ヒトリシズカのつぶやき特論

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日本経済新聞紙の「公共事業費 最大2割増 来年度一般会計 初の100兆円超」を拝読しました

2018年12月06日 | 日記
 2018年12月5日に発行された日本経済新聞紙の朝刊一面の見出し「公共事業費 最大2割増 来年度一般会計 初の100兆円超」を拝読しました。

 この記事のリードは「政府は老朽化した重要インフラを補修するため、2018年度から20120年度までの3年間で3兆円超を投じる方針を決めた」と始まります。

 重要なことは、この結果、当初予算ベースの公共事業関係費は前年度より最大で2割増の7兆円規模と、10年ぶりの高水準になります。そして、縮小を維持してきた公共事業費が増加に転じます。

 簡単にいえば、先延ばししてきたインフラ整備をやらざるを得なくなったということです。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「公共事業費 最大2割増 来年度一般会計 初の100兆円超」と報じています。



 日本政府の予算編成での焦点となる公共事業費は、2014年度から5年続けて6兆円弱で推移してきました。ところが今回、2019年度の予算では公共事業費を大きく増額する流れが固まり、当初予算は初めて100兆円を超す見通しになりました。

 この公共投資を上積みする背景には、インフラの老朽化があります。国土交通省によると、今年3月時点で73万カ所ある道路橋の25パーセントが、1万1000カ所あるトンネルの20パーセントが建設から50年以上経ち、修復する必要性が高まっています。

 この古くなったインフラの補修には約30年間で195兆円の費用が必要になります。

 その一方で日本の財政実態は借金が膨らんでいます(確か財政健全化を目指したはずだったのですが・・)。日本は公債への依存度は世界的に見ればかなり高い水準です。

 なお、2018年度の政府予算は、社会保障費が33兆円、国債費には23.3兆円、公共事業費が6兆円と、国の借金返済に追われています。

 話は少し飛びますが、最近法案が通過した水道法改正案も、約10年前から日本の地方の公共事業での上下水道事業は破綻すると指摘されながら、実際には何もしてこなかったツケです。

 興味深いことは、当時から欧米の“水メジャー”企業から「日本の地方の公共事業の上下水道事業は破綻する」と指摘され、何とかしないと議論が盛り上がりました。しかし、実態は国も地方自治体の先延ばししてきました。

 日本の行政のあり方が問われています。社会保障費の膨張も大きな課題になっています。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
来年度の予算 (奥秩父親爺)
2018-12-06 12:53:05
日本は世界的に見て借金大国です。
その借金を減らすという名目で、消費税を上げますが、その借金の国債対応は全然減っていません。
地方の道路や橋、トンネルなどを修復する必要性もずっと言われ続けてきました。
国の借金返済をしないと、どうしようもありません・・
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真の政治家不在 (曖昧模糊)
2018-12-06 13:49:42
最近の国会の法案審議はほどんど考えられていない曖昧な内容の法案が審議らしいもので・・
今回の消費税値上げも国の借金返済を軌道に乗せて、年金などの社会保障費を安定して支払う狙いでした。
ここ10年間、何も進んでいません。
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奥秩父親爺さま 曖昧模糊さま (ヒトリシズカ)
2018-12-06 14:19:40
奥秩父親爺さま 
曖昧模糊さま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

日本の政府は財政健全化にこの5年間以上、成功していません。その理由として、年金などの社会保障費の増大を言い訳にしています。

来年度の予算は、これに道路などのインフラ整備という公共事業費の増大が始まります。

これから10年以上先までの国としての優先順位の政策を議論し、国民にその正否を問うことが必要になっています。

ギリシャやイタリアなどの国の赤字体質については、日本でも議論する時期です。
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公共事業費の増大 (GTO)
2018-12-06 15:52:10
政府の来年度予算では、公共事業費の増大が進み始め、また土建国家主義の復活にならないか心配です。
少子高齢化が進み、人口集中が進みます。
どの道路やトンネル、橋を改修するのか慎重な議論がほしいです。政府与党の議員の手柄にはしてはいけません・・
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GTOさま (ヒトリシズカ)
2018-12-06 18:27:03
GTOさま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

政府の来年度予算では、今後の予算の重点事業項目の未来予測もなく、場当たり的な予算作成と感じます。

日本の近未来をどうしたいのか、その可能性を国民に説明し、どのような政策を重点的に望んでいるのかを問う必要性があります。
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来年度の予算 (にあがりもん)
2018-12-06 21:01:04
来年度の予算では、一番気になるのは医療費や年金などの社会保障費の伸びです。
3人に一人が高齢者になる少子高齢化社会で、本当に年金が維持できるのかどうか?
インフラ整備の問題は、上下水道整備だけをみても破綻寸前ですね。誰も適正な事業費を考えていない気がします。
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にあがりもん様 (ヒトリシズカ)
2018-12-07 02:25:04
にあがりもん様

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

ここ数年間は、政府の来年度予算を膨らませる原因は、少子高齢化による医療費や年金などの社会保障費の増加でした。そのための、財政健全化策でしたが、これがまったくできていません。

そうした事態の中でのインフラ整備の問題によって、公共事業費を増大させる事態になりました。

2020年の東京オリンピックの経費負担もあります。長野オリンピックの負の遺産問題を忘れてしまったのでしょうか?

日本は世界一の借金大国であるという自覚がないようです。



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来年度予算 (グラスホッパー)
2018-12-07 09:55:05
来年度予算は、また道路などのインフラ整備にお金をかけるのですか・・
近ずく参議院選挙対策も兼ねてると感じてしまいます。
年金の受給開始を70歳からと薦めたり、最近の政府・公官庁は泥縄式の対応が目立ちます。
外国人受け入れ法案、上下水道事業の民営化など、ほとんど役人任せの中身の法案で、国会機能の低下を感じます。

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グラスホッパーさま (ヒトリシズカ)
2018-12-07 13:06:38
グラスホッパーさま

コメントをお寄せいただき、ありがとうございます。

来年度の政府の予算編成は、自民党の長期政権による短期視点でのもののように感じます。

なかなか具体的な証拠をもって、近ずく参議院選挙対策という見方は難しいですが、道路などのインフラ重視策は自民党の好きな政策ですね。
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