<セルフ式GSで給油中、静電気により引火>
画像は、危険物安全協会 平成17年度ビデオ 「給油取扱所の安全を考える~ガソリンスタンドの火災予防対策」よりキャプチャしたもの。
うちの店がガソリン携行缶の販売を始めたきっかけは、2003年9月にあった名古屋のビル爆破事件です。
それまでは、消防法で禁止されていることも、危険だということも知っていたけど、地域柄 なあなあで済ませていました。
とはいえ、名古屋の事件のようにポリ容器になんかは絶対に売らなかったですけどね。
個人で運送業を営んでいる方が、燃料切れに備えてペール缶にガソリンを入れて積載されていたのを、90年代の終わりに「危険ですよ」と説得して、当時1万円ほどしていた携行缶を購入して頂いていました。
だけど、農機具に使う分や「ガス欠したからちょっと分けて」なんて来られた場合には、ペール缶や4リッターのオイルの空缶に小分け販売をしていました。
でも、ずーっとリスクに対しての不安はあって・・・
お客さんを送り出したあと、
(どうか交通事故に遭ったりして、倒れた缶からガソリンが漏れて、何らかの原因で引火して、とんでもない事になったりしませんように!)と祈らなければならない日々でした(汗)。
大袈裟ですか?
だけど、100%有り得ない話じゃ無いでしょう?
私って、かなりの小心者ですから σ(^_^;)アセアセ...
そんなとき、名古屋のビル爆破事件を受けて消防から通達が届きました。
d(゜∀゜)b ピーン!
「この機会を逃したらアカン!」と、早速行動開始です(*`д´)b オウ!
元売の携行缶はまだ1万円前後と高価でしたので、ネットで製造会社を調べて、纏め買いしました。
と同時に、店頭にはガソリンの危険性と名古屋の事件、消防からの通達文書を張り出して、ガソリン・混合油は携行缶でないと小分け販売しない旨を告知しました。
もちろん、当初は社内外の反発がありましたよ。
従業員からしてみれば、お客様に対して「断る」という行為には抵抗があるものですし、
お客様にとっては、缶代は“余計な出費”ですからね(^^;
「他所ではこれでも売ってくれるよ」とも言われましたし・・・
だけど、当店の心あるお客様方はちゃんと理解してくれました(^^)
最初のシーズンで150個以上販売しました。
3年くらい前から在庫を置くのは止めましたが、それまではシーズンが来る度にポロンポロンと売れましたよ。
何となく、この頃から私の心の中では「お客様を選ぶ」という意識が芽生えたようです。
傲慢なように聞こえるかも知れませんが、こちらの意を汲んでくださらない方には、無理にお客様になってもらわなくてもいいや、と思うようになりました。
ちょうど市内にもセルフが出来て、車はセルフで給油しても容器への給油は認めてもらえないので、それだけはうちに買いに来るとか、
窓を拭いて欲しいときだけ10リッターとか1000円分とか言って来られる方も居て・・・
今はもうそんな(窓拭き目当ての)方はいませんし、1000円分の時はこちらも「入れるだけ。」にしてますが(笑)
容器の事で怒り出す人は、セルフとの使い分けをする方が殆どでしたので、そういう方は当店のお客様ではないと考えました。
そのような考え方が出来るようになると、いっぺんに気持ちが楽になりました(^^)
理不尽な態度を取られた時に、何時までもへりくだる必要が無くなったのですから。
もちろん、セルフとの使い分けをされる方でも、気持ち良く携行缶を用意して来て下さる方は「お客様」です(^^)
それにしても、消防法も時代に即したものに改定してほしいものです。
セルフでも携行缶に給油できるようにしたら良いのに。
2003年に携行缶での販売を始めて暫くしてから危険物安全講習が消防署であり、(他所では売ってくれる)現状について軽く問題提起してみましたが、消防署の返事が「地域柄、田んぼやってるお客さんが多いでしょうから・・・そこはまぁ、ねぇ・・・」みたいな答えでガッカリしました。
ゆうきさんがコメントに書かれていたように、今でも地域によっては消防も“黙認”しているのが現実です。
うちにも昨年、まだペール缶を持って混合油を買いに来られる方が居て、お断りすると「○○やったら売ってくれよるわ!」と怒鳴って帰った人がいましたので、こちらの地域も“黙認”地域に入るようです(苦笑)
って言うか、何で最初っから○○店に買いに行かないのかが不思議なんですけどね・・( ̄ー ̄?)
そんな中で毅然と携行缶以外での販売はお断りしているうちの店は大したもんだと自画自賛
( ̄ε ̄〃)b
つづく