兵庫県知事選で斎藤候補が再選されて大きなニュースになっている。マスメディアは大騒ぎをして、その原因をSNSに求めようとしてる。しかしそれはどうなのだろうか?
9月9日のこのブログで疑問を投げかけている。再掲する。
兵庫県の斎藤知事の問題がスキャンダラスに報道されている。確かに斎藤知事の言動には問題があるように見えるが、逆にマスコミのこの騒ぎ方にも大きな問題があるように思われる。
この問題が最初に騒がれたのは、パワハラとかおねだり疑惑だった。県民局長の告発と自殺については逆につけたしのように報道されていた。マスコミもその程度の扱いだったのである。
おねだり疑惑とか、パワハラなんて政治家にはたくさんいそうである。とくにパワハラなんて当たり前のようにいる。みんなを調べれば齋藤知事レベルなんてたくさん出て来るのではないか。橋下徹なんか、テレビのコメンテーターをしていてもパワハラそのものだ。こいつが齋藤知事と似たようなもんなんじゃないかと思われる。
それなのに維新も含めた会派が辞任を要求しているという。斎藤知事の理屈からすれば、これはマスコミがしかけた自分を陥れるための罠だというものであろう。自分に非がないという建前なのに、それで辞任すれば自分の非を認めたことになる。絶対にやめられないはずだ。維新も斎藤知事の非を認めたわけではない。県政を混乱させたから一度辞めて再選挙しなさいというものだ。これは理屈が通らない。
斉藤知事に辞任を求めるならば、客観的な何かが絶対に必要である。例えば百条委員会が齋藤知事に明らかな法令違反があったことを明確に認めたなどというようなことがあれば、辞任要求も当然であろう。しかしまだ疑惑の段階である。この疑惑の段階で辞任を要求していいのだとしたら、世論誘導で政治を動かす事ができることになる。
維新にしてみれば、これ以上この問題を長引かせたくないというだけなのだ。自分の損得だけで動いているとしか思えない。
メディアの報道の仕方も、政治家の日ごろの態度ももっとしっかりとしてもらわなければ困る。人が自殺するなんてよっぽどのことなんだから。
当時、ワイドショーなどでの取り上げ方は、斎藤知事を攻撃するためにさまざまな証言をもとに揚げ足取りをしているようにしか見えなかった。そして斎藤知事の言動を批判していたのである。しかしあの報道の仕方は斎藤知事へのいじめのようにも見えた。よってたかってひとりの人間の落ち度を見つけ、それをたたき続けたのである。その時から私も含めて多くの人がこの報道の仕方に疑問を感じていたはずである。
きのうのワイドショーの取り上げ方を見ても、自分らの報道の仕方を反省したり検証したりすることをせず、SNSが悪いのだというような印象を与えるような方向へ、議論を誘導しているように感じられた。確かに今回SNSが活躍していたのは事実である。しかしSNSの活躍は、この問題に対するテレビなどのマスメディアへの疑問や反感がすでにあったからである。反省もなしに他者を批判する態度は許すわけにはいかない。
当初のマスメディアの報道の仕方があまりにひどいものだったことが一番の理由である。特にワイドショーの腐った司会者とコメンテーターは猛省してほしい。同時に当時の報道の仕方をもう一度、視聴者の前で検証してもらいたい。それもしないでSNSのせいにするのならばは、マスメディアの敗北である。