先週のコトです。
来年もお待ちしております
この彼女が今年もオイルとエレメント交換に来てくれました。
精算の時の会話。
「今年は(来るのが)早かったね、いつもはもっと(年の)暮れなのに」
「はい、今日は時間があったので」
「まだ年末の挨拶するのは早いね(笑)」
「そうですね(笑)・・・でも、来年もよろしくお願いします」
「あっ、こちらこそ、よろしくお願いします。(笑)よいお年を」
「良いお年を^^」
*****
(話の中で)
燃料は安値店で入れているみたいで、「すみません」と言ってくれた。
オイル交換とエレメント交換をうちの店でするのは、うちが安いからだって。
「(燃料は他所で)勝手な時だけ来てすみません、でもとても助かってるんです」って。
こういう場合は全然不愉快じゃないです。
「勝手な時だけ」って不愉快になるのは、「セルフで給油できないからフルに来なきゃいけない」とか、レシートの単価を見て「高い(悪徳)」という表情をされるから。
それに燃料油と違って粗利率は高いしね(^-)☆
この方だけじゃなくて、(燃料は他店で)オイル交換だけのお客さんは他にも何人かおられます。
他所のお店ではリッターではなく軽自動車いくら、普通乗用車ならいくら、みたいに固定で値付け看板を出しているところもあるし、その値段に比べたらうちのオイル交換は決して安くはないのですけど...。
いつだったか背の高いタイプの軽自動車(大阪ナンバー)が「ランプが点いた」と飛び込みでオイル交換に来られました。
車内には業務用の掃除道具一式が積んであったから仕事でコチラ方面に来ていた方なんだと思います。
「どのくらい掛かりますか?」と訊かれたので10分か20分と答えたら「いや、金額は?」
「量にもよりますし、バッテリー液など足りていないものがあれば入れますけど、このお車なら4000円か5000円かそのくらいだと思いますけど・・」と言うと、「1万円を超えませんか?」と念押しされました。
精算後にこう言われました。
「色んなスタンドでオイル交換してもらうんですけど、今まで1万円以下で済んだことがないんです」。
ガソリン原価割れ販売、コストコを警告へ 公取委
愛知県常滑市のガソリンスタンド(GS)が安売り競争でガソリンを原価割れで販売し、周りの業者が営業を続けられない恐れがあったとして、公正取引委員会は11日、外資系量販店を運営するコストコホールセールジャパン(川崎市)など2社を独占禁止法違反(不当廉売)で警告する方針を固めた。
ほかに警告を受けるのは石油販売会社バロン・パーク(愛知県半田市)。公取委は処分案の通知を始めた。
関係者によると、2社はコストコのGSが開店した11月18日からレギュラーガソリンで安売り競争を開始。1リットル約115円だった価格が一時は85〜87円まで下がった。11月下旬に価格を上げたが、約10日間は原価割れだったといい、公取委は不当廉売の恐れがあると判断したとみられる。
日本エネルギー経済研究所石油情報センターによると、2社が安売り競争していた11月24日時点の全国平均の価格は1リットル130・3円だった。(贄川俊)
公取委に対し、愛知県内約600のGS事業者でつくる県石油商業組合は先月19日〜今月11日に6回にわたり調査を要請。組合に入っていない両店による「もうけを度外視した値引き合戦」(組合幹部)で影響が大きいとした。周辺では対抗して値下げし、売り上げが減る店が出ていた。
11日夜、常滑市ではコストコのGSはレギュラー1リットルを108円、バロン・パークのGSは107・8円の看板を出していた。
*****
両社とも警告自体は痛くも痒くもないでしょうけど。
コストコは会費を徴収しているから大丈夫だけど、
会費も取らずに採算度外視で安売りに拘っていると取り返しのつかないことになりそうですね。
消費者も大歓迎のコストコ。
全国都道府県(市町村)の長たちも税収と雇用の面からコストコを招致したくて堪らないはず。
経産省が品確法の見直しまでしてお迎えしたコストコの全国席巻は止まらないと思っています。
これまで3者店を踏み台にして、安値店として利を得てきた“カレラ”が、コストコと競合しながらどこまでやれるか楽しみです。
※こうちゃんの一言により以下追記。
ただし、
全国の、小口配達を担っている地場業者に悪影響がでなければ、の話です。
※窒素タイヤに空気を入れても大丈夫、としても、
ディーラー(車種)&、お客様によってはクレームの元になる可能性もあるので、当店では基本的にお受けしないことにしています。
*****
若いお兄ちゃんが高級車でご来店。
発券店値付けカードで満タン。
給油開始
お兄ちゃんが運転席から降りて来て「空気もらえます?」
以下、こうちゃんとお兄ちゃんの会話
「(タイヤの)空気ですか?」
「窒素やねん」
「あ、窒素はウチ置いてない・・」
「空気で良いから」
「窒素タイヤに空気入れるのは良くないとディーラーさんから聞いてるから・・」
「え?空気入れても大丈夫やで?」(そんなことも知らないの?という感じで)
そして出ました。
masumiさんのスイッチを入れるお言葉が(笑)
「ガソリンスタンドのくせに空気も入れてくれへんの!?もうええわ、(給油を)止めて!」
給油を止めて給油口を閉めたmasumiさんは、押し問答状態の二人の間に割って入り、
「もうええやん。もう2度と来はらへんねんから。なぁ兄ちゃん」
お兄ちゃんは帰り際にこう言いました。
「ガソリンスタンドやったら窒素くらい置いときや!」
チャンチャン☆
*****
お兄ちゃんにそこまで言うかと言われ、こうちゃんにも叱られたのは赤字の部分です。
こうちゃん曰く、
「次に来るか来ないか決めるのは客や。店のもんが言うことやない」
そうなんですけど。
お客さんに店を選ぶ権利があるように、店にもお客さんを選ぶ権利(自由)はあると思います。
地下タンクの工事をして店を続けることにした時にこうちゃんに言いました。
「投資回収はできないよ。私は理不尽な思いをしてまで続けたくないよ。あまりにも態度の悪い人は給油拒否するよ」、と。
それよりずっと以前から、
「早く店を畳まないと私の評判はどんどん悪くなるよ」、と。
これを読まれた方の反応は様々でしょう。
眉をひそめる方、こんな店には行かないでおこうと思われる方、共感される方・・・
それでいいと思います。
この小銭は現金会員のHさんのものです。
ボトルキープのような預かりものです。
昨日追加で預かりました。
元々は(人員が十分あった頃)両替のためでしたが今は“端数のため”です。
どういう事かと言うと、
給油した代金が3,218円だったとき、Hさんから頂くのは3,000円で残りはこの預った小銭からレジに入れるのです。
そして残り少なくなると追加で又持って来られるというのが、もうかれこれ10年くらい続いています。
昨日もこれを渡されて、「まだ前のがよぉけ残ってるで」と言ったのですが「置いといて」、と言って帰られました。
>気分良く仕事したいし、今のお客様に来てもらえれば、まだやれますよ。
風評被害は怖くないけどに、aさんがコメント下さった、その通りだと思っています。
風評被害なんて気にしてないです。
ただ、もう、気分よく仕事したいのです。
おまけ
これは車の足元マットです。
この仕事を始めた当初、このタイプのマットを持つとき、剣山かと思うくらいに痛くて痛くて。
今は、これのどこが痛かったのかな~?...ですw
PS
それはそうと、
「窒素くらいどこのスタンドでもある」、とお兄ちゃんが言ってたそうなんですが、
同業者の皆さん、
そうなんですか?
地域の中に灯油難民になりそうな独居老人がいたとしても、その老人を救うために「ホームセンターより(1リッター当たり)20円高いけど、地元のガソリンスタンドで買う」、という方がいるでしょうか?
結局のところ、しょせん他人事。の続き。 より
12月10日 燃料油脂新聞
灯油 店頭格差20円以上に
ホームセンター、PBが安値けん引
灯油配達に難色 「救うのはもはや行政の領域」
利益上回る配送コストで悲鳴
灯油の配達に難色を示す販売業者が増えつつある。
配達件数が減少することで効率が著しく低下、価格によっては配達コストが利益を上回ることにもなりかねないからだ。
配達灯油が減少する理由は、顧客がオール電化など他のエネルギーに切り替えたり、安い店頭灯油に向かったりとさまざま。
配達灯油の減少で相対的に上昇したコストを価格に上乗せすることができれば問題はないが、
「灯油の配達を必要としている顧客は経済的にそれほど余裕がないことも多い」という指摘もあり、コスト転嫁は容易ではないようだ。
石岡市の販売業者は、行政の在り方も含めて、安い灯油の存在を問題視する。
「配達灯油の減少理由の一つに原価割れを疑いたくなるような安い店頭灯油の存在がある。
灯油の配達を本当に必要としている人がそのしわ寄せを受けることになる。
もちろん消費者それぞれの自己責任ではあるが、高齢の為に自力で店頭灯油を購入できず、配達灯油に頼らざるを得ない層などもいる。
そこを救うのはもはや行政の仕事の領域だ。
その行政は何をしているかというと、安値灯油を野放しにしておきながらコストの掛かる灯油の配達を要求してくる。
都合のいい時にだけ指定業者として頼られても困ってしまう」。
***
安値販売する店(仕入れ値が安いから)の出現で、配達件数は著しく減りました。
今では、その1軒の配達のためだけに車を走らせなければならない状況です。
人と車(燃料)を使って小一時間・・・その配達で得られる粗利は数百円です。
>配達灯油の減少で相対的に上昇したコストを価格に上乗せすることができれば問題はないが、
「灯油の配達を必要としている顧客は経済的にそれほど余裕がないことも多い」
灯油の配達を本当に必要としている人がそのしわ寄せを受けることになる。
行政にはこの意味をよく考えてほしいです。
感覚の“ズレ”が影響 消費者視点の価格差
消費者にはSS間の価格差を理解出来ない。
高値店に対し「儲け過ぎ」と感じるのも当たり前。
いくらSSの経営状況を訴えたところで納得できるものではない。
同レベルの性能・品質のガソリンが、最安値と高値とで最大30円も価格差がある状況では説得力がない。
赤字を訴えても、「まだ続けている」と思われる。
***
ガソリンスタンドと深いつながりのある機械メーカーの方でも「理解出来ない」とおっしゃっていました。
現にこうして「営業している」から。
私も自店のお客さん(常連客)に向かっては、こんな話はしません。できません。
例えポリ容器だけの配達先であっても、昔からずっと変わらず当店を利用して下さっている方にはこんな話は聞かせられません。
店が営業を続けているのは、常連さんのお蔭なのですから。
普段は値段が安いセルフやホームセンターや巡回業者を利用して、窓を拭いてほしいとき、ゴミを捨ててほしいとき、タイヤの空気を入れてほしいとき、セルフでは買えない携行缶への給油のときだけ・・・・・、
そういう人に、知ってほしくて書いています。
※現在は全ての方に知ってほしくて書いています。
素性のわからない不特定多数(客)を相手にする商売はシンドイな。
絶対に無理だけど、会員制にしたいな。
***
お客に「そこまで言うか?」と呆れられ、
こうちゃんにも「こっちが言うことじゃあない」と叱られ、
それでも「この店におる限り、ああいう場面では、もしどつかれても私の口は止められへんねん!!」と言ったmasumiさん。
10分後の夫婦の会話
「・・・てか、50過ぎてるのに、なんで私こんなに血の気が多いんやろ?」
「血の気が多いっていうか、地が出たんや。それが元々のお前やったんや。今まで抑えていたもんが、水が入っているヨーヨーが弾けるように皮が剥けたんや」
「アハハ、化けの皮が剥がれたんやな?こうちゃん騙されとったんやな(笑)ごめんな(笑)」
「いやいや、それで生きやすくなったやろ。長生きできるんちゃうか?」
「そうかもな、ありがとう。でもこうちゃん、これで又こうちゃんの胃が痛くなったらあかんねんで!」
一昨日、無事に避妊手術を終えて、
昨日、元気に帰って来ました。
(店があるので)術後の経過観察ができないので、念のために病院で一泊させてもらいました。
切開手術の痕。
早速ネズミのおもちゃで遊ぶココ。
激しい動きは念の為まだお預け。
2年前に東京都石商で問題委員会が発足した発券店値付けカードにしてもそうです。
発券シェアは元売子会社や大手特約店が占めていました。
地場零細は
逸失利益は月間48万円、年では約600万円にもなる。
という損害をずっと昔から被っていました。
しかし、組合でそれが問題になっても、その声は上に行くほど萎むという話もありました。
何故なら、組合上層部に“発券店”が多かったからです。
それが、自由化が進むとともにガソリンスタンドという施設を持たないリース会社等に発券シェアを奪われ出した。
自分たちの身が危うくなったから、問題委員会の発足ということになったのではないかと私は思っています。
組合施行部幹部役員でもある大手特約店の方たちは、「現卸格差は中小SS生存不能」などと表では言いながらも、
結果的には同じ業界の同業者である地場零細3者店をスケープゴートにし、又、踏み台にしてきました。
全量系列仕入れの3者店をスケープゴートにしてきたのは、業転玉を仕入れた系列販売店も同じです。
葛藤の中で背に腹は代えられないとしての販売店は別としてもー。
全量系列仕入れの3者店が“高値店”だから、大手特約店やPB等は“安値店”として存在できたのです。
それが今、コストコという異業種の参入で脅かされている。
私がコストコに全国津々浦々に出店してほしいと願うのは、
「発券店値付けカードの発券シェアを全てリース会社等のガソリンスタンド施設を持たない企業に奪われてしまえばいい」と書いた時と同じ気持ちです。
>「願いはただ一つ。仕入れの公平性。あとの努力はすべて自己責任で良い」
そう断言する、長く系列量販SS、PBと競合する地場業者。(前記事より)
現存している殆どの地場業者がそうだと思います。
そもそも仕入れ値の格差は以前からあったのです。2者店と3者店の仕入れ値が違うのは当然です。
それでも規制緩和以前は販売価格差が殆どありませんでした。
そういう市況の中では3者店だからといって2者店に負けるようなこともなかったのです。
当店にしても、進出してきた2者店が「これ以上は赤字で無理」と撤退を決めたり(現在はCAセルフ)、
その後に出店してきた大手広域業者にしても運営者は既に交代しています。
最近、「販売店さんには油外販売に目覚めてほしい」とおっしゃった特約店さんがおられますが、
仕入れ値の格差で疲弊させられる以前は、道路に洗車やオイル交換待ちの車が並ぶこともしょっちゅうでしたし、スタッフが「社長、今日はもうクローズしましょう」と音を上げるほど油外も販売していました。
キャンペーン等も自分で企画して催していました。
ついでに書いておくと、1,000円分や10リッターの給油でも窓ふきやゴミ捨てのサービスを提供していましたし、
定期的に関東方面から関西方面へ来ているという営業車(発券店値付けカード)の方からは、「スタンドはゴロゴロあるのに、何故かここに来てしまう」(接客が気持ち良い)とおっしゃって頂いていました。
目覚めるも何も、仕入れ値の格差によって眠らされたに過ぎません。
「業転を仕入れれば良いのに」「PBになれば?」「業転にも分析表は付いて来ますよ」
消費者だけでなく、同業者の中にもこのように言う方がいらっしゃいます。
当店が系列店として全量系列仕入れを貫く一番の理由はこれです。
高値と知りながら系列玉を仕入れる理由。
オイルショックの時に取引先企業の供給要望に応えるために大変な苦労を経験した店主(こうちゃん)が一番大事にするのが「供給責任」です。
だから阪神淡路大震災の時は夜中に自社ローリーを走らせて燃料油の確保に奔走しました。
「継続的に供給することを証明する」という、この証明書を発行しているのは経産省です。
にもかかわらず、そのエネ庁の課長さんが全石連に対して業転玉購入の推進云々とおっしゃるのですから開いた口が塞がりません。
又、この業界には多額の補助金が投入されています。
地下タンク改正法対応工事にしても1SS何百万以上もの補助金を国民の皆様の税金から頂戴しています。
“稼ぐ力”のために、洗車機購入にも補助金が出ます。
けれどもその補助金も全額ではありません。
助成を受けたくても受けられないのが、長期間にわたって疲弊させられてきた地場零細です。
そういった助成を受けられるのは、特約店などの大手企業です。
同じように考えておられる方が居て安心しました。
国の補助制度に不満の声
ガソリンスタンド過疎地を防ぐために投入される地下タンク改正消防法対応工事への補助金。
しかし、ガソリンスタンド廃業・閉鎖の根本的な原因は仕入れ値の格差です。
地域への小口配達という供給使命を胸に踏ん張っている地場零細業者が、価格競争の市場で、仕入れ値の格差によって敗退に追い込まれています。
補助金の恩恵を十二分に受けるのは、小口配達を不採算だと切り捨て、仕入れ値の格差を武器に安売りをして、地場零細を廃業へと追いやってきた大手です。
おかしいと思いませんか?
でも消費者にはこんな業界の事情は関係のないことです。
消費者は安い方が良いのです。
私だってそうです。
例えガソリンスタンド経営者の親族であっても生計を一にしていなければガソリンスタンド業界の事情は他人事なのです。
こうちゃんは、このぜんせきの紙面を見て、
「“ぜんせき”にこんなことを書く資格はない。組合の力不足の結果じゃないか」、と言いました。
私は「組合と新聞は別でしょう」、と言いましたが・・・
仕入れ値の格差は恐らくなくならないでしょう。
そして価格競争もまだまだ続くことでしょう。
店が営業を続けているのは、高値にも関わらず給油に来て下さる常連客のおかげです。
“他人事のなかで” 身銭を切りながらも顧客への供給責任を果たそうと踏ん張っている販売店にとって、残った望みは仕入れ値に格差があるが故の高値だと知って貰う事です。
地域の中に灯油難民になりそうな独居老人がいたとしても、その老人を救うために(この後で別記事にしますが)20円以上も高い灯油を地元のガソリンスタンドで買うという方がいるでしょうか?
結局のところ、しょせん他人事ではないでしょうか。
今日の燃料油脂新聞に「灯油配達に難色 救うのはもはや行政の領域」という記事があります。
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/6a27682234b2cf18b5059e24c8f8b713
消費者の声でしかこの業界は是正されない、とは言え、しょせん他人事。
消費者の声は「安値が善」。
身銭は切れても借金までして続ける事は出来ません。
灯油難民を救うのはもはや行政の領域なのだと私も思います。
12月4日 ぜんせき
’15ぜんせき 10大ニュース 「2」広がる系列業転格差、卸体系に疑問
公平性どこへ? “退行”に憤り
同じサインポールでも仕入れ格差が見え隠れする。
調整額にさじ加減がある、と、どの業者も確信し、仕切りへの疑心暗鬼を植え付けている。
系列と業転の格差も収まりを見せない。
業転玉の横行が止まらないばかりか、原油価格の下落とともに価格差が拡大
「エネルギー供給構造高度化法で需給均衡が進むと思ったが全く進まない。元売が再編されても業転はなくならないだろう」という業者も多い。
系列量販SS、PBと長く競合する地場業者は
「願いはただ一つ。仕入れの公平性。あとの努力はすべて自己責任で良い」とまで断言する。
仕入れの公平性さえあれば同じ土俵に立てる。
体力は異なっても勝負はできる。
「いまの仕入れでは横綱同士しか土俵に残れない。そんな勝負を誰が望むのか」
現実に系列量販店、PB、さらにJAまで入り乱れ全国最安値を競った京都府亀岡市ではいま、JASS、県外量販SSが撤退し、沿線は閉鎖SSが林立。不毛さを漂わせている。
近畿業者の見る“常滑戦争”
「決して他人事でない」「消費者に誤解与える」
地場業者の存続を業界全体で求めることが必要と提案している。
12月4日 燃料油脂新聞
109円は不当廉売ではないのか
常滑競争で 公取委の判断に注目
「仮に排除措置命令が出されてもただそれだけ。課徴金や営業停止が課されるわけではない。
まして価格競争のあおりを受けたわれわれへの弁済は、何一つない」
「現実離れした80円台なら“あれはケンカの結果”とお客に説明し易いが、107円や109円の現実的な価格だと、例え仕入価格そのものであってもお客には説明しにくい。いっそ80円台で販売し続けてほしいくらいだ」
「総販売原価の立場からすれば107-109円は不当廉売に当たるのではないか」と指摘するSS関係筋も多く、引き続き不当廉売の調査申告が続く可能性がある。
***(以下masumi)
>107円や109円の現実的な価格だと、例え仕入価格そのものであってもお客には説明しにくい
当店の仕切りは税込みで117円を超えてます。
調整や特価などのある特約店には107円や109円は現実的かも知れませんが、地場零細3者店にとってはそれすら現実離れした価格です。
これまで地場零細3者店をスケープゴートにして安値店として存在していた販売店が、今コストコという強烈な異業種参入に戦々恐々としている姿を、規制緩和後に早々と同じ立場に立たされた地場零細3者店は冷ややかな目で見ています。
>地場業者の存続を業界全体で求めることが必要と提案している。
提案しているのがもしこれまで安値店の立場であった販売業者だとしたら、「は?何を今更?」と言わせて頂きます。
「これまで地場3者店の苦境を踏み台にしてきたくせに?」と笑ってあげます。
我々の声を「愚痴」と片付け、「経営は自己責任です」と切り捨ててきた貴方達。
自分たちは調整や特価という自己責任経営とはかけ離れた優遇措置を受けながら、3者店を笑いものにしてきた系列特約店の方もいらっしゃいますよね。
コストコには是非全国津々浦々にガソリンスタンドを出店していただきたいと願っております。
18年近く安値店とは10円以上の価格差の中で生存してきた我々地場3者店はコストコの出店には今更びくとも致しませんので。
つづく
ブリヂストンは、タイヤの内側に取り付けた小型センサーで路面状態を読み取る技術を開発したと発表した。
夜間などドライバーが見えにくい状況で、路面がぬれているのか、乾いているのかなどが分かる。安全運転を支援する技術として自動車メーカーに採用を働きかけ、「2020年頃までに普及させたい」としている。
世界で初めて実用化し、東日本高速道路会社の路面を確認する巡回車で今年冬から使い始める。ブリヂストンは、自動運転車が普及すれば、こうした技術がより必要になるとみている。
路面状況は「乾燥」「湿潤」「積雪」「凍結」など七つの区分で判別される。タイヤが地面に触れて変形する動きをセンサーが感知し、車内に設置した解析装置に無線通信でデータを送る。
未来の技術として東京モーターショーでも話題となった自動運転車。事故減少や過疎地の交通手段への期待は高いが、実用化のめどとされる2020年の段階では究極の姿ではない。人がハンドルをまったく握らない時代が来るまでには、技術的にも社会的にも課題がある。
「この左折中もハンドルは握っていません。歩行者がいると、はい、自動でブレーキを踏みました」
日産自動車は10月末、東京・台場の一般道で、カメラやレーダーを載せた自動運転実験車に報道関係者を同乗させて走った。18年に高速道、20年に一般道で自動運転を導入する目標を掲げ、現時点では開発で先端的なメーカーだ。
実験では、前の車に合わせて減速し、交差点では歩行者を把握して止まった。ドライバーの日産技術者は、今回走った約17キロのほとんどでハンドルに触れなかった。自動運転の難易度では、すでに実用化されている自動ブレーキのような「レベル1」より技術的に難しい「2」と「3」の中間にあたる。
ただ、まだ自動で右折はできない。実験車は走っている景色から道路の白線や標識といった必要な情報を読み取りながら進む。右折の際、人間なら対向車の運転手と身ぶり手ぶりで譲り合えるが、開発担当の飯島徹也部長によると「自動運転車だけでこなすのは難しい」という。
*****
自動運転の車の事故の場合、過失責任はどうなるんだろう
やっぱり自動車メーカーが責任義務を負うのかな
任意保険は個人で入るんじゃなくて保険会社と自動車メーカーとの契約になるのかな
コンピューターのハッキングリスクもあるよね
何でもかんでも機械任せでは、そのうち人間の手足は退化するかもね
まぁそんなことを私らが心配してもしょうがないんだけどね
・・・などと、
未だにエンジンはキーを挿して回して掛ける車しか持っていない夫婦の会話。
チャンチャン。
12月3日 燃料油脂新聞より
「指標価格」確立に動く
元売各社は昨年、仕切り価格決定方式を市場連動方式から原油コストや海外製品市況を勘案したかたちに変更。
しかし今年7月以降の原油価格下落局面などには、製品スポット市況が系列仕切りよりも速く下落したことから、各社は格差を埋めるために事後的な価格の調整を余儀なくされており、月ごとの値引きが常態化している。
こうした元売の対応が系列販売業者の適正な経営判断を阻害するとの指摘もあるため、エネ庁は透明性の高い指標価格を確立するための方策を検討する必要があると判断。
まず欧米諸国の価格形成メカニズムの調査、分析に着手する。
(※英・米・仏・独、現地での調査は来年2月にも実施する予定)
(続きは後日追記できれば・・・)
「カブリは業者ばかり」
販社値引きが下げ要因
市況正常化は仕切り格差改善が不可欠
異業種やPBは業転価格の値下がりにともない価格を下げたが、元売販社は仕切下げ以上の値下げが散見。
実売は近隣で競合する異業種やPBよりも安値。
「販社とはいえ系列店なのに売価はうちの仕入れ値を下回っている。
これでは公正で公平な競争などできるはずはない。
せめて販社の売価には仕入れ値をしてほしい」
仕入先に訴えるものの聞き入れられることはなく交渉の余地はないのが実情であり、仕切りの透明化を強く訴える。
ハイオクが長期低迷
ハイオクが不良在庫になりかねず、SS経営の足を引っ張る。
ハイオク販売設備の規模縮小も視野に入れた検討をしたい。(大手特約店)
販社価格戦力に憤り 被災地の心情を逆なで
被災した地元業者は1日も早い復興を願い、自分たちが住む家もそこそこに仮営業してまで石油製品の供給に昼夜を問わず取り組んできた。
もうすぐ5年になるが、ようやく復興住宅の建設が始まり、新たな街づくりも青写真が描かれ、一歩づつ歩みを進めてきた。
これからが地元業者の真価が問われ、供給責任を果たす役目を担うのだが、仕入価格を下回る小売価格を販社や広域ディーラーが堂々と掲示している。
しかも他人事のように市場を無視した価格戦略を展開している。
これを供給元売自身が黙認し、なんの方策も講じないこと自体が問題ではないか。
「小規模店いじめそのもの」 仕入価格差改善求める
市況低迷が長期化するなか、地場SSの間で大手資本セルフや異業種との仕入価格差、小売価格差への抗議の声が高まっている。
「小規模店いじめそのものではないか。業界や行政はこの状態を放置し続けるのか」
地場SS関係者の一人は
「なぜ大手セルフは当店の仕入価格と同値の売価を出せるのか。業転格差や不透明な系列仕切体系によるものというのは分かっているが、決して納得できるものではない。早急に改善を求めたい」
「業界の事情をお客に話しても言い訳になるだけ。価格差にもかかわらず来店してくれることは本当にありがたい。だからこそ仕方ないでは済まされない」
今後も改善要求の声をあげ続ける姿勢だ。
系列業者切り捨て加速
我が国の石油販売業者(特約店や販売店)は、古くは100年も前から系列業者として製品販売で元売を支えてきた。
ところが今の元売の系列業者への対応はこうした歴史を忘れたかのように冷たい。
子会社を増やし巨大にしたうえで・・・
(効率の悪い業者(小規模SS)を切り捨てようとしている)
(元売販社が率先して安売りを行っていることに対する抗議の意味を含めて元売に対応を要望したが)
「まったく聞く耳を持たなかった」
「運営会社の問題。元売が関知することではない」の一点張り。
***(以下masumi)
今、ガソリンの卸値に、“ほんとう”の値はないから。
卸値は恣意的に決められているに過ぎない。
格差を埋めるための事後的な調整も特約店毎に違うし、その特約店(2者店)もその調整を全て販売店(3者店)に還元するかというと不透明ゆえ分からない。
それにしてもおかしなことですね。
2008年10月に導入された“新仕切り方式”は、仕切りの透明性と公正性を謳ってのものだったのに・・・
紆余曲折を経て、「指標はないし、不透明だし」という結果になりました。
兎に角現在の系列店は「最終的な仕入れ値が分からないのに売り値を付けて売る」というとんでもなく異常な状態にあります。
なので、エネ庁が指標作りのお手伝いをしてくれるそうです。
・・・
2008年10月の新仕切り方式導入も、それまでに自店の仕入れ値より安く売る店の出現で市況低迷が長く続いて疲弊した販売業界の強い不満、要望があったから-のことです。
あれから7年。
地下タンク消防法改正という大きな節目もありましたが・・・
その後も1日に4軒のガソリンスタンドが廃業し続けています。
他店の看板価格が自店の仕入れ値より安いなどという理不尽さのなかで、消費者からは儲け過ぎと誤解されながら、それでも自店のお客様の為に供給責任を果たそうとやってきた同業者仲間です。
>「業界の事情をお客に話しても言い訳になるだけ。価格差にもかかわらず来店してくれることは本当にありがたい。だからこそ仕方ないでは済まされない」
私は業界の事情を話すことが言い訳になるとは思いません。
確かに「それがどうしたって言うのですか?私たちには関係のないことです」という反応の方が圧倒的に多いでしょう。
でもそれは他に選択肢がある(利用する店を選べる)人ではないでしょうか?
SS過疎地であっても車があればそちら側(選択肢のある方)になれますから良いでしょうが、車を持たない家庭(灯油の調達を地場GSに頼っている家庭)の場合は「関係のないこと」とは言っていられないと思います。
地場業者と昔からの掛け取引をしている企業にしてもそうだと思います。
周りの店がセルフばかりになり、工業用の油やリフトの燃料等、小口の配達をしているガソリンスタンドも減りました。
そういう小口配達を必要とする企業も、選択肢が狭まっているのではないでしょうか。
理不尽な仕入れ値の格差が無ければ、そういった企業も高値取引とならずに済むのです。
個人の消費者も、これほど大きな価格差が無ければ燃料を消費しながら遠くの安値店へ給油に行く必要もなく、また、お出掛け先で利用するガソリンの単価もそれ程気にする必要もありません。
業界の歪みが業界の力だけで是正できるのであれば、現状はもっと違ったものになっているはずです。
仕入れ値の格差が問題になってから何年経っているでしょう。
業界以外の、消費者の声でしか、この業界の歪みは正せない。
だから“言い訳”ではなく、“事実”として消費者に伝えることが必要だと思っています。
価格差にもかかわらず来店してくれることは本当にありがたい。
だからこそ仕方ないでは済まされない。
PS
ただ格差は恐らくまだそのまま続くと思うので、
元売子会社(販社)や、元売と資本提携しているような系列特約店や、そして量販PBなどが掲げる安値の販売価格が、地場零細系列業者の仕入れ値なのだと、取り敢えず今はそれだけを知って頂きたいです。
知って頂くだけで全然違うのです。
【JX・東燃ゼネ統合】JX社長一問一答 「単独では海外企業に見劣り」
都内で会見した両社首脳の一問一答は次の通り。
−−JXHD発足後、5年しか経過していない
JXHDの内田幸雄社長「平成22年にJXHDを作ったときの目標は達成した。しかし、構造的な需要減や原油価格の大きな変動など環境が変わった。単独で合理化を追求しても海外企業には競争力で見劣りすると判断し、今回の決断に至った」
−−3年前に東燃ゼネラルは親会社だった米石油大手エクソンモービルから独立した。単独での事業展開は選択肢になかったのか
東燃ゼネラルの武藤潤社長「単独でも5年、10年はやっていけるが、ただ生き残るだけでは意味がない。(統合で)両社の有形無形の資産を融合し、企業価値を大きくしていく」
−−交渉の経緯は
内田社長「今夏から両社で国内外の事業環境について意見交換し、危機感や将来の考え方を共有した。その中で経営統合のテーマが出てきた。本格的な話し合いは秋ごろからだ」
−−東燃ゼネラルは吸収される形になる。社員の反発はないのか
武藤社長「統合の目的を説明し、従業員一丸となって取り組んでいく」
−−ガソリンスタンドの統廃合など考え方は
武藤社長「顧客との関係を大事に、今後、話し合って決める」
−−両社の強みは
JXHDの木村康会長「JXは国内最大手として規模のメリットが強み。東燃ゼネラルは効率の良さがある。それを確認しながら強みを高め合う」