長野県佐久市の東部に位置する佐久荒船高原では野菊が咲き始めています。
伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の影響で“ノギク”という種類の野草が存在するように思えますが、ノギクはいろいろな野草の総称なのだそうです。小説の中の「僕はもとから野菊がだい好き」などの文章の影響で、野菊という野草をつい想像してしまいがちなのですが。
佐久荒船高原では、ヨメナやシオン、ノコンギクなどのいわゆる野菊が所々で咲きます。今回、見つけたのはヨメナのようです。
実は最初はノコンギクと思っていたのですが、野草の図鑑で調べてみると、ヨメナではないかと思いました。花びらの感じがヨメナのようです。森陰の淵(ふち)の日当たりのいい所に咲いていました。白い清楚な感じは、素朴な美しさを持つ野菊という感じです。今回は立ち寄れませんでしたが、薄紫の花が美しいシオンが咲く所もあります。毎年、シオンが咲き始めると、「秋だな」と感じます。
盛夏から晩夏にかけて目立つのは、キク科のオタカラコウ(雄宝香)とメタカラコウ(雌宝香)です。この二つは似ています。フキのような大きな葉の上に濃い黄色い小さな花を多数つけます。下から花が咲いていきます。この花はメタカラコウのようです。
このメタカラコウの花には、クロアゲハなどが群がります。甘い蜜の芳香を漂わせているのでしょうか。いろいろな昆虫が来ています。
早朝に、山道で若いシカ(鹿)に出会いました。1頭が逃げずに、森陰からこちらを見ています。たぶん今年生まれた若い牡鹿です。
木陰のために少し暗いので、シャッタースピードが遅く、フォーカスが少しぼけています。目が光っている感じになりました。数枚写真を撮ったら、急に鳴いて走り去りました。近くに別のシカがいた可能性が高いです。
このシカに出会って鳴き声を聞いて、古今和歌集の「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき」(詠み人知らず)の雰囲気だなと感じました(「百人一首」では、猿丸太夫作となっています)。佐久荒船高原は次第に秋の装いを深める準備を進めています。暑かった夏は次第に記憶の中に消えていきます。
伊藤左千夫の小説「野菊の墓」の影響で“ノギク”という種類の野草が存在するように思えますが、ノギクはいろいろな野草の総称なのだそうです。小説の中の「僕はもとから野菊がだい好き」などの文章の影響で、野菊という野草をつい想像してしまいがちなのですが。
佐久荒船高原では、ヨメナやシオン、ノコンギクなどのいわゆる野菊が所々で咲きます。今回、見つけたのはヨメナのようです。
実は最初はノコンギクと思っていたのですが、野草の図鑑で調べてみると、ヨメナではないかと思いました。花びらの感じがヨメナのようです。森陰の淵(ふち)の日当たりのいい所に咲いていました。白い清楚な感じは、素朴な美しさを持つ野菊という感じです。今回は立ち寄れませんでしたが、薄紫の花が美しいシオンが咲く所もあります。毎年、シオンが咲き始めると、「秋だな」と感じます。
盛夏から晩夏にかけて目立つのは、キク科のオタカラコウ(雄宝香)とメタカラコウ(雌宝香)です。この二つは似ています。フキのような大きな葉の上に濃い黄色い小さな花を多数つけます。下から花が咲いていきます。この花はメタカラコウのようです。
このメタカラコウの花には、クロアゲハなどが群がります。甘い蜜の芳香を漂わせているのでしょうか。いろいろな昆虫が来ています。
早朝に、山道で若いシカ(鹿)に出会いました。1頭が逃げずに、森陰からこちらを見ています。たぶん今年生まれた若い牡鹿です。
木陰のために少し暗いので、シャッタースピードが遅く、フォーカスが少しぼけています。目が光っている感じになりました。数枚写真を撮ったら、急に鳴いて走り去りました。近くに別のシカがいた可能性が高いです。
このシカに出会って鳴き声を聞いて、古今和歌集の「奥山に 紅葉踏みわけ 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき」(詠み人知らず)の雰囲気だなと感じました(「百人一首」では、猿丸太夫作となっています)。佐久荒船高原は次第に秋の装いを深める準備を進めています。暑かった夏は次第に記憶の中に消えていきます。