謎のトライアングルとは、コラート高原ーマレー半島ー北タイ・チェンセーンのことである。古代から中世にかけて、この間にトライアングルが存在したのでは?・・・と、思わせる何がしかがある。今回その一端を紹介したい。
コラートやピマーイからドヴァラバティー王国時代の古代モン語碑文が出土する。加えてコラート高原でモン(MON)族は、仏像やヒンズー像を製作するが、インドの同時代の製作様式を継承しながら、9世紀頃より左右の眉毛がつながり目、鼻、口等がモン人の特徴を表すようになる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/67/a9/57abd84f91ac122b7422b8212ceacdff.png)
同時期、パレンバンを都としたシュリービジャヤ王国の一部がマレー半島に存在した。そこからはインド・パーラ朝からの大乗仏教の影響を見ることができると云う。その事例の一つが、タイのビーナスと呼ばれる菩薩像で、シュリービジャヤ様式といわれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/8d/07d28789ef8a8e01bf3b71f9c4338727.png)
モン族の足跡は分からない点があるが、チェンセーンに痕跡をみることができる。チェンセーン様式なる仏像が存在する。チェンセーンでは多くの仏像が鋳造され、工人が作業していた。この工人集団がモン族であったと云われている。
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コラートやピマーイからドヴァラバティー王国時代の古代モン語碑文が出土する。加えてコラート高原でモン(MON)族は、仏像やヒンズー像を製作するが、インドの同時代の製作様式を継承しながら、9世紀頃より左右の眉毛がつながり目、鼻、口等がモン人の特徴を表すようになる。
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(ドヴァラバティー様式(7-10世紀)の如来立像 ブリラム県出土 青銅)
同時期、パレンバンを都としたシュリービジャヤ王国の一部がマレー半島に存在した。そこからはインド・パーラ朝からの大乗仏教の影響を見ることができると云う。その事例の一つが、タイのビーナスと呼ばれる菩薩像で、シュリービジャヤ様式といわれている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/24/8d/07d28789ef8a8e01bf3b71f9c4338727.png)
(タイのビーナス BKK国博)
このタイのビーナスの工人集団の出自を知らないが、インド系であろうか、それともモン族そのものか、或いはモン族と繋がりのある人々の集団であろうか?モン族の足跡は分からない点があるが、チェンセーンに痕跡をみることができる。チェンセーン様式なる仏像が存在する。チェンセーンでは多くの仏像が鋳造され、工人が作業していた。この工人集団がモン族であったと云われている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/1e/785a48399d537fe30bfb0a7295e69087.png)
(チェンマイ国博:チェーンセーン様式)
これらのコラート、マレー半島、チェンセーンのトライアングルは結びつくのであろうか?その傍証の一つにシュリービジャヤ様式の仏塔がある。以下2つの仏塔の写真を掲げておく。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/3a/c51a03c2931655899b02a3762ed0d408.jpg)
(スラタニー県チャイヤー郡:ワット・プラポーロマタート グーグルアースより)
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(チェンライ県チェンセーン郡:ワット・パサック グーグルアースより)
これら二つの仏塔の時代背景はやや異なり、形も変化しているようにみえるが、シュリービジャヤ様式の仏塔だと云う。チェンセーンの鋳物師集団とシュリービジャヤの鋳物師集団との関連を暗示しているのであろうか、その影にはモン族が見え隠れするのだが・・・。