記憶探偵〜益田啓一郎のブログ(旧博多湾つれづれ紀行)

古写真古地図から街の歴史逸話を発掘する日々。ブラタモリ案内人等、地域の魅力発掘!まち巡りを綴ります。

講座のお礼&福岡市博物館で展示中の必見!初三郎&虹映鳥瞰図

2016年12月01日 22時59分05秒 | 吉田初三郎

11月25日(金)夜の講座「記憶探偵の作りかたPart2」にご参加いただいた方々、どうもありがとうございました。大人数で講義のような講座よりも少人数の卓話的な意見交換しやすい講座がしたいと思っていたので、今回座卓ギリギリの人数で私自身も和気藹々な雰囲気を楽しませていただきました。

講座の冒頭でご紹介した鳥瞰図絵師・吉田初三郎の作品は、現在「博多湾鉄道汽船御案内」や前田虹映「福岡市観光図」など福岡市博物館所蔵の鳥瞰図の絹本肉筆画4点が以下の特別展で並べて展示されています。4点すべて福岡市博物館で展示されるのは稀な貴重機会です。福岡市近代化の記録画、幅2m強の鳥瞰図肉筆画の迫力をぜひご確認ください。

福岡市博物館
特別展示「大正・昭和の福岡市─アロー号とその時代─」

博物館の有馬館長のブログ「都市福岡を極める/究める~その③ 150万都市のDNA~」の中で吉田初三郎の一番弟子(初三郎代理)前田虹映の鳥瞰図を取り上げていただいており、歓喜して早速虹映のご長男・稀さんに電話でこの件を伝えました。稀さんと共に福岡市博物館の初三郎・虹映肉筆作品を現地で確認させていただいたのは、今から12年前の2004年でした。

ちなみに私が展示企画を担当した2008年の「美しき九州の旅〜大正広重・吉田初三郎の世界(いのちのたび博物館)」では福岡市博物館収蔵の4点を含むご遺族・研究者や全国各地の収蔵先からお借りした九州関係の肉筆画60点余を展示しました。あの規模の展示は2度と出来ない気がしますが、九州ではそれ以来開催されていない回顧展を何処かやってくれないかと期待しています。手を上げていただければ全面協力するんですが(笑)。

日本国内だけでなく外地(樺太・満州・朝鮮半島・台湾)も多数描いている初三郎ですので、外国人観光客にも受けがいいと思います。また、初三郎が徳富蘇峰からの依頼を受けて戦火の中で(実際に空襲で被災)熊本県葦北郡の疎開先で描いた「阿蘇大観図」絹本肉筆画は熊本へ里帰り展示された事がないので、東北歴史博物館などで初三郎展が開催されたように、熊本県内の作品群を集めた復興特別展(巡回展)のような展示ができれば素晴らしいと思っています。

 

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