とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

『カーネーション』はさらにすごいことになっている。

2025-03-20 13:04:32 | TV
朝ドラの再放送で『カーネーション』を見ている。そのすばらしさについては、以前にも書いた。終盤主人公が夏木マリになってどうなるのだろうと気になっていたのだが、さらに拍車をかけてものすごいことになっている。。

昨日の展開もすごい。主人公の小原糸子に東京の病院から講演の依頼がある。講演の際、糸子の世話係だったのが、かつて不倫の関係にあった周防の娘であったことが明かされる。糸子はショックを受け、泣きはじめる。そこで語られる最後の糸子のモノローグがすごい。

「長い長い記憶を持っている。
それが年寄りの醍醐味とも言える。
守り続けて、闇の内に葬るはずやったもんが、
うっかり開いてまうこともある
老いぼれた体に、轟くこと、打ちのめすこと、容赦のうて
ほんでも、これを見るために、生きてきたような気もする。」

長生きすることの苦しみと、長生きする事の喜びが見事に表現されている。いいセリフだ。これはちょっとやそっとでは出てこない。聞いているだけで涙がとまらなくなった。

感動がとまらない。
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『百年の孤独』を読み切りました。

2025-03-19 08:46:49 | 読書
最近文庫化されて話題になっている、ガブリエル・ガルシア・マルケスの『百年の孤独』を読みました。大変でした。

実はこの本を読んだのは2回目です。大昔、おそらく私が中学生のころだったのだと思います。NHK教育テレビに「若い広場」という番組がありました。その番組の中にマイブックコーナーというのがありました。有名人が自分の好きな本を紹介するというコーナーです。聞き手が斉藤とも子さん。当時まだ高校生だったと思います。ある時安倍公房がゲストの時があって、その時『百年の孤独』を紹介したのです。斉藤さんも高校生でこの本を読んだんだと思いますが、難しいという反応を見せていたような気がします。

その番組を見て、私も少し経ってから読んでみました。あの時も大変でした。わかりにくいのです。と言っても難解だからわかりにくいというよりも、その一族が次々と同じような名前を付けられるので、誰が誰なのかわからなくなるからなのです。同時に話の展開が早くて、どこがどうつながっているのかわからなくなるのです。混乱していくわからなさなのです。

しかし、最後になってようやくこの本のすごさが少し理解できるようになります。40年以上前に読んだ時と同じような感覚を、今回も覚えました。

ネットフリックスで映像化されたとも聞きます。繰り返し読んで本質に迫っていきたいと感じました。
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なぜ石破茂総理はこうなんだろう

2025-03-14 16:53:18 | 政治
石破茂総理に逆風が吹いている。そもそもは高額医療費の問題での失敗から始まり、杉田水脈の公認が出て、そして今回の商品券のばら撒きである。こういうことに対して潔癖であると思われた人がこんなことを平気でしていたというのが、不思議でたまらないし、許しがたいことだ。

とは言え、これは他の人が総理大臣になっていたら表沙汰にならずにすんだのであろう。それだけ政権基盤が脆弱であると言うことも推測できる。自民党内の右翼勢力の巻き返しがはじまったと考えていい。

日本の政治がわかりにくくなっているのは、誰もが自民党であるからだ。保守派も自民党だし、自由主義的な改革派も自民党だ。さらには民主派も自民党なのである。そういう巨大政党の中の権力争いで政権が決まってしまうのだ。内部の権力闘争が政権を生むので、内部で金が必要になる。結局は選挙が無駄になってしまうのだ。

だから政界再編が必要なのだが、実は政界再編をおそれるのが日本人なのだ。国民も自民党をやじってる方が楽なのだ。結局は日本の政治は官僚が行っていることを知っているからなのである。無能な政治家たちは官僚に踊らされているだけなのだ。へたに野党政権ができてしまうと、官僚がやりにくくてしょうがないのだ。

どうせ石破氏はもたない。だったらもっと右翼系の政治家に対して対峙してもらいたい。せめて杉田水脈の公認を取り消してほしい。杉田水脈は差別主義者である。差別を容認するような人がリーダーであってはならない。
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映画『名もなき者』を見ました。

2025-03-13 16:23:57 | 高校国語改革
デビュー当時のボブディランを描く映画『名もなき者』を見ました。ボブディランの生き方を再現した名作です。

私がボブディランに出会ったのは1975年のアルバム『欲望』です。当時私は中学生だったはずです。『欲望』はボブディランのアルバムの中で大ヒットした作品です。そのアルバムを繰り返し聞きました。そしてボブディランの文庫本の伝記を読んだ記憶があります。もちろん伝記と言っても初期のディランを紹介しただけだったわけですが、それでもそれがとても印象に残っていました。1965年のニューポート・フォーク・フェスティバルでのエレキギターの演奏の顛末が書かれていたのです。

この映画はその状況が具体的な映像として再現されています。そしてそこにいた人々のそれぞれの心情がよくわかります。フォークとして築き上げた伝統を大切にしたい人たち。時代への反抗というフォークのイデオロギー的な面を大切にしたい人たち。人間としての関わり合いを大切にしてきた人たち、信念を貫きたい人たち、それぞれの心情と信条が絡み合い、膨張していくエネルギーがその舞台にはあったのです。

古き良き時代の物語といえばそれまでですが、そんなぶつかり合いにあこがれる自分を再発見しました。
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映画『聖なるイチジクの種』を見ました。

2025-03-11 14:38:35 | 映画
映画『聖なるイチジクの種』を見ました。イランの内情を描き、その中で家族が壊れて行く姿を描くすばらしい作品でした。

この映画は、おそらくイランの中では描いてはいけない現実を描き切ったのだと思います。実際監督はイラン政府を批判したとして、国家安全保障に反する罪により懲役8年、むち打ち、財産没収の実刑判決を受けたが、執行される前に国外へ脱出しドイツへと亡命したということです。

もちろんイラン政府が統制を強めるのは近隣諸国との関係の中の必然であったのだとは思います。為政者を単純にせめるわけにはいきません。しかし、国民の信頼を得られないで弾圧だけをしていたのでは、国家が崩壊します。その危機がイランに訪れつつあるように感じます。

映画で描かれる家族の父親は、家族のために我慢を重ねながら働きます。しかしそれが娘たちには理解されません。そのコミュニケーションの崩壊が結局は家族を破壊してしまうのです。国家と家族がパラレルに描かれ、監督の意図がしっかりと伝わってきます。

同時にSNS時代の国家の圧力は不可能になりつつあるということもよくわかります。昔なら弾圧していれば抑えられたかもしれません。しかし現代は、事実が生で見ることができるのです。弾圧は逆に暴動を生みやすい環境になっているということも伝えています。

古いテーマが新しい時代にどうなっていくのかも知ることができ、考えさせられました
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