電力ホールで行われた立川談春独演会に行きました。芸歴40周年だそうです。演目は「品川心中」と「らくだ」。今回特に期待してたのは「らくだ」。落語会にしては珍しく、事前に「らくだ」をやると明言していたのである。
「らくだ」はたくさんの人がやるが、全部やるのはめったにない。もしかしたら全部語ってくれるかなと期待していたのですが、やはり残念ながら途中までだった。もちろんそれでも談春師匠の語りの見事さは堪能できました。
「らくだ」という演目はとにかくシュールで、こんな話だれが考えたんだろうと研究したくなる話です。とにかく奇想天外なストーリーで、それを噺家が工夫を重ねて現在の形にしたのだと思います。ユーチューブでも聞くことができるので、興味のある方は全編聞いてみてください。
いつもは談春師匠の独演会は満席なのですが、今回は残念ながら空席が目立ちました。テレビに出ているときはいいのですが、談春師匠もしばらくドラマに出ていなかったからだと思います。やっぱりこういう仕事はシビアなんだなと感じてしまいました。もちろん、それでもこれだけのお客を呼べる落語家はほかにはいません。
これからが噺家としての良さが出て来る年齢です。今後とも活躍を期待しています。