第三期「麗香茶課」の最初の講座はカワカブ会の小林尚礼氏を講師にお招きして
「雲南・茶と少数民族の道 ~茶馬古道を辿る~」と題し世田谷の区民センターで開催しました。
1000年以上昔からチベットと中国が茶の交易を行ってきたティーロード、茶馬古道。
小林先生の雲南省で撮りためた茶馬古道の写真を見せていただきながら、
各地で出会った少数民族の茶の飲み方をご紹介いただきました。
易武、倚邦、困鹿山、雲南駅、大理、麗江、香格里拉、梅里雪山(カワカブ)・・・。
名前だけは何度も聞きつつもまだ見ぬその村々の表情を大きなスクリーンで目の当たりにし、ますます憧れが募ります。
小林先生の茶馬古道のお写真には実は10年ほど前に私は既に出会っていました。
『コヨーテNo.23(2007年12月版)』は永久保存版にしたい素晴らしい中国茶特集でした。
星野尚彦氏の写真と故駒沢敏器氏の文による「武夷山探訪」、松井陽吉先生のインタビューをはじめとした「烏龍茶」特集、
そして私が一番興味を惹かれた記事が小林先生の写真と文による「茶馬古道を辿る」でした。
今回小林先生から実際にお話を伺うご縁をいただけたのは本当に喜ばしいことでした。
講座の後半ではハニ族の土鍋茶を模して実演試飲をしました。
摘みたての茶葉(足柄山で茶畑を管理していらっしゃる高野茶園の高野氏にご提供いただきました)を直火で焙り、
焦げ目をつけ、土鍋に湯を沸騰させたところにその茶葉を揉みながら入れ、数分間煮だします。
この時期の茶葉は固いのでどうだろう?と言っていたのですが、
思いのほかまろやかで飲みやすく青っぽさもそれほどなく、美味しくいただきました。
また、小林先生がドンモ(バター茶を攪拌するための木で作った大きな筒状のもの)をご持参くださり、
チベットバター茶を体験をしました。
ドンモに茶壺天堂の井上先生が煮出してきてくださった磚茶と牛乳(実際はヤク乳を使う)、ヤクバター、塩を淹れ、
攪拌棒を上下させて混ぜ合わせます。
ヤクバターと塩は小林先生が現地で購入されたものを使い、臨場感たっぷり。
ちょっとバターの香りにクセがありますが、体が温まるお茶です。
小林先生、素晴らしい講座をありがとうございました。
また、今回は茶壺天堂の井上先生をはじめ、高野さま、茶課会員のHさん、Iさんのご協力をいただきました。
この場をお借りして御礼申し上げます。
ご参加いただきました皆様にも感謝申し上げます。
※小林尚礼氏と梅里雪山(カワカブ)とのストーリーは文庫本
『
梅里雪山(メイリーシュエシャン)十七人の友を探して (ヤマケイ文庫)![](http://ir-jp.amazon-adsystem.com/e/ir?t=leonpyasblog-22&l=as2&o=9&a=4635047229)
』で読むことができます。
カワカブ会につきましては「
小林尚礼 HomePage」をご参照ください。