(1)のつづき。
***
(5)イタリア館(プラトン装飾美術館)
この後、山の上に向かう場合はオランダ坂を上るのが近道なんですが。
ちょっと思う所がありまして、少し東に戻って不動坂を上って行きます。
ちなみにこの日、クリスマスが近かったこともあってカップルの姿を良く見かけたんですが、デートだからと言って気合を入れてかかとの高い靴を履いて来る事はおすすめしません。
何故ならば。
こんな坂道が待っているから。
個人的には、北野町は「街」の仮面を被った「山」だと思ってます。
そんな坂道をてくてく昇ると、坂道の途中に見えて来るものが。
イタリア館ことプラトン装飾美術館です。
この写真よく見ると坂の角度がよく分かりますね。右下の石垣に注目。
入り口の所で上品そうなおばさんに入場料を払おうとすると、何かすごく喜ばれました。
「入ってくれるの?ありがとう!何を見てここを知ったの?うちは宣伝が下手でねえ、皆さんネットとか口コミで知って来て下さるのよ!」みたいな感じで。
お察しの通りここは「うろこの家」グループの異人館ではありません。個人所有(実際に住んでいるらしい)の異人館らしく、地図やガイドブックにもなぜか余り載ってないんですよね。
入場料700円を払って中に入ると、普通の異人館は「どうぞ自由に見て行ってね」な感じなんですが、ここでは燕尾服を来た執事さん(かどうか分からないけど、見た瞬間に「執事さんだ!」と思ってしまう雰囲気のお爺さん)が館内を案内してくれます。
異人館の基本スペックは『ヨーロッパ風の建築』『アンティークな調度類』『飾ってある絵画や彫刻にさりげに有名作家の作品が混じってる』です。
このイタリア館はミレーとかコローとかコクトーとかの絵画やロダンの彫刻、細かい彫刻が美しい家具類(有名な作家の作品らしい)、ヨーロッパ貴族縁の品々などかなりのボリューム感。
サンタさんの元ネタ・聖ニコラウスの像も祀られていました。
執事さんは地下にまで案内してくれて、キッチンやワイン倉庫なども見学できます。
メイドさんたち(not萌え系)が実際に働いているキッチン。
真ん中で作業台として使われているテーブルはマリー・アントワネットが愛用したものらしいです。
何か色々とすごい建物内を一通り見学して、最後に来るのがここ。
プールのある中庭を臨むテラス。
ここで、さっきのキッチンでメイドさんたちが作っていたお食事をいただくことができるのです(お茶のみでも可)。
実は何気に、私がここに来た目的はお昼ご飯だったのでした(笑)。
土日限定のウィークエンドランチ(1900円)を注文。
2種類から選べるパスタに、前菜・肉料理・スープ・ケーキ・コーヒー(エスプレッソ)付。
盛り付けもお洒落な前菜その他も、もちっとした食感のパスタも、小さいクセに食べ応えのあるケーキも美味しかったですが、個人的にはコーヒーの美味しさに一番びっくりしました。エスプレッソというからには当然濃いのにすごくまろやか。
薄給の身で昼間から1900円は贅沢かなと思ったんですが、この内容なら十分元が取れてます。ちなみに給仕もメイドさんたちがしてくれます。
見る方も食べる方もお腹いっぱいで大満足☆口コミで人が来るのも納得です☆
***
(6)旧中国領事館 (7)北野外国人倶楽部 (8)山手八番館
腹ごしらえが終わった所でパワスポ巡り&スタンプラリーを再開。更に坂道を上ります。
ほぼてっぺんまで頑張って登り、左に入ると旧中国領事館。
玄関前
この玄関先にいるヤツらも確か縁起物じゃなかったかなと思い、後で調べて見ました。
「龍亀(ロングイ)」(見たまんまな名前だ)と呼ばれる架空の生物だと思われます。
パワースポットはこっちの狛犬。丸っこくてかわいい。
旧中国領事館とそのお隣の北野外国人倶楽部はこんな風にレンガ舗装の路地でつながっています。
外国人倶楽部の中はこんな感じ。
開港当時の居留者の社交倶楽部をイメージした建物とのこと。
そしてこの外国人倶楽部の庭を抜けて道一本挟んだ向こうが「サトゥルヌス(サターン)の椅子」のある山手八番館なのですが。
なんか行列ができてる…。
他はパワースポットと言っても特にそれ目当てで来てるような人は見当たらなかったんですが、やっぱりテレビの力はバカにできない。
チケット売り場のおばちゃんは「椅子に座らずに中を見るだけなら並ばずにすぐ入れますよー」と言っていましたが、話題の椅子に座らなければここまで来た意味がない、と皆思うのだと思われます。
大人しく列に並んでこんな写真を撮りながら待つ事しばし。
実は「サトゥルヌスの椅子」は2つあって、
こっちが男性用。割と空いてました。
こちらは女性用。ひっきりなしに人が座っていました。
ちなみにサトゥルヌス(サターン)というのは魔王サタンのことではなくて、ローマ神話の豊穣の神様のことです。
→ウィキペディアの解説
よく見ると細かい彫刻が美しいのですが、じっくり観賞する余裕はありません。
パワースポットというと(主に恋愛方面で)幸せになりたい女性が行く所というイメージですが、時期が時期だったせいかカップル連れの方が多かったような。それで何故男性用の椅子が空いているのかというと、大抵の場合彼氏は座らずに彼女が座ってる所を写真に撮る係になってるから。ていうか、カップルに限らず、「椅子に座ってお願い事をする」というより「椅子に座ってお願いポーズを取り、写真に取って貰う」ことが目的になってるというか、パワースポットがイベント化しているような気が。…なんていうか、私も含めてみんなこういうの好きなんだな、と思いました。
昔のお伊勢参りとか四国八十八ヶ所巡りとかもこういうノリだったのかも知れないと思いつつ、八番館を後にしました。
ちなみに山手八番館には、椅子の他にもピカソがインスパイアされたというアフリカの彫刻とかロダンの彫刻とか、いろいろ美術品が展示されてます。
2Fから神戸の街を一望。矢印の所はポートタワーです。
***
(9)うろこの家 (10)うろこ美術館
そろそろ大詰め。
その名の通り、うろこのような外壁が特徴的なうろこの家。サンタ多過ぎ。
その庭に鎮座するポルチェリーノくんが最後のパワースポット。
後で調べてみたんですが、これはイタリアで幸運のイノシシの像として親しまれているブロンズ像(一番の大本は大理石らしいけど、ブロンズで複製されている)の複製のひとつ。イノシシなのにポルチェリーノ(イタリア語で「子豚」の意味)と呼ばれていて、日本にはここ以外にもいくつか複製があるそうです。
そういえばなんか三宮でも見たような気がする。
ともかくこれでパワスポの方はミッションコンプリートしたので、最後にうろこの家に併設されたうろこ美術館に入ります。ここは油彩(特にロシアの画家の作品)がメインっぽい。あと現代作家の展示もありました。
製菓学校の生徒さんたちによる、お菓子で作った「クリスマスの風景」も展示されてました。
***
そういう訳で、とりあえず今回の目的はコンプリートです。
パワースポットにかこつけての異人館めぐりでしたが、神戸に来てもう何年も経つのに今迄こういう所に来てなかったのはちょっともったいなかったかなと思いました。あと、私の場合行って見た後で「あれはどういうものだったんだろう?」と色々調べるので、結構蘊蓄が増えました。
近くにある観光地って意外といかないもんですよね(その割に実家に帰る度に美観地区に行ってるけど)。
まだオランダ館とかデンマーク館とか行った事のない異人館も色々残ってますので、またその内遊びに行ってみようかなと思います。
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(5)イタリア館(プラトン装飾美術館)
この後、山の上に向かう場合はオランダ坂を上るのが近道なんですが。
ちょっと思う所がありまして、少し東に戻って不動坂を上って行きます。
ちなみにこの日、クリスマスが近かったこともあってカップルの姿を良く見かけたんですが、デートだからと言って気合を入れてかかとの高い靴を履いて来る事はおすすめしません。
何故ならば。
こんな坂道が待っているから。
個人的には、北野町は「街」の仮面を被った「山」だと思ってます。
そんな坂道をてくてく昇ると、坂道の途中に見えて来るものが。
イタリア館ことプラトン装飾美術館です。
この写真よく見ると坂の角度がよく分かりますね。右下の石垣に注目。
入り口の所で上品そうなおばさんに入場料を払おうとすると、何かすごく喜ばれました。
「入ってくれるの?ありがとう!何を見てここを知ったの?うちは宣伝が下手でねえ、皆さんネットとか口コミで知って来て下さるのよ!」みたいな感じで。
お察しの通りここは「うろこの家」グループの異人館ではありません。個人所有(実際に住んでいるらしい)の異人館らしく、地図やガイドブックにもなぜか余り載ってないんですよね。
入場料700円を払って中に入ると、普通の異人館は「どうぞ自由に見て行ってね」な感じなんですが、ここでは燕尾服を来た執事さん(かどうか分からないけど、見た瞬間に「執事さんだ!」と思ってしまう雰囲気のお爺さん)が館内を案内してくれます。
異人館の基本スペックは『ヨーロッパ風の建築』『アンティークな調度類』『飾ってある絵画や彫刻にさりげに有名作家の作品が混じってる』です。
このイタリア館はミレーとかコローとかコクトーとかの絵画やロダンの彫刻、細かい彫刻が美しい家具類(有名な作家の作品らしい)、ヨーロッパ貴族縁の品々などかなりのボリューム感。
サンタさんの元ネタ・聖ニコラウスの像も祀られていました。
執事さんは地下にまで案内してくれて、キッチンやワイン倉庫なども見学できます。
メイドさんたち(not萌え系)が実際に働いているキッチン。
真ん中で作業台として使われているテーブルはマリー・アントワネットが愛用したものらしいです。
何か色々とすごい建物内を一通り見学して、最後に来るのがここ。
プールのある中庭を臨むテラス。
ここで、さっきのキッチンでメイドさんたちが作っていたお食事をいただくことができるのです(お茶のみでも可)。
実は何気に、私がここに来た目的はお昼ご飯だったのでした(笑)。
土日限定のウィークエンドランチ(1900円)を注文。
2種類から選べるパスタに、前菜・肉料理・スープ・ケーキ・コーヒー(エスプレッソ)付。
盛り付けもお洒落な前菜その他も、もちっとした食感のパスタも、小さいクセに食べ応えのあるケーキも美味しかったですが、個人的にはコーヒーの美味しさに一番びっくりしました。エスプレッソというからには当然濃いのにすごくまろやか。
薄給の身で昼間から1900円は贅沢かなと思ったんですが、この内容なら十分元が取れてます。ちなみに給仕もメイドさんたちがしてくれます。
見る方も食べる方もお腹いっぱいで大満足☆口コミで人が来るのも納得です☆
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(6)旧中国領事館 (7)北野外国人倶楽部 (8)山手八番館
腹ごしらえが終わった所でパワスポ巡り&スタンプラリーを再開。更に坂道を上ります。
ほぼてっぺんまで頑張って登り、左に入ると旧中国領事館。
玄関前
この玄関先にいるヤツらも確か縁起物じゃなかったかなと思い、後で調べて見ました。
「龍亀(ロングイ)」(見たまんまな名前だ)と呼ばれる架空の生物だと思われます。
パワースポットはこっちの狛犬。丸っこくてかわいい。
旧中国領事館とそのお隣の北野外国人倶楽部はこんな風にレンガ舗装の路地でつながっています。
外国人倶楽部の中はこんな感じ。
開港当時の居留者の社交倶楽部をイメージした建物とのこと。
そしてこの外国人倶楽部の庭を抜けて道一本挟んだ向こうが「サトゥルヌス(サターン)の椅子」のある山手八番館なのですが。
なんか行列ができてる…。
他はパワースポットと言っても特にそれ目当てで来てるような人は見当たらなかったんですが、やっぱりテレビの力はバカにできない。
チケット売り場のおばちゃんは「椅子に座らずに中を見るだけなら並ばずにすぐ入れますよー」と言っていましたが、話題の椅子に座らなければここまで来た意味がない、と皆思うのだと思われます。
大人しく列に並んでこんな写真を撮りながら待つ事しばし。
実は「サトゥルヌスの椅子」は2つあって、
こっちが男性用。割と空いてました。
こちらは女性用。ひっきりなしに人が座っていました。
ちなみにサトゥルヌス(サターン)というのは魔王サタンのことではなくて、ローマ神話の豊穣の神様のことです。
→ウィキペディアの解説
よく見ると細かい彫刻が美しいのですが、じっくり観賞する余裕はありません。
パワースポットというと(主に恋愛方面で)幸せになりたい女性が行く所というイメージですが、時期が時期だったせいかカップル連れの方が多かったような。それで何故男性用の椅子が空いているのかというと、大抵の場合彼氏は座らずに彼女が座ってる所を写真に撮る係になってるから。ていうか、カップルに限らず、「椅子に座ってお願い事をする」というより「椅子に座ってお願いポーズを取り、写真に取って貰う」ことが目的になってるというか、パワースポットがイベント化しているような気が。…なんていうか、私も含めてみんなこういうの好きなんだな、と思いました。
昔のお伊勢参りとか四国八十八ヶ所巡りとかもこういうノリだったのかも知れないと思いつつ、八番館を後にしました。
ちなみに山手八番館には、椅子の他にもピカソがインスパイアされたというアフリカの彫刻とかロダンの彫刻とか、いろいろ美術品が展示されてます。
2Fから神戸の街を一望。矢印の所はポートタワーです。
***
(9)うろこの家 (10)うろこ美術館
そろそろ大詰め。
その名の通り、うろこのような外壁が特徴的なうろこの家。サンタ多過ぎ。
その庭に鎮座するポルチェリーノくんが最後のパワースポット。
後で調べてみたんですが、これはイタリアで幸運のイノシシの像として親しまれているブロンズ像(一番の大本は大理石らしいけど、ブロンズで複製されている)の複製のひとつ。イノシシなのにポルチェリーノ(イタリア語で「子豚」の意味)と呼ばれていて、日本にはここ以外にもいくつか複製があるそうです。
そういえばなんか三宮でも見たような気がする。
ともかくこれでパワスポの方はミッションコンプリートしたので、最後にうろこの家に併設されたうろこ美術館に入ります。ここは油彩(特にロシアの画家の作品)がメインっぽい。あと現代作家の展示もありました。
製菓学校の生徒さんたちによる、お菓子で作った「クリスマスの風景」も展示されてました。
***
そういう訳で、とりあえず今回の目的はコンプリートです。
パワースポットにかこつけての異人館めぐりでしたが、神戸に来てもう何年も経つのに今迄こういう所に来てなかったのはちょっともったいなかったかなと思いました。あと、私の場合行って見た後で「あれはどういうものだったんだろう?」と色々調べるので、結構蘊蓄が増えました。
近くにある観光地って意外といかないもんですよね(その割に実家に帰る度に美観地区に行ってるけど)。
まだオランダ館とかデンマーク館とか行った事のない異人館も色々残ってますので、またその内遊びに行ってみようかなと思います。