~わさび農家の山しごと、山暮らし通信~

伊豆、下田のわさび農家です。
緑の山々と田畑の広がる、のどかな山里での暮らしを父ちゃんと母ちゃんが語ります。

突然のアルツハイマー認知症発症

2023年12月27日 00時27分57秒 | 介護


本年も推し迫りました。
年の瀬の長文、失礼しますm(_ _)m

それは突然のことでした…。
忘れもしない、1ヶ月前のカニ祭りの前日。
義母が朝、起きてこなかった。
前日まで一緒に仕事をして、会話して、生活していた義母が突然、
仕事もできない、台所にも立てない、時間の感覚も記憶もおぼろげ、
視線も合わない、排泄のコントロールもうまくいかない…。
感染症? 脳障害? マダニ? と様々な原因を探り、検査をしたものの異状はなく、
出た診断はアルツハイマーでした…。
あまりの突然のことに、家族の日常が激変しました。





朝昼晩の三度の食事や着替え、入浴のケアは初めてのことで戸惑う。
仕事も滞り、気持ちが焦る。家族にツンツン、ギスギス当たる自分に感じる憤り…。
こんな日がいつか来るかもしれないと覚悟していたはずなのに、いざとなるともろい。
ちょうど義父も歩行がおぼつかなくなってきた頃でもあり、なぜ今、なぜ今、なぜ今…。
うろたえた。
実は夏頃から少し”おかしさ”は感じていました。
ふっとした日常のある一部分が義母の記憶から抜け落ちている事があり、気になっていました。
検査をしたものの特に問題はなく、介護認定も受けられず。
今になって、やっぱりという気持ちもあるが、どうしようもない。
何かのせいでも、誰かのせいでもなく、向き合わなければならない現実。
でもガクッと落ちたその後、一緒に過ごす中で分かったのは、全てが滅茶苦茶でなく波があり、
リハビリと思って手先を動かすわさびの手間は今まで以上に手早く、仕上げも美しい。
洗濯物を畳んだり、縫物をしたり、会話がかみ合う時、笑顔で穏やかな時間もあったり…。
と同時に、突発的にひやっとする行動があったり、”元に戻る”のは難しいだろうという現実を突きつけられたりもする。





「早さの違う時計」。
93歳と88歳の義父母は今、そんな時を刻んでいるのかな、
と思う。老い、終末と向き合うのは難しいことではあるけれど、できるならば家、家族で最後の時を迎えたい。
折しも年末年始、家族が揃う時。
子どもたちの帰省が今までになく待ち遠しくて、嬉しい。
手探りながらも大切な「家族の時間」。わが家なりに普通に穏やかにに過ごしたいと思っています。

2023年に感謝を込めて…。
皆様、どうぞ良い年をお迎えください。
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