台風一過で蒸し暑い一日だった。
何となく中国紅茶が飲みたくなって、まだ封を開けていなかった
楽人居さんから購入した滇紅工夫(禮品)を引っ張り出した。
家で飲む紅茶はたいていが祁門かダージリン。
祁門は宜興の茶壷で、ダージリンはティーポットで淹れることが多い。
滇紅はどうしようか?迷うところ。
そこでふと思い立った。
違った淹れ方で飲み比べてみよう、と。
自分の好みも見つけられるしね。
ゴールデンチップの入った美しい茶葉(写真左)。
こんないい茶葉で飲み比べなんて贅沢だけど、
美味しくないと何通りもの飲み方でガンガンいく気にはならないじゃない?
宜興の茶壷、蓋碗、陶器のティーポットの3通りでやってみることにした(写真中)。
茶壷は
XiangLe中国茶サロンで茶芸コースの修了証と一緒にいただいたもの。
中国紅茶専用にしている。
蓋碗は同じくサロンのガレッジセールで購入したもの。120㏄くらい入るかな。
ティーポットは暁芳窯で購入。
故宮博物院のレプリカデザイン。
まずは茶壷でトライ!
茶葉の量は一律4gとしたので、この茶壷には少々多目だったかな?
その分手早く抽出した。
かなり深みのある味わい(写真右)。
鼻に抜けるさわやかな香りも魅力。
後味は甘くとろみを感じる。
次に蓋碗で。
思いのほかすっきりしている。後味もさっぱり。
香りは茶壷の時よりも、フルーティさと酸味が増した気がする。
味も酸味がワントーン上がったような印象。
以前サロンでダージリンのF/Fを蓋碗で淹れていただき、
そのレモンのような香り立ちにびっくりしたけれど、
滇紅も茶壷のときと蓋碗のときとではかなり印象が違う。
これはもう好みの問題だと思うけれど、
今の季節は私はだんぜん蓋碗のほうが好きだ。
すごくすっきりしていてのど越しがいいんだもん。
冬になったら、また印象も変わって深みの出る茶壷のほうを好むかもしれないけれど。
最後にティーポットで。
想像していた通り、一番紅茶っぽく入った気がする。
コクと酸味と渋みがそれぞれバランスよく感じられる。
後味もさわやか。
ミルクティーにしても合いそう。
それにしても、茶器の違いでずい分印象が変わるものだと思う。
深みを味わいたいなら茶壷でまったりと、
普通にティーブレイクとして楽しみたければポットで、
すっきりと違った顔を味わうには蓋碗で。
たぶん、淹れる人が変わればまた違った結果が得られるのだろう。
ひとつのお茶でも味わい方は千差万別。
自分の好きな淹れ方を探してみるのもなかなか楽しい。