夏の参院選山形選挙区が揺れている。自民党は、当初与党への接近を強めている国民民主党の現職、舟山康江氏を支援し独自候補擁立を見送る構えだった。しかしここに来て一転して公認候補を擁立する方針を固めた。これは山形県の特殊な事情が大きく影響している。
現在の山形県知事は吉村美恵子氏である。吉村美恵子氏は野党系の候補であった。この知事は亡くなった元山形市長の親戚であり、吉村一族は山形では有名な政治一族である。吉村美恵子氏はその中でも柔らかいイメージの人であり、敵をつくらなそうな人だった。だからこそ当選した。
当初は害のない人という印象だった吉村美恵子知事だが、ここに来てさまざまなことで自民党と軋轢を生むようになってきた。この知事のせいなのか、それとも一族のせいなのか、それとも自民党のせいなのか、ここでは触れないでおく。
ただし、私の印象としては吉村一族は「山形県の自民党」である。今は権力を持ちすぎている。野党というイメージはもうない。最近の吉村知事は聞く耳を失っているに感じられる。吉村知事の政治は自分勝手な印象が強くなってきた。保守的な山形県民は吉村一族にすりよるようになる。自民党はそれに反発し、吉村知事は自民党を遠ざける政策をとる。現在自民党は吉村美恵子氏に対して明らかに対立姿勢を明確にしている。舟山康江氏は吉村知事と共闘している。だから自民党は舟山氏を支援するわけにはいかないのだ。
実は私の知っている情報でも、きな臭いものまで含めて本当に大丈夫なのかと思われるものがある。どうも山形県政はうまくいっていないように見える。
山形県は今、大変な経済的な危機にあるように思われる。県都、山形市ですら中心商店街がシャッター通りとなりつつある。もはや政治の停滞はゆるされない。山形県の政治がよくなることを期待する。