神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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胡乱座 中国茶会

2015-03-30 | お茶会
 うろんざ【胡乱座】とは、禅宗の法会で、僧が上下の席順によらず勝手に着席すること。


3月28日(土)と29日(日)の2日間、西麻布の「喫茶 R」にて
安藤雅信展「小さな彫刻と中国茶会」のイベントとして、茶会を行いました。

2つの茶席をしつらえて、1席は陶作家の安藤雅信さんのお席、
もう1席はうらりんさんと私が交替で担当しました。

その名も「胡乱座 中国茶会」。
胡乱座とは、安藤雅信さんが長年開催されている茶事教室の名前でもあります。

27日から同時開催の「桃居」での安藤さんの陶展は開場後1時間でめぼしいものはほぼ売り切れたそうです。
茶会に参加した皆さんは安藤さんの揃いの茶器をゆっくり見る機会を得て喜んでいらっしゃいました。


安藤さんの茶席は2014年の‘雪鳳凰’を宜興茶壺で。
日本の侘びさびを取り入れ、骨董とご自身の作品をうまく調和させて使っていらっしゃいます(トップ写真左)。

去年11月に北京の茶家十職で開かれた個展で大きなカルチャーショックと刺激を受けて帰っていらした安藤さん、
中国茶を通して日中間で文化的なキャッチボールができるのではないかと新しいプロジェクトも始動しました。


私たちの席は2011年の東方美人を碗泡法で。
うらりんさんチョイスの山吹色を取り入れた明るい雰囲気のしつらえに、
茶器はほとんど安藤さんの新作を使わせていただきました(トップ写真中)。

とても使いやすいレンゲと美しい白銀彩の平茶碗は安藤さんが私たちのリクエストに答えて作ってくださったもの。
銀彩の建水もちょうどいい大きさで形も流麗でした。


席を替わる時間にお出しした茶請けは和菓子作家伊東聡子さんにお願いしました。
彫刻展に合うものというコンセプトで小豆とカカオを使い、家をモチーフにした形の洋風羊羹です(トップ写真右)。
銘は安藤さんが名付けた「花子と餡」。
季節柄、ソメイヨシノを少し散らしてお出ししています。


中国の話、器の話、お茶の話。
安藤さんの茶席には笑顔が絶えません。
安藤さんの器ファンの方々も、リアル安藤さんにすっかり魅了されて会場を後にされたようです。

私にとっても学ぶところの多い茶会となりました。

ご参加の皆さま、ありがとうございました!


※『和楽』5月号(4月1日発売)のギャラリーの紹介ページで安藤さん主宰の「ギャルリももぐさ」が登場します。
 これを見るとますます多治見に行きたくなります!
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春は、デトックス

2015-03-21 | 黒茶(中国茶)
今日は春分の日。

暑さ、寒さは彼岸まで、というけれど、確かに日だまりの空気が変わった気がします。
これから気になるのはソメイヨシノの開花宣言でしょうか。

普段飲みのお茶も季節の変化と共に好みが変わってきました。

この冬は焙煎した烏龍茶をよく飲んでいましたが、
ここ一週間はプーアールの比較的若い生茶を好んで飲んでいます。

春に向かって身体が苦味や青みを求めているのかもしれません。

春は冬の間に固まっていた脂肪が解け出し、
体内に貯まっていた老廃物の排出が行われる時期でもあるそうです。

身体を動かし、旬の春野菜を取り、酸味のあるものを食べ、プーアール生茶を飲む。
3月後半はそんな風に過ごしてデトックスを心がけています。
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言外之意

2015-03-15 | 麗香茶課
茶文化講座「麗香茶課」、3月は棚橋篁峰先生に「漢詩教養講座」をお願いしました。

今回は入門編ということで、まずは漢詩の読み方から。
日本の高等学校などで教わる漢文とは違ったアプローチの仕方で目から鱗の連続でした。

続いて唐代の茶詩三編を解説していただき、
そこからわかる中国の慣習や言葉の使い方などもお話していただきました。

漢字に隠された意味、作者のプロフィールなどから
その漢詩が作られた背景や作者の思いなどを類推していきます。

「言外之意」をくみ取ることが漢詩を読み解く上で大切なことも学びました。

中国茶に関するお話や先生の中国での体験談なども交えながら、
入門講座は盛況のうちに終了しました。


※「麗香茶課」は会員制の茶文化講座です。
  今年度の募集は終了いたしました。
  次年度の募集開始は9月を予定しています。
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「小さな彫刻と中国茶会」のお知らせ

2015-03-14 | お茶会
安藤雅信さんファンの皆さま、お待たせいたしました。

陶芸作家、そして茶人でもある安藤雅信氏
茶塾「香白韻」主宰浦川園実氏
中国茶サロン「Salon de Leecha 麗茶」主宰富田直美
この3名がお届けする胡乱座 中国茶会のお知らせです。

3月27日(金)~31日(火)に西麻布の「喫茶 R」にて安藤雅信さんの彫刻展が開催されます。
会期中、3月28日(土)と29日(日)の2日間、2つの茶席をしつらえて中国茶会を行います。
お申し込みは「喫茶 R」宛てメールにてお願いいたします。

茶器はもちろん安藤さんの作品を使用。新作も登場予定。

去年11月北京での個展で大いに刺激を受けられた安藤さんのちょっと本気な中国茶会。
その安藤さんに私たちも啓発されています。
わくわくするような茶会にしたいと考えています。

たくさんのお申し込みありがとうございました。
募集人数に達しましたので受付を終了させていただきます。(3月15日追記)



*********

安藤雅信 「小さな彫刻と中国茶会」 喫茶R


胡乱座 中国茶会(安藤雅信・富田直美・浦川園実)

3月28日(土) A席 13:30〜15:00 満席  B席 16:00〜17:30 満席

3月29日(日) A席 13:30〜15:00 満席  B席 16:00〜17:30 満席

参加料 3,000円 

各席8名 

要予約 Mail: R@merge.co.jp

場 所 喫茶 R  
    〒106-0031  東京都港区西麻布2-16-5

**********

同時開催

安藤雅信 陶展  新作・金彩・銀彩・喫茶関係を中心とした器など

3月27日(金)~31日(火) AM11:00~PM7:00

桃居 〒106-0031 東京都港区西麻布2-25-13  03-3797-4494

 (トップ写真提供:安藤雅信氏)
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茶車のあるお教室

2015-03-08 | お茶会
中国茶に興味を持つきっかけは人それぞれだと思いますが、
状況的に大きく分けると3つほど考えられるでしょうか。

1つは仕事としての必要性から始める場合。
2つ目は旅行や留学、あるいは日本の茶館などで中国茶・台湾茶と出会いハマってしまう場合。
そして、3つ目は中国語圏に駐在員あるいは駐在員の家族として滞在し、習い事で始める場合。


私自身は2つ目の理由でこの世界に飛び込んだ人間で、まわりもそういう方が多いのですが、
最近は3つ目の経歴を持つ方とも知り合う機会が増えてきました。

先日もご縁があって、香港と台湾に滞在歴のあるKさん宅にお邪魔させていただきました。

閑静な住宅地に佇むご自宅で中国茶の教室を開いていらっしゃるKさん。
リビングは広々としており、毎年生徒さんの発表会を兼ねて開催する茶会では5つも茶席を作ることができるそうです。

そして、私にとって憧れの茶車が!
茶車は家具調のお茶を淹れるためのキャスター付きの台で、茶箪笥とテーブルと茶盤などの機能を一つにまとめたもの。
もともとは台湾の陸羽茶藝中心が開発したと言われています。

帰国する際に家具をまとめて運ぶことができるので、
香港や台湾で茶車をオーダーして持ち帰ることができるのも駐在員妻の特権!?と言えるかもしれません。

Kさんのリビングは茶車だけではなく、そこここにシノワズリな調度品が置かれ、
洗練された正統派中国茶サロンといった雰囲気でした。


この日は香港や北京に滞在経験のある方々もいらして、
現地でのお茶の学び方などのお話も伺うことができました。

美味しいお茶とKさん手作りのお茶請けをいただきながらおしゃべりに花が咲き、
新たな刺激を受けた一日でした。

ご一緒した皆さま、ご招待くださったKさん、ありがとうございました。
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桃花に酔う春の宴

2015-03-07 | お茶会
昨日は啓蟄、冬枯れしていた庭にも所々に雑草が顔を出してきました。
春に向かっているこの時期は道を歩いていてもいろいろな発見が多く、好きな季節のひとつです。

桃の節句の日に素敵な茶会に参加してきました。

中国茶藝師・森一華さんと鎌倉「Sasho」さんによる
「雛御膳と中国茶のコラボレーション」〈桃花に酔う春の宴〉。

Sashoさんは鎌倉駅西口から徒歩7分ほど、不定期にカフェを開いていらっしゃいます。
昭和二年に建てられた端正な庭園を持つ日本家屋は古都鎌倉ならではの雰囲気です。

一華さんの茶会では、必ず書と漢詩をテーマとしつらえに組み入れていらっしゃるそうです。
今回はひな祭りの由来となった中国伝来の曲水の宴の風習を取り上げ、
一華さんの筆による王羲之の「蘭亭序」が茶席を知的に演出していました。

雛御膳は季節感たっぷりで美味しさも満点。



■菜単■
生海苔と蕪のくず寄せ
前菜五種盛り
菜花とあさりの煮浸し
海老しんじょ 銀餡かけ
白キクラゲ、クコの実、伊予柑の土佐酢
和牛ほほ肉の八丁味噌 赤ワイン煮
穴子寿司
吸い物
チーズスフレケーキ

中国茶は食事と節句に合わせた一華さんセレクト。



■茶単■
鳳凰単ソウ 蜜桃香 2014
女児環2014×ペリエ シャンパーニュ風 
紫芽磚茶 2005
台湾高山烏龍茶・竹湖茶韻 冠軍 2014


一華さん、Sashoさん、素晴らしい一時をありがとうございました!
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片口だけじゃない!

2015-03-02 | 茶道具
写真の茶海は陶芸作家・安藤雅信氏のもの。

中国・台湾の茶人たちに大人気です。
日本でもお持ちの方は多いですね。
もともと片口として作られていたのを台湾の茶人が茶海として使い出したのが流行の始まりでした。

中国最大のショッピングサイト「淘宝網」で検索すると
“日本陶芸家安藤雅信風格公道杯”なんていうコピー商品も出ていたりします。

水切れがよく、持ちやすく、個性のある形でありながら茶席ではすっと場に馴染みます。

安藤さんは岐阜の多治見で「ギャルリももぐさ」というギャラリー&カフェを主宰していらっしゃいますが
関東でも年に数回個展があります。
最近は中国や台湾の購入者が個展の開始前から並んでいて
初日に行ってもめぼしい作品がほとんどSold-outになっていたりします・・・

今月末、西麻布の「桃居」さんで「安藤雅信展」があります。
今回は喫茶関係の器に力を入れるとのことですので、
片口以外にも素敵な中国茶器が登場しそうです。

ただ、上に書いたように、お目当ての器はあっという間に売り切れてしまう可能性もありまして・・。

ご心配の安藤さんファンの方のために、フライング気味のプレ告知ですが、
個展期間中に安藤さんの作る中国茶器を体感できるイベントが企画されます。

桃居さんでの個展は3月27日(金)-31日(火)。
イベントは別会場で3月28日(土)と29日(日)に開催予定。

詳細については近日中にこのブログでもお知らせできると思います。
うらりんさんと私ちょしもお手伝いに入る予定です。

3月末は中国茶のイベントも多い時期ですが、
ちょっとスケジュール帳の片隅に印をつけておいていただけると嬉しいです!
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yu:yuの岩茶会2015

2015-03-01 | お茶会
上海小町さんが主宰する「Private Tea Salon yu:yu」の2015年岩茶会に参加してきました。

メインテーブルにずらりと並んだ2014年度の岩茶、16種類。
産地は馬頭岩、佛国岩、慧苑、星村など。
品種も肉桂、水仙、黄観音、半天腰などを中心にバラエティに富んでいます。

別テーブルには年代別の飲み比べコーナーも。
北斗の2012年と2013年、
老君眉の2010年~2013年、
鉄羅漢の2006年~2013年。
鉄羅漢の2006年は小町さんが上海『TEAsia』にいらした頃のものだそうですよ!


品茶が一段落した後は、ルフナさんのカフェタイム(トップ写真右)。
定番のスコーンと焼き菓子、岩茶のチャイ。
ものすごく美味しかった!


武夷岩茶に限りませんが、ここ数年中国でのお茶の値段が高騰し、
円安のダブルショックで上質な中国茶が今までよりも入手しにくくなってきました。
私も教室で使用するので他人事ではありませんが、
中国茶を取り扱っているお店やサロンは大変です。

小町さんにも苦労話を伺いました。
それでもこれだけの種類を揃えるのはたいしたものだと思います。
質的にもそれぞれの個性がしっかり出ていました。
これからもyu:yuの岩茶、期待しています!

コメント (2)
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