ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

先進国の巨大金融機関がつくり出した格差社会を批判する書評を読みました

2012年08月31日 | 日記
 2012年8月26日日曜日に発行された朝日新聞朝刊の書評欄に載っていた気になる単行本の話です。

 当該の書評欄(読書欄は見開き4ページ、書評欄は正味2ページ)に、単行本「なぜ、1%が金持ちで、99%が貧乏になるのか?」(発行は作品社)の書評が掲載されました。



 単行本の著者は、Peter Stalker(ピーター・ストーカー)という欧米で活躍するジャーナリスト・コンサルタントの方です。

 この書評の評者は、朝日新聞紙の編集委員の方です。

 書評は「2008年のリーマン・ショックのあと、世界中の人々が目の当たりにしたのは巨大金融機関の身勝手な姿だ。預金者や個人投資家ら“99%の人々”にとてつもないリスクを負わせ、法外な利益を得る。経営に失敗すると、自分たちだけは税金で救済してもらう、というように。
 本書は、その理不尽な状況を変えるために何が必要か、それはなぜなのかを、99%の人々に訴える書だ。難解な金融専門用語のやさしい解説や、駆け足でたどる金融史はそのための準備である。
 そして最終章で、大きくなりすぎた銀行は解体せよ、あやしげなデリバティブ取引は禁じろ、タックスヘイブン(租税回避地)は閉鎖せよ、などと訴える。過激なアイデアも、現実の前では至極まっとうな提言と読める」と伝えています。

 ソビエト連邦や中国などの共産主義国家が資本主義的なものを取り込んだ結果、先進国は金融資本主義の基に経済活動を進めています。その結果、欧米では格差が広がり、失業率も増えるという格差社会に陥っています。

 2011年10月から米国ニューヨーク市で始まった「オキュパイ・ウォールストリート(Occupy Wall Street、ウォール街を占拠せよ)」のデモは、“米国の格差社会を解決し、若者の失業問題を解消しろ”と訴えるものでした。同様に、英国やスペインなどでも、若者の失業率が20数パーセントに達し、失業対策を求め、デモや暴動が多発しました。日本でも格差解消を訴えるデモが起こりました。

 ここで分からないのは、文部科学省が8月27日に公表した学校基本調査速報が伝える「大学を今春卒業した約56万人のうち6パーセントに当たる約3万3000人が、進学も就職の準備もしていない」、いわゆるNEET(ニート)の方々です。現在は、若者のデモには発展していないようです。日本は見かけ上、先進国の中では失業率が低いことから、欧米ほどの大きな問題になっていないようです。

 各先進国の巨大金融機関がつくり出した格差社会の仕組みをどう解決していくのか、日欧米の先進国では、大きな課題の前に手をこまぬいている感じです。この課題を解決する手法があるのかどうか考え続けることが大切です。 

日本でNEETと呼ばれる若者の分析調査結果が示す将来予測が読めません

2012年08月30日 | 日記
 今年の夏は記録的な猛暑日が続き、晩夏になって猛暑の新記録をつくりそうな勢いです。この猛暑の中で、ある種の“寒さ”を感じさせる報道記事は、「NEETが4人に一人」という記事です。NEETは「Not in Employment,Education and Training 」の頭文字を意味し、“仕事に就かず、学校や職業訓練にも通わない無業者を指す”という意味で使われています。

 文部科学省が8月27日に公表した学校基本調査速報によると、「今春の大卒者は昨年比1.2パーセント増の55万9000人で、このうち35万7000人が就職した。就職率は63.9パーセントで2.3ポイント増え、2年連続で改善した。この改善した理由については、文科省は大企業志向が強かった学生が中小企業に目を向けた影響が大きいとみている」と、ある新聞記事は伝えます。

 問題は「大学を今春卒業した約56万人のうち6パーセントに当たる約3万3000人が、進学も就職の準備もしていないことが、文科省の調査で分かった。大半がNEETとみられ、学校から職場へのスムーズな移行が難しいという若年層の課題が浮き彫りになった」ことです。



 文科省の学校基本調査速報によると「就職も進学もしなかった約8万6000人の実体を初めて調べたところ、就職や進学の準備をしている人は約5万3000人にとどまった。残りの約3万3000人はどちらの活動もしていない。男性が約1万8000人、女性が約1万5000人で、家事手伝いやボランティア従事者なども含まれるが、いわゆるNEETが大半を占めるとみられる」とのことです。

 新聞記事では「これまで、全国に約60万人といわれるNEETは高卒者や学校中退者が多いとみられていた。ところが、大学の新卒者でも数万人規模に上ることが分かり、問題の深刻さが鮮明になった」と解説しています。同調査では、「約2万2000人が契約社員や派遣などの非正規雇用になっていることも分かった。正社員を希望したものの、内定を得られず、契約社員などを選んだ人も多い。アルバイトなど一時的な仕事に就いた人も含めると、新卒者のほぼ4人に1人の12万8000人が安定した仕事に就けていない」そうです。

 分からないのは、安定した仕事についていない人の中で、“仕事に就かず、学校や職業訓練にも通わない無業者を指す”NEETである方が実際に約3万3000人いることです。こうしたNEETの方を、その方の当該の親などが面倒をみる余力があるとのことのようです。しかし、このNEETの方が何を目指しているのかなどの実体が実はよく分からない報道記事です。

 その一方で、ここ数日の報道記事では、「エアコン大手のダイキン工業が米国住宅用空調大手Goodman社を総額37億ドルで買収」「米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が経営再建中の半導体大手ルネサスエレクトロニクスに、1000億円規模の出資提案」「シャープと台湾の鴻海精密工業、資本提携の内容見直しについて最終協議」と、日本企業の枠がグローバル化していることを伝えます。日本国内のNEETの方は、グローバル化していく日本企業にとって、どういう対象になるのか読めません。欧米では、若者の失業率の高さが社会問題化しています。数字上では、日本と異なります。日本のNEETの増加が、欧米のような失業率の高さにつながるか、その分析結果を知りたいものです。

 日本企業のグローバル化によって国内市場の雇用がどう変化していくのかについては、将来を見通せない状況が強まっている気がします。混迷する日本の政局以上に先が読めない問題になっています。

長野県佐久市の佐久荒船高原では、“ヒナギク”の花などが咲き始めました

2012年08月28日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原では、いわゆる“ヒナギク”の一種であるヨメナの花が咲き始めています。

 標高1100メートルから1200メートルある佐久荒船高原では、晩夏となり秋の気配が強まり始めました。例えば、“ヒナギク”の一種であるヨメナの花が咲き始めています。





 晩夏に咲き始めるオタカラコウ(雄宝香)の花もあちこちで咲き始めています。





 黄色い花が目立つオタカラコウの花は蜜が多いようで、クロアゲハなどが群がります。

 黄色い花で目立つキクイモの花に似ていて、花が八重になっている種類が分からない野草の花もあちこちに咲いています。



 園芸種が野生化したのかもしれません。

 8月下旬となり、佐久荒船高原は晩夏から秋への、季節の移ろいを示す野草の花が咲き始めています。
 

長野県佐久市の佐久荒船高原ではコスモスの花がポツポツと咲き始めました

2012年08月27日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原では、8月下旬になって晩夏を迎え始めています。

 日本列島では関西から北海道までと広範囲が太平洋高気圧に覆われ、快晴となり、猛暑日になっています。長野県中央部の東側にある佐久市も市内は猛暑です。

 日中の快晴時には、佐久荒船高原の西側にそびえている北八ヶ岳連山をよく望むことができます。北八ヶ岳連山の上に雲がまったくかかっていません。



 佐久荒船高原の北側にそびえている浅間山(標高2568メートル)も快晴の空の下で、全容がよく見えます。



 夕方になると、北八ヶ岳連山も浅間山も薄いもやがかかり、はっきりとは見えなくなりました。

 佐久荒船高原にある大コスモス園では、コスモスの花がチラホラと咲き出しました。







 コスモスは背丈がまだ1メートル以下です。これからどんどん背丈が伸びると思われます。草原が一面、コスモスの花で覆われるのも時間の問題です。

 佐久荒船高原の上空の空は、夕方になると秋の雲らしい筋雲がいくらか出てきました。

長野県佐久市の佐久荒船高原は快晴でしたが、木陰はまずまずの涼しさです

2012年08月26日 | 佐久荒船高原便り
 長野県佐久市の東側に位置する佐久荒船高原は、日中は快晴で日向では暑さを感じます。標高が1100メートルから1200メートルあるため、日向は暑くても、木陰の多い森から吹く風はやはり涼しいかったです。

 天気予報によれば、関東地方など多くの場所では日中は35度(摂氏)以上の猛暑日の個所が多いとの予測です。このため、佐久荒船高原も多少、日中の気温が上がっている感じです。

 8月下旬に入り、夜明けの時刻が午前5時以降になりました。夜明けから約1時間後の朝に望める妙義山です。佐久荒船高原の東側にそびえている妙義山系にはうすく朝霧・雲がかかっています。



 この妙義山の背後には、猛暑日が続く高崎市が控えています。

 午前から快晴の天気を過ごして午後5時になって夕陽を浴びている妙義山系です。



 妙義山の麓の群馬県富岡市は暑くなっていそうです。

 午前6時ごろの荒船山です。佐久荒船高原のすぐ南にそびえているために、山麓は日陰になっていてよく見えません。



 荒船山の手前に薄く霧がかかっているようです。

 午後5時の夕陽に照らされている荒船山です。山麓に陽光が当たり、よく見えます。



 快晴の佐久荒船高原の日向に出てきた雄のキジの子供です。地面に落ちている草の実などのエサをついばんでいます。



 キジの子供は、暑さに多少まいっている感じでした。

 佐久荒船高原は晩夏の様相を深めています。木陰では、厳しい残暑を感じさせない程度の涼しさを保っています。秋はもうすぐです。