先日から放送中のKBC「発見！九州スピリット」、８月は「大濠公園の歴史に秘められた物語」がテーマ。今回は監修役で番組をお手伝いさせていただきました。
この写真は、第2回「博士を魅了した景観」で紹介された、本多静六博士がみた西公園から大堀を望む写真ですが、放送で使用いただいたのは別の絵葉書の画像。これはつい先週入手した同時期のより鮮明な写真です。
放送前だったのでディレクターさんに「差し替えますか？」と尋ねるか迷いましたが、まぁ大勢に影響ないですしお盆期間に入ったのでそのままにしました。
実は、今回のように直前により良い写真を入手できる事はよくあります。別に偶然ではなく、情報アンテナが「大濠公園」的になっているからこの写真に巡り会えたんだと思っています。
ヤフオクに半年ほど前、公園になる前の「大堀」の貴重写真と公園工事中の写真が出品され（いずれも初見）、かなりの高値で別の方が落札しました。いったんコレクターの手に入ると、大半の写真や資料は死蔵されます。研究目的の方ならすぐに公開しますが、いまはこれら資料を投機目的で落札される方も多いようです。
以前は博物館など公的機関が古書店等から定期的に資料購入できたのですが、近年は予算圧縮でどこの館も資料購入予算がないようです。それら古書店が取り扱っていた資料群が購入先のアテがなくなり、次々にヤフオク出品する悪循環があるように感じます。公的機関の取引が多かった福岡の古書店は次々と閉店しているのも時節柄仕方ないのでしょうが、文化不毛地帯となりつつある危機感も感じています。とりあえず、あの写真が公に閲覧できる機会が来ることを願っています。
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