10月の最後の日曜日、「
春風秋月」にて開催された
「中国三大烏龍茶・・・陳茶會」に淹れ手として参加してきました。
この秋は中国茶の茶会が毎週末のように東京のどこかで開かれ、
中国茶愛好家にとってはありがたいことではありますが、
全部出るには時間もお金も大変、どれに参加しようか?と迷うところです。
茶会を主催する側にとっても、
同じことばかりしていては飽きられてしまうし、
楽しい企画を何とか考え出さなくてはなりません。
今回の茶会は店主の高さんとも親交が深く、
私も大変お世話になっている
茶農さんが企画発案、
自らも久しぶりに淹れ手として参加されると言うことで、
淹れ手にお誘いいただいた私も楽しみにしていました。
茶農さんは2006年産の武夷岩茶の奇種を山村の雰囲気で昔ながらの淹れ方(下写真右)を、
高さんは前店主時代に「春風秋月」の顔だった鉄観音の陳茶と安渓鉄観音の新茶を香港スタイル(下写真左)で。
私もお二人の席につきたかったのですが、
当日は慌しく時間に余裕がなかったので、
写真でしかお伝えできないのが残念です。
私は茶農さんプロデュースの鳳凰単[木叢]の2006~2009年産をお出ししました。
午前Aセットでは2006年と2008年の蜜蘭香の飲み比べを、
午後Bセットでは2007年の八仙と2009年の老[木叢]水仙を
潮州蓋碗を使い、工夫茶スタイルで。
茶農さんの鳳凰単[木叢]はサロンの教室や茶会でもよく淹れますが、
いつもは他の何種類かのお茶と一緒にお出しするので、
あまり強過ぎず、かつ上品な味わいとなるよう、
景徳鎮の上質な茶器を使って丁寧にお淹れしています。
今回の茶会では竹茶盤の上で茶葉もたっぷり、お湯もジャバジャバと使い、
現地のお茶奉行のオジ様方を思い出して、豪快に淹れるよう心がけました。
個々の味わいの違いもはっきりとわかるように抽出したつもりです。
この淹れ方は潮州蓋碗ならではの方法でして、他の形の蓋碗では上手くいきません。
そのあたりの違いをお客さまにもわかっていただけたようで、
潮州蓋碗を購入してお帰りになる方が多かったのは嬉しかったですね。
それぞれの茶葉もいい具合に落ち着いて、香りも味わいもよく出ていました。
特に老[木叢]水仙の熟成具合が飲み頃になっていて、美味しかった。
2年くらいしか経っていないと季節によっては機嫌が悪いことが多い老[木叢]水仙ですが、
そろそろ熟成期も過ぎ、本領を発揮しそうな感じです。
通好みと言われる所以でしょうか。
お客さまとの会話も楽しく、気持ちよくお茶淹れすることができました。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
不手際な面もあったかと思いますが、楽しんでいただけましたら幸いです。
ご一緒した茶農さん、高さん、お世話になったスタッフの皆さんにも
この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました!