神融心酔 

中国茶・台湾茶を中心とした素敵な出会いの数々を綴っていきます

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千葉県松戸市にて中国茶教室「Salon de Leecha 麗茶」を主宰しています

教室内容、お問い合わせはHPをご参照ください

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自宅サロン、再開です

2013-03-27 | 自宅サロン
入院から昨日でちょうど一ヶ月、
身体もだいぶ元に戻ってきました。
お見舞いメッセージをいただいた皆さま、ありがとうございました。


昨日から自宅サロンの教室も再開です。
昨日のクラスはマンスリーコース、月一回の中級クラスでした。

中級クラスではテーマを3つ取り入れています。
季節のお茶を美味しく味わっていただくこと、
淹れ方を学びながら、品種違いや産地違い、生産年違いなどのお茶を飲み比べること、
そして最後はお茶請けと一緒にお茶を楽しんでもらうこと。

まずは今年の新茶、蒙頂山甘露をいただきました(写真右)。
一煎目は温度を少し下げてやさしい甘さを楽しみ、
二、三煎目は高めにして春の一番茶ならではの心地よい苦みをほんのり味わいました。

四川省では早いところでは2月初旬から茶摘みが始まりますが、
生産量はまだ少なく、とても貴重な緑茶です。
日本でこの時期にこんなに新鮮で美味しい緑茶を飲める機会はそうないでしょう。
オーガニックプーアールさんにて購入可能です。


飲み比べは八仙単そう、徳田さんのお茶でした(写真左)。
生徒さんにはそれぞれ2008年、2009年、2010年産を淹れてもらい、
茶海を回して飲み比べます。
ちょうど手元にあった2012年の出来たてのサンプルも一緒に飲んでみました。
同じ生産者の同じ品種の経年変化をお茶の状態と共に観察できて、面白い飲み比べでした。

今回はその他に福壽山農場直営の福壽長青茶、日月譚紅茶のコンテスト茶などを楽しみました。


久しぶりの自宅サロンでの教室、私自身もリフレッシュしてお茶を堪能しました。
やはり春は新茶も楽しめるし、お茶好きにとってはワクワクする季節ですね。

セブンカルチャークラブ亀有でも新講座を開始しますが、
自宅サロンでも新規のベーシックコース、マンスリーコースを受け付けています。

お問い合せ、お申し込みはHPのContactまたはこのブログのメッセージ欄からお願いいたします。



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茶味的麁相

2013-03-21 | 茶にまつわる文化・芸術
やはり去年12月に台北で購入した『茶味的麁相』(李曙韻著)。
こちらも茶席の写真が豊富で中国語がわからなくても手元に置いておきたくなる本です。
2011年10月初版で既に第四刷を数えています。

私が敬愛する九壺堂の勳華老師も冒頭に推薦文を送っています。
ちょっと哲学的文章で読み解くのは難しいのですが・・・。

著者の李曙韻氏は「人澹如菊茶書院」のオーナーであり、
台湾茶を文化として普及させるべく、
茶藝教室を主宰し、不定期に大規模な茶会を開催するなどの活動をされています
国内外の文化人とのパイプも太く、交流も盛んです。

内容は2008年と2009年に刊行された「人澹如菊」の機関誌『Non Solo Tea』からの転載も多いのですが
茶器についての章「茶席的元素」は著者の美意識と博識が垣間見えて、必読です。

本文より目にとまった一文を。

「茶人とは孤独なものである。
それは独り身やひとりぼっちな人でなければ茶人になれないということではない。
茶人はいつも茶に向き合い、茶杯の中を行き交うエネルギーを感じ、そこに山河があることを独り味わう。
茶人は茶があるがゆえに人と集うことも多いが、逆に茶があるがゆえに孤独となることも多いのである。
(中略)
言い換えれば、孤独とは茶事に入るための精神的な要である。」
(P13より抜粋。拙訳)


写真は先週茶友がお見舞いに来てくださったときのもの。
Hさんお手製のシュークリーム(写真左)、
荷花さんが持ってきてくださったWagashi asobiさんの「しぶやのひよこ」(写真中)。
写真右は最後にいただいたお茶、小梅茶荘さんの雲南金毫(写真右)。
謝謝!



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セブンカルチャークラブ亀有の新講座

2013-03-20 | 自己紹介など
今週から少しずつ活動を開始しています。

昨日はセブンカルチャークラブ亀有の「はじめての中国茶」講座の最終日でした。
テーマは紅茶と黒茶。
黒茶は苦手・・という方もいらっしゃいましたが、
淹れ方によって飲みやすく美味しくなるということをお伝えできたかと思います。


5月からは新講座が開講になります。
やはり全6回のカリキュラムで、「~季節を味わう~ 中国茶の楽しみ方」と題して、
継続の方も新規の方も楽しめる講座を企画しています。

フレッシュな春茶を茶譜に取り入れ、美味しい中国茶・台湾茶を味わうクラス。
淹れ方指導も蓋碗や茶壺や急須の取り扱いから更に発展させて
茶葉の量と湯量の関係、置き時間のとり方など、応用が利く練習を取り入れます。

本講座は5月21日(火)スタート、毎月第三火曜日の13:00~15:00で2013年10月までの全6回。

4月16日(火)13:00~15:00に体験講習会を行います。
体験講習会では茶会形式で4種類ほどの中国茶を説明を添えながら味わっていただきます。

体験講習会費用は体験費1,050円、教材費525円。
新規の方で体験日当日に本講座へお申し込みをいただいた場合は体験費1,050円はキャッシュバックされます。

お問い合せ、ご予約はセブンカルチャークラブ亀有のHPをご参照ください。

皆さまのご参加をお待ち申し上げております。


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清香流動

2013-03-17 | 茶にまつわる文化・芸術
昨年12月に台北で購入してきた本『清香流動』(解致璋著)。
2008年11月初版なのでもうお持ちの方も多いと思いますが、
私が購入した本は第6刷ですから、未だ人気は衰えず。
台湾茶道を知る道しるべとなってくれる本です。
台北の大手書店で手に入ると思います。

全編中国語ですから、読むのはちょっと大変です。
写真が美しいので、パラパラめくっているだけでも楽しいのですが、
この機会にちゃんと読もうと向き合ってみると、
茶人への道を究めるためのヒントとエッセンスが詰まっていました。

解致璋氏は台湾茶道の教授として活動され、
門下には日本でも人気の謝小曼氏、張宜靖氏が名を連ねます。

無駄を省いた茶藝動作、
シンプルだけれど洗練された設え、
生活の美学に基づきながら自由度を高め個性を尊重した茶空間は
日本で茶藝を学ぶ私たちにとってもお手本となるでしょう。

『清香流動』の中から気に入った一節を。

「茶道は生活の芸術であり、味わいの芸術でもある。
決して茶藝演技の芸術ではないし、ましてや装飾の芸術でもない。
それは温かく重厚なもてなしの道であり、
思いやりを持って友人と一杯のよき茶を分かち合う心である」
(P116「茶有眞味」より抜粋、拙訳)


午後のお茶、本日は
小梅茶荘さんから送っていただいた貴妃茶。
お茶請けは教室に通ってくださっているHさんから
お見舞いにいただいた銀座の松崎煎餅。



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茶の湯日和 ―うんちくに遊ぶ

2013-03-10 | 茶にまつわる文化・芸術
今回紹介するのは日本文化史・茶道史の第一人者、熊倉功夫氏の『茶の湯日和―うんちくに遊ぶ』。

新刊の単行本であるためちょっとお値段が張ること、
どちらかと言えば茶の湯にある程度親しんでいる人のほうがより楽しめるであろうことを
最初に断っておきます。

とは言え茶道の初心者にとって難解なわけではありません。
日本の文化、日本の言葉の源流をたどり、
そこに隠された伝統や知恵をわかりやすく読み解いてくれるエッセイです。

知的でありながらも謙虚なお人柄が表れた文章で
こういう先生の講義を一度聴いてみたいなあと思います。

特に我が意を得たり、と思ったのは
『○○の品格』と題した本が嫌いだというくだり。

 「茶の湯には・・(一部省略)・・不足の美が発掘される場面は多いでしょうが、
  一番大切なのは、人間として不十分だという自覚です。
  それを思えば他人の品格など、とても論じられません。」(本文から一部抜粋)

私も自分のことを思えば人の品格などとても語れませんし、
そういう題名の本も好きにはなれません。

『○○の品格』の本についてはひとつ思い出があります。

かれこれ3年ほど前になりますが、息子が通っていた高校の保護者交流会でのこと。
国語科のある先生が挨拶の時に『○○の品格』の本を持ち出し、
とても面白い本なので保護者の皆さんお読みください、とお話されました。
その直後に挨拶に立った校長先生は「品格などという題名の本は私はどうかと思います」と反論し
いつもの穏やかさとは違う面を見せられました。

先の先生も校長先生もとても仲が良いのでざっくばらんな応酬となったわけですが、
私はこの件に関しては校長先生派でしたね(笑)。
結局その後、検証するために『○○の品格』を購入して読んだので
国語科の先生の意図するところとなってしまいましたが。


今日の午後のお茶は
教室に通ってくださっているYさんからいただいたプーアル茶頭。
お茶請けは自家製の金柑の甘煮。


明日は東日本大震災からちょうど二年。
あの日、あの時の恐怖と混乱がよみがえります。
被害に遭われた方々へ心よりお見舞い申し上げると共に
亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。



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もしも利休があなたを招いたら

2013-03-07 | 茶にまつわる文化・芸術
1ヶ月の隠遁生活が始まり、身体に無理のない範囲で本を読み進めています。
小説、お茶関係、漫画、と何冊かを平行して読んでいますが、
お茶関係で“面白かった”ものを紹介していこうと思います。

昨日読み終えたばかりの「もしも利休があなたを招いたら ―茶の湯に学ぶ”逆説”のもてなし 」(千宗屋著)。

千宗屋氏の著書は何冊か読んでいますが、
とても読みやすいですし、
若くグローバルな視点からの、現代の茶の湯に寄り添った考え方がいいですね。

この本は題名がちょっとミスリードを招きそうなのが唯一不満。
「千利休が今生きていてもしあなたを招いたら、こういうおもてなしをするだろう」
という内容かと思って読むとちょっと肩すかし(笑)。
武者小路千家家元の後嗣であり、千家の子孫である宗屋氏がわかりやすく論じた現代の茶の湯のお話です。

私も若い頃、花嫁修業のつもりで茶道をかじったことがありますが、
あの頃はお稽古の先にある物が見えていなかったし、
一つ一つの動作にどんな意味があるのか、どんな必然があるのかも考えたことがなかった。
そんな自分を振り返りながら読むと、ものすごく腑に落ちる箇所がいくつかありました。

“もてなし”とは?
“自分自身にとってのお茶とは?”
そんなことを考え、形にしていくためのヒントが得られるかもしれません。


昨日の午後のお茶は
薬膳アドバイザーの青柳敬子先生からいただいた正山小種紅茶。
デザートは友人たちがお見舞いに持ってきてくれた治一郎のバウムクーヘン
ご馳走様でした!



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洗濯中・・・

2013-03-03 | 自己紹介など
6日間の入院生活を終え、無事帰宅しました。
しばらくは安静が必要ですが、とりあえず元気です。

この一週間、ただただ感謝の気持ちでいっぱいでした。
朝を迎えられることに感謝。
先生や看護師さんたちの優しさに感謝。
みんなの励ましに感謝。
家族の支えに感謝。

たまにはこうやって
自分一人で生きているのではないということを
自覚するのはいいことなのかもしれません。


午後のお茶は
茶壺天堂の菜津子さんに
入院中に便利よといただいたプーアル茶頭のティーバッグ。
もちろん病院でも活躍してくれました。

友人の《Pâtissière》Hさんがお見舞いに持ってきてくれた
バターとバニラビーンズの風味が最高に美味しいパウンドケーキと一緒に。

そして、末筆ながら、
このブログに遊びにいらしてくださる皆さんに、感謝。


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