ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

新池

2018-01-11 14:25:10 | 香川県
2017年12月21日 新池
 
新池は香川県高松市香川町川内原の香東川水系右支流(河川名未確認)にある灌漑目的のアースフィルダムです。
改修記念碑には江戸初期17世紀中盤の寛文年間に高松藩主松平頼重の命により築造されたと記されています。
その後度々の改修が行われたようですが、1971年(昭和46年)に香川県の大規模老朽溜池事業が竣工しており、便覧ではこれを竣工年度としています。
香川町浅野土地改良区が管理を行い150ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
ダム便覧では堤頂長が710メートルになっていますが、改修記念碑では180メートルの本堤に加えて、堤高15メートル未満の340メートルと190メートルの副堤2基となっており、併せて710メートルとなります。
また2018年(平成30年)には貯水池に大規模な水上メガソーラーが完成し最大出力2700キロワットと日本最大級の水上メガソーラーとなっています。
 
本堤のダム下
堤高は15.1メートルですが、見た目はその半分程度。
基礎地盤が深いのでしょう。
 
右岸から堤体に沿うように洪水吐導流部が設置されています。
 
洪水吐導流部と底樋の合流点。
手前が底樋ゲート。
 
右岸側に築造記念碑と改修記念碑があります
こちらは改修記念碑。
 
右岸の横越流式洪水吐
貯水池のサイズに比べたら小さな洪水吐。
 
天端を県道166号線が走り上流面はコンクリートで護岸されています。
この先副堤を合わせて710メートルの長大な堤体が続きます。
 
本堤上流面の斜樋。
 
高松市中心部に近いことから宅地化が進み、貯水容量100万立米を越える大規模ため池ながら灌漑用水の供給は150ヘクタールにとどまります。
 
総貯水容量120万立米と溜池としては大規模
湖面を埋め尽くす1万枚のソーラーパネル・・・。
 
2018年稼働で最大2700キロワットの発電を行います。
 
江戸時代初期に築造された歴史の古い溜池ですが、湖面を埋め尽くすのは太陽光パネル。
基本的に水を抜かず、また日照率が高い香川県ならではなのでしょう。
 
3627 新池(1208)
ため池コード
香川県高松市香川町川内原
香東川水系厚東川右支流
15.1メートル
180メートル
1200千㎥/1200千㎥
香川町浅野土地改良区
17世後半築造
1970年大規模改修竣工


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