毎年春と秋に名古屋の白鳥庭園で中国茶専門店「
ロ・ヴー」さんによる茶会が開かれます。
FBでの告知を拝見する度に一度行ってみたいと思いつつ、
いつもは5月3日の祭日開催でさすがにGWの真ん中は動きにくく見送っていたのですが
今年は5月2日にあるというので、思い切って行ってみることにしました。
せっかくの機会でしたので、
以前から訪問したいと思っていた瀬戸の作陶家中尾郁夫さんと
多治見の安藤雅信さんにも連絡を取ったところ、
お二人とも個展前のお忙しい時期にも関わらず時間を割いていただけることになりました。
旅は道連れ、
うらりんさんと
ルハンさんをお誘いしてルハンさんのお母さまも加わって4名で一泊二日の瀬戸・多治見・名古屋ツアーにでかけてきました。
5月1日の午前の新幹線で名古屋駅に到着、
駅前でレンタカーを借りてそのまま瀬戸へ。
運転できるのは私一人だし、全く初めてのルートだし、
何人かに名古屋の道は大変と聞いていたので若干不安もありましたが
運転は嫌いじゃないのでドライブ気分で出発。
しかし!問題は名古屋の道ではなかった。
ここからはお茶の話ではありません。
おまけに長い(笑)。
その1は駄エピソードです。スミマセン。
運転しやすいコンパクトカーを指定、
借りたのは日産のNOTEでした。
ホンダのFITかトヨタのヴィッツかマツダのデミオあたりが同クラスでしょうか。
最初から備え付けのナビがいまひとつでした。
高速を乗り継いで行くつもりだったのですが、
ナビさんは下道をがんがん押してくる。
時間的には高速も下道もそれほどの差はなかったので、ナビの通りに行くことに。
下道はほとんど一本道で難しいこともなく、
ひどい渋滞もなかったのですが、
やはり時間的には予定より30分ほど長くかかりました。
途中中尾さんにお電話をいれるとご自宅の近くの道は細いので気をつけてください、とのこと。
いよいよあと5分くらいというところでナビさんが細い坂道を指定しています。
車一台がやっと通れるくらいの道。
きっと、このあたりが細いと注意されていたのかしら、と
そろそろと登って行くと、小高い丘を切り開いて住宅地にしたような地形で
本当に細い道がくねくねとしています。
途中「Uターン禁止」と書かれた札が何本も立っていたけれど、
どこにもUターンできるような場所は見当たらない。
その時点でこの先はキケンなのだと察知してバックすべきだったのかもしれません。
登り切ったあたりは右が石垣、左は崖になっていて、一番道が細くなっている場所はゆるいカーブです。
道の先を見ると家の駐車場に軽自動車が停まっているので車は通るのでしょうが、軽自動車がやっとという感じ。
それでももう坂道カーブをバックして降りるのも大変だし、
何とか進もうとうらりんさんに降りてもらって誘導を頼みましたが
進めば進むほど深みにはまっていきます。
気がつけば右側の石垣と車の間はわずか1センチほどになっていて、タイヤは既にキューキュー擦っています。
もう前にも後ろにも動けない。
左側に少し切って進まないともうアウト。
でもうらりんさんは左は崖で危ない、とオロオロしています。
「崖に落ちるよりはもう擦ってもいいわ!」と叫んだ私は
運転席側からはもうドアが開かないので、
助手席側から降りて前のタイヤの位置を確認してから前に進もうと覚悟を決めました。
・・すると、前方から地元の方と思われる女性が歩いてきました。
私が立ち往生していると見て取るや
前のタイヤの位置と崖の位置、右側の石垣と車の位置を確認しながら
「大丈夫!そのまま少し左に進んで」
「大丈夫!そこで右に切って!」
「大丈夫!もうそのまま真っ直ぐ!」
このときほど「大丈夫」という言葉に全てをゆだねた時はなかったかもしれません。
後でうらりんさんとあのおばさまは地上に舞い降りてきた神さまに違いない、と話しましたが
本当に救世主現わる、あの誘導がなかったら確実に車には悲惨な傷がつき、
その後の旅は残念なものになっていたことでしょう。
おばさまに行きたい場所を話すと、坂を登ってこなくても、
もう一本向こう側に普通の道があるというではありませんか。
「ナビでしょ?」と頷いていらしたので、
きっとこんな目にあった旅行者は私だけではなかったのかもしれません。
とりあえず事なきを得て、無事に中尾さんとの待ち合わせ場所に到着。
・・が、よほど気が動転していたのか、
私は車のイグニションスイッチがハンドルの左側にあることに気付かず
ずっと右側にあるアイドリングストップスイッチを押して、エンジンが止まらない、と
レンタカー屋さんにまで電話をして最後の最後までハプニング続きでした。
気をつけよう、細い坂道と左側のスイッチ・・・。
(写真は瀬戸の里山からの風景)