「オペラ座の怪人」について、もうちょっと思うことがあったので追記。
大ちゃんとは特に関係ありませんが。
***
原作読んでて思ったんですが、これ、プロットから考えて行くと、ファントムって絶対主役じゃなくて悪役ですよね。
原作のプロットとして、まずは
●オペラ座の地下に棲む恐ろしい怪人
があるとする。
そしてその怪人と戦う主人公としてラウルくん登場。
●オペラ座の怪人 VS ヒーロー・ラウルくん
という構図。
しかしそのままではお貴族様ラウルくんに、わざわざファントムくんと戦う義理も理由もない。ではどうするか。やっぱり男なら、好きな女の子を守るために戦うのがロマンだよねってことで、ヒロイン・クリスティーヌ登場。
折角「オペラ座」という舞台があるんだから、舞台の上でスポットライトを浴びる歌姫が良いでしょう。一躍大抜擢を受けたシンデレラ・ガールだとよりそれっぽい。
●ヒロイン・クリスティーヌに怪人の魔の手が!愛する人を守って戦え、ラウル!
定番中の定番です。いいですねえ。こういうベタで明確な燃え路線のプロットは大好きです。ていうか、こう考えると、いかにガストン・ルルーがきっちりプロットを練っていたかが分かるような気がします。話の骨組みがちゃんとしているからこそ、細部の肉付けが活きてくる。
こうなると、怪人がクリスティーヌを狙う理由が必要ということで、「怪人はクリスティーヌに想いを寄せている」という設定が追加されます。クリスティーヌの「シンデレラガール」の部分が、この怪人との関係に関連してくると尚面白いので、クリスティーヌ抜擢の影に怪人の指導と暗躍ってことに。
●クリスティーヌの素質を見抜き、シンデレラガールに仕立て上げた怪人は、彼女を自分のものにしようと地下に連れ去る。連れ去られた恋人を救うため、ラウルは怪人と対決する。
これで話の大まかな骨組みは完成しました。あとは細部を肉付けするだけ。
問題は、ファントムのキャラが余りに濃過ぎて、ノーマル好青年なラウルくんが完全に食われてしまったことです。
しかも最後のオチ。ヒーロー・ラウルくんは悪役・ファントムを倒す事ができず、代わりにヒロイン・クリスティーヌの愛がファントムを救ってハッピーエンド。これでラウルは完璧に置いて行かれてしまいました。
それでも最初に作られたホラー映画では、クリーチャーとしてのファントムをラウル(やその他の人)が倒すという、元々の基本プロットに近いラインだったみたいなんですが(だからこれはこれでアリなんですよね)。
この物語を一躍有名にしたALW版のミュージカルでは、ファントムとクリスティーヌの関係をクローズアップし、物語の主軸にしてしまいました(最後にオチを付けたのがそこなんだから、これはこれで原作に忠実だと言えなくもない)。
こうして主役は完全に、ラウルからファントムへと交代してしまいました。
***
…という話だと思ったんですが、どうでしょう。
だから何だと言われても何もないです。単に私が楽しかっただけ。
大ちゃんとは特に関係ありませんが。
***
原作読んでて思ったんですが、これ、プロットから考えて行くと、ファントムって絶対主役じゃなくて悪役ですよね。
原作のプロットとして、まずは
●オペラ座の地下に棲む恐ろしい怪人
があるとする。
そしてその怪人と戦う主人公としてラウルくん登場。
●オペラ座の怪人 VS ヒーロー・ラウルくん
という構図。
しかしそのままではお貴族様ラウルくんに、わざわざファントムくんと戦う義理も理由もない。ではどうするか。やっぱり男なら、好きな女の子を守るために戦うのがロマンだよねってことで、ヒロイン・クリスティーヌ登場。
折角「オペラ座」という舞台があるんだから、舞台の上でスポットライトを浴びる歌姫が良いでしょう。一躍大抜擢を受けたシンデレラ・ガールだとよりそれっぽい。
●ヒロイン・クリスティーヌに怪人の魔の手が!愛する人を守って戦え、ラウル!
定番中の定番です。いいですねえ。こういうベタで明確な燃え路線のプロットは大好きです。ていうか、こう考えると、いかにガストン・ルルーがきっちりプロットを練っていたかが分かるような気がします。話の骨組みがちゃんとしているからこそ、細部の肉付けが活きてくる。
こうなると、怪人がクリスティーヌを狙う理由が必要ということで、「怪人はクリスティーヌに想いを寄せている」という設定が追加されます。クリスティーヌの「シンデレラガール」の部分が、この怪人との関係に関連してくると尚面白いので、クリスティーヌ抜擢の影に怪人の指導と暗躍ってことに。
●クリスティーヌの素質を見抜き、シンデレラガールに仕立て上げた怪人は、彼女を自分のものにしようと地下に連れ去る。連れ去られた恋人を救うため、ラウルは怪人と対決する。
これで話の大まかな骨組みは完成しました。あとは細部を肉付けするだけ。
問題は、ファントムのキャラが余りに濃過ぎて、ノーマル好青年なラウルくんが完全に食われてしまったことです。
しかも最後のオチ。ヒーロー・ラウルくんは悪役・ファントムを倒す事ができず、代わりにヒロイン・クリスティーヌの愛がファントムを救ってハッピーエンド。これでラウルは完璧に置いて行かれてしまいました。
それでも最初に作られたホラー映画では、クリーチャーとしてのファントムをラウル(やその他の人)が倒すという、元々の基本プロットに近いラインだったみたいなんですが(だからこれはこれでアリなんですよね)。
この物語を一躍有名にしたALW版のミュージカルでは、ファントムとクリスティーヌの関係をクローズアップし、物語の主軸にしてしまいました(最後にオチを付けたのがそこなんだから、これはこれで原作に忠実だと言えなくもない)。
こうして主役は完全に、ラウルからファントムへと交代してしまいました。
***
…という話だと思ったんですが、どうでしょう。
だから何だと言われても何もないです。単に私が楽しかっただけ。