ドキュメンタリー映画『21世紀の資本』を見ました。盲目的に信じていた資本主義に対して疑問を持ってしまう映画です。
この映画はトマ・ピケティのベストセラー『21世紀の資本』をわかりやすく映画にしたものです。
まず映画は、資本が一部の人間に集中し、ごく少数のお金持ちと多数の貧困者をうみだすことを紹介します。資本主義は一時的には中流階級を生みます。その結果貧しいものがいなくなり、経済的に成功したような幻想を与えます。しかしいつの間にかごく一部の人間に資本は集中し、富める者と貧しい者との格差が広まり、多くの貧者を生み出すことになります。このような内容を、この映画は映像化し説明します。
次にこの原因を巨大グローバル企業に発見します。グローバル企業は、税を流れる方法を発明します。企業の所在地を海外のバミューダなどのタックスヘブンに移し、実際に儲けいる国家からの税から逃れます。例えば日本で儲けた企業も日本に税を納めることがなく、タックスヘブンの国で税を逃れ、企業は利益を上げます。しかし日本には税は入ってきません。税収を取りっぱぐれる日本は貧しくなっていきます。だから弱者に回すこともできません。
なぜこんなことになったのか、その原因を追究しようと思っても、グローバル企業の実態は見えないため、グローバルという言葉の元、国際社会全体が架空の楼閣となってしまっています。もはや現代人は空虚な実感のない社会で生きているという感覚になってしまいます。
昔は努力をすれば儲けることができました。しかし今は頑張ってもほとんど無駄な努力に終わって今います。人々は社会そのものを信じなくなります。
この映画は現代に警告をならしてくれます。