長崎は異国情緒が漂う。ここ長崎歴史文化博物館の展示を見ても、それを感ずることができる。その展示品を数回にわけてピック・アップして紹介する。焼物好きは、先ず陶磁に目が行く。現川焼を初めてとして彼杵近辺の窯場の発掘と、出土物が丁寧に展示してある。
上は現川ではなく、対馬の刷毛三島水差しであるが、対馬藩窯かと思われ、彫三島というより印花文に刷毛で白土をのせ文様としている。この文様は菊花であろうと云うのが定説であるが、北タイではこれをドーク・ケーオ(ピクン)の花文としている。BKKの東南アジア陶磁館は、ドーク・ケーオの印花文と当該彫三島との文様に言及している。
九州陶磁・長崎、諫早、波佐見、佐世保周辺陶磁の愛好家には垂涎の展示内容であった。
<続く>