにいたします。
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梨山烏龍茶@新純香

2005-04-01 | 烏龍茶(台湾茶)
さて、台北旅行で買ってきたお茶を開封しようかな、とゴソゴソしていたら、
去年11月に家人が台北に行った時に買ってきた梨山の封をまだ切っていなかったことを思い出しました。
こっちのほうが順番が先だよね、と淹れてみました。

家人のお気に入りの店、MRT中山駅に程近い「新純香茶業有限公司」で購入したもの。
(私はまだ行ったことがありません)
美味しい高山茶が欲しいんですが、と試飲させてもらって決めたらしいです。
買ったのは阿里山、杉林渓、梨山の3種で全て青心烏龍。
最後に試飲した金萱も美味しかったけれどそれは諦めたとか。
値段は阿里山と杉林渓は一般的なグレードで、梨山だけがかなり高かったようです。
確かに既に飲んでしまった阿里山と杉林渓は美味しかったけど普段飲み用、という感じでした。

この梨山はかなりイイ!です。
二煎目~五煎目くらいまで馥郁たる香りが持続し、それ以降も十分美味しくいただけます。
のど越しも全く引っかかりのないさわやかさ。
茶杯に残る甘い香りも心地よい。

お茶請けはサービスでつけてくれたエリンギ・チップ。
これもかなりイケるではありませんか。
噂によると、パイナップルケーキも美味しいらしい。

日本語OKで、FAXやe-mail注文も受け付けてくれるようです。
支払いも日本の銀行に振り込めばいいので便利。
・・・って、別に回し者じゃありませんけど。(笑)
コメント (10)
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