とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『ブルータリスト』を再見しました。1

2025-02-26 18:08:50 | 映画
長い映画ですが、どうしても気になったので早速もう一度見ました。一番気になっていたのは、ラスト近くに主人公の妻エリジェーベトが、資産家のハリソンの家に行き、ハリソンを夫の強姦魔だと非難した場面であった。いつ強姦したのかが、明確にとらえられなかったのである。再見してその事情がわかってきた。

主人公のラースロートはユダヤ人への迫害からの逃走中、列車から飛び降り鼻を折った。その痛みから逃れるために薬物を使用した。その薬物に時々世話になるようになった。この薬物を使ったセックスにおぼれるようになった。そのことは、骨粗しょう症の痛みでくるんでいるエリジェーベトに、窮余の策として薬物を注射したときに明らかになる。ラースロートは自分も薬物を注射しエリザベートとセックスするのである。

映画を最初から振り返ってみると、ラースロートが薬物を摂取した症状を明確に見せている場面が何度か出て来る。

最初は友人アティラ夫婦に食事に呼ばれた場面、夜中にアティラの妻と語っている場面、明らかにラースロートは薬物を摂取した状態である。この時、アティラの妻とセックスをしたのではないかいうことが匂わされている。

次にハリソンの家に招待された時、ラースロートはハリソンに自分の芸術観を語り、ハリソンはそれに感動し、ラースロートを真に認める。その夜ラースロートは明らかにおかしくなり、ゲストハウスに泊まらせられる。そして次の日ハリソンもかなりおかしい。ふたりとも薬物を摂取したことが匂わされている。すでにふたりは肉体関係を持ったのだ。

アメリカに来て友人になったアフリカ系のゴードンとも関係を持ったようである。

最初の方に売春宿での行為ももしかしたらそうかもしれない。

このようにラースロートは薬物によるセックスにおぼれていく。アメリカで再開したエリジェーベトを抱けなかったのもそこに起因しているのだと考えられる。薬物のないセックスでは興奮しなくなってしまっていたのである。

ラースロートはエリジェーベトとのセックスの最中に、ハリソンとの性の関係を告白した。そのときにハリソンに犯されたと言ったのだと考えられる。だからエリジェーベトはハリソンの家に怒鳴り込む。しかし、ハリソンはラースロートを強姦したわけではない。ハリソンはラースロートを真に尊敬していた。ラースロートはハリソンを理解者として認めた。ふたりは、実は愛し合っていたのである。

これを読み間違えるとこの映画を間違えて解釈してしまうのではなかろうか。

このことを踏まえてこの映画の意味を考える必要があるのだと思う。

続きます。
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今年も大谷ばっかりでうんざりする

2025-02-25 06:53:12 | TV
朝、TBSの「THE TIME」を見ている。昔から朝はTBSを見ていたのでその流れである。内容について他のテレビ局と比べることができないので、他局ではどういう対応になっているのかわからないが、とても気になる事がある。スポーツのニュースが必ず大谷から始まると言うことだ。

開幕してからならまだわかる。しかしまだ自主トレの段階から大谷がスポーツのトップニュースなのだ。いくらなんでもおかしいし、腹が立つ。

様々なスポーツの話題は最近もあったはずだ。先週はJリーグが開幕したし、スキージャンプのワールドカップで小林選手が二戦連続で優勝した。競歩では山西選手が世界新記録で優勝した。昨日は大阪マラソンでは近藤選手が初マラソンの日本最高記録を更新した。本番の活躍がこれだけあるのにも関わらず、大谷がずっとどうでもいい話題でトップに取り上げれれるのだ。これはいったいどういうことなのだ。

大谷が人気があるのにはわかるし、私も応援している。しかしこれだけ大谷ばかりを贔屓をするというのは行き過ぎであろう。どんなスポーツ選手もその分野で必死にがんばっているのであり、そのがんばりを取り上げて行くのはマスコミの使命であろう。それが出来ずにいる現状は嘆かわしい。視聴率のためには何をしてもいいというテレビ局の姿勢がジャニーズ問題を作り上げ、中居問題を生んでしまったのではないのか。何の反省もない。

TBSでは「ひるおび!」という番組があり、あまりにひどいので見ないようにしているのだが、昨日偶然ちらっと見たら、やっぱり大谷の話題を永遠とやっているようだった。本当にくそみたいな番組だ。

完全に平等になんてできやしないのは当然であるし、人気のあるものが大きく取り上げられるのは当然である。しかし現状はいきすぎである。多様性の時代と口ではいいながら、多様性を拒否する姿勢を取るテレビ局の対応は本当に改めていただきたい。

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映画『ブルータリスト』に悩まさされています

2025-02-22 13:29:15 | 映画
アカデミー賞10部門にノミネートされている映画『ブルータリスト』を見ました。この映画に悩まされています。

長い映画で、前半100分、後半100分、間に15分のインターミッションがあります。前半を見て、すごいおもしろいと思っていたのですが、その感覚のまま見ていると、後半になるとなんかドロドロしてきます。そして最後には、賞ねらいのあざとい作品のように感じてしまいました。これはちょっとひどいなと思って帰って来たのですが、家に帰って寝ていると、突然、目がさえてきて、あれ、もしかしたら見方を間違えてしまったのではないかと感じ始めました。重大な意味を見落としていたのではないかと感じ始めたのです。

もちろん、これはアカデミー賞の最有力候補になっているということが私にそう感じさせたのかもしれません。しかし、その見落としを気付かせることまで計算していたようにも感じられるのです。もう一度見なければいけないと感じ始めています。

しかし、確信があるわけではありません。だから215分をもう一度見るのはちょっときついなとも感じています。

評価はもう一度見た時にしたいと思います。

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スズメが絶滅危惧種の候補に!

2025-02-20 17:46:24 | 社会
スズメが急激に減っているというニュースを聞いた。最近、群れて電柱に停まっているいる鳥がいて、それを勝手にスズメだと思っていたのだが、確かに最近スズメとは違う。あれはムクドリだ。ものすごい数で、近くにいたら騒音だろう。スズメのいじらしさがない。

スズメの減っている原因として主に以下の要因が考えらるという。まず、都市化の進行による生息地の喪失が大きな要因である。ビルや道路の建設が進むにつれて、スズメが巣を作るための自然な環境が減少している。これにより、スズメの数が急激に減少しているというのだ。しかし私の住んでいるのは田舎だ。それは理由にはなるまい。

次に、農業の変化も影響しているという。農薬の使用が増加し、食物連鎖の中でスズメの餌となる昆虫が減少しているため、スズメが食物を得るのが難しくなっているのだそうだ。

とは言え、今一番の原因だと考えているのは温暖化によるさまざまな環境の変化なのだそうだ。確かに温暖化は様々な影響を与えている。特に繁殖期における天候の変動は、巣作りやヒナの成長に深刻なダメージを与えることがあるという。

では、なぜムクドリが増えているのか。いくつかの要因が考えられる。まず、ムクドリは適応力が強く、都市環境にも適応しやすい鳥であるのだという。都市部の公園や庭、さらには農地まで幅広い環境で餌を見つけて生息することができるそうだ。

次に、ムクドリの餌となる昆虫や果実が都市部でも豊富に存在するのだ。また、ムクドリは群れで行動するため、捕食者に対する防御力が高まり、生存率が向上する。さらに、ムクドリは繁殖力が高く、一度に多くの卵を産むことができるため、個体数の増加が比較的早いのだという。

生態系の変化をこんなに実感できるほど、人間は環境を変化させてしまったのだと考えると、人間は罪深い存在だと感じてしまう。
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映画『リアルペイン』を見ました。

2025-02-17 18:41:56 | 映画
映画『リアル・ペイン』を見ました。名作です。

ふたりのユダヤ人のいとこが主人公です。ふたりの祖母はポーランドのアウシュビッツのすぐ近くに住んでいました。虐殺からなんとか逃れアメリカにきます。しかしその祖母もなくなります。デビットとベンジーはその孫です。祖母の遺言により再会し、彼女の故郷ポーランド行きのツアー旅行に参加します。

ベンジーは破天荒で、自分の思ったことをすぐに口にだします。トラブルメーカーではあるのですが、彼のその生き方はかえって魅力的で、人々から愛されます。デビッドは自分を抑えてしまう性格です。仕事も家庭も表向きは順調ですが、真の友人はできないタイプです。実はこのふたり、どちらも神経質であり、ふたりとも統合失調症の傾向があるように見えます。だからふたりとも生きづらさを常に感じながら生きているように見受けられます。

ふたりはアウシュビッツの施設を見学します。それが彼らに大きな衝撃を与えたのは確かなようです。

この二人がこの度を通じて、お互いに自分を見つけて、そして自分と向き合ってくれればいいと見ながら感じてしまいます。結果はどうなるかはわかりませんが、旅の中で二人は成長したように感じます。しかし大きな不幸が待っている様な予感もします。

ほんの短い時間を切り取っただけの映画ですが、長い人生を想像させます。見事な映画です。
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