「自助・共助・公助」という言葉が広く一般的に使われるようになったのは大震災が契機だったと思っています。
皆が被災者で「お互い様」という意識が共有される大震災などで使われる分には素直に聞けるこの言葉も、
平時に、しかも格差社会のなかで、国のトップである総理から聞かされると少々引っ掛かりを感じてしまいます。
「自己責任」という言葉と同じで、この言葉を使う人の立場によっては素直に聞くことが出来ないのです。
有働アナに対してムキになって…「菅首相」の“野心”が見えた瞬間 池上彰と佐藤優が語る
https://dot.asahi.com/aera/2020091600033.html より一部抜粋
だから私は苦労人礼賛とか、努力によってここまできたっていう美談に対しては、批判的になったほうがいいと思うんです。努力で解決しない問題はたくさんある。構造の問題が見えなくなる危険性があるんです。
池上:つまり、格差社会が見えてこなかったり、格差社会で所得の低い人たちは、努力してないからだって話につながりやすかったりしますね。
佐藤:その通りです。戦力とは意思×能力で、我々の能力、資質が十分ではないが意思を極大にすれば勝てると言ったのは、東条英機です。でも意思や努力を測る、定量化できる尺度ってないですから。努力重視というのは、つまり、この東条の考え方に近いことになりかねないんですよ。
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平成になってからこの国のセーフティーネットの脆弱さが浮き彫りになりました。
正社員として働いていても病気など何らかの理由で離職すると、次に正社員になれるかどうかーという社会。
結局非正規で働くしかなかった人も多く、そして今回のコロナ禍のような事が起きれば真っ先に職を失ってしまう。
本人の努力とは別のところでこうしたことが起きることもあるのです。
「地銀の数が多すぎるから再編」も、これによりリストラされる人も出ますよね。店舗の数も人員も減りますよね。
携帯電話の料金も安くなるのは歓迎ですが、過度な価格競争によって結局は不便になったという結果は望みません。
歳を取れば誰しも弱者の仲間入りです。
弱者に優しい世の中であってほしいと望みます。
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「数が多すぎる」菅氏発言で地銀再編が加速か…‟待ったなし状況”に規制緩和や『台風の目』の動きも
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