2016年1月3日 蓮ダム
蓮で『はちす』と読みます。
日本有数の多雨地帯である台高山脈に源を発し伊勢平野南部を貫流する櫛田川は、大雨のたびに洪水被害をもたらしとくに1959年(昭和34年)の伊勢湾台風では流域に壊滅的な被害をもたらし抜本的な洪水対策が課題となりました。
そこで建設省中部地方建設局は櫛田川源流域に洪水調整機能を持つ多目的ダムの建設を計画、1991年(平成3年)に竣工したのが蓮ダムです。
櫛田川の洪水調節に加えて、既得用水への補給、大河川のない志摩半島や離島への上水道供給を目的とするほか、中部電力蓮発電所で最大4800キロワットの発電を行っています。
蓮ダムは櫛田川水系では唯一の多目的ダムで、三重県で唯一の国交省直轄ダムとなっています。
松坂から国道166号線をひたすら南下、香肌峡で蓮ダムの標識に従って県道569号線に入ると蓮ダムに到着します。
ダムの下流に吊り橋が架かりダムと正対することができます。
クレストは4門のラジアルゲート、コンジットは3門の高圧ラジアルゲート、さらに左岸にバルブがあります。
左岸から下流面。
左岸展望台から俯瞰。
天端は車両通行可能。
取水設備操作室やエレベーター棟、ゲート操作室などが並びます。
副放流設備から放流が行われています。
ダム湖上流面。
左奥の尖峰は迷ヶ岳。
湖面には噴水があります。これは表層曝気循環装置でダム湖表面の水質改善効果があります。
(追記)
蓮ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
1331 蓮ダム(0170)
三重県松阪市飯高町森
櫛田川水系蓮川
FNWP
G
78メートル
280メートル
32600千㎥/29400千㎥
国交省中部地方整備局
1991年
◎治水協定が締結されたダム