ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

福富ダム

2017-05-15 16:25:55 | 広島県
2017年5月7日 福富ダム 
 
福富ダムは広島県東広島市福富町の沼田川本流の河内川との合流点付近にある広島県営の多目的重力式コンクリートダムです。
東広島市と安芸高田市境界の鷹ノ巣山に源を発し東広島市から三原市を南東に貫流し三原市中心部で瀬戸内海にそそぐ沼田川は、流域が保水能力の低い花崗岩質で形成され、豪雨のたびに大きな洪水被害をもたらしてきました。
一方瀬戸内海沿岸は高度成長を受けて工業地帯として大きく発展し水需要は増加の一途を辿っていました。
 
1968年(昭和43年)に沼田川支流の椋梨川に椋梨ダムが建設されますが、治水・利水の抜本的解決には至らず、特に1994年(平成6年)夏の異常渇水時を受けて新たな水源の確保が求められました。
そこで2008年に広島県が沼田川本流に建設したのが福富ダムで、沼田川の洪水調節、安定した河川流量の維持と既得取水権への補給、東広島市福富町・三原市大和町及び瓶湖地域への上水道用水の供給を目的としています。
ダム湖の『しゃくなげ湖』は総貯水容量1090万立米と広島県が所管する多目的ダムの中で最大規模となっています。
 
西条から国道375号線を北上すると福富ダムに到着します。
まずは下流から
ゲートは堤体右岸寄りに設置されクレストには自由越流式洪水吐が9門、その下にオリフィスゲートが2門あります。
 
親柱の福富ダムの銘。
 
天端は車両通行可能
大きなもみじが描かれています。
 
減勢工と利水放流設備。
 
ダム湖のしゃくなげ湖。
アーチ橋の右手には道の駅『湖畔の里 福富』があります。
 
右岸から下流面
堤体下部の堤趾導流壁が精悍さを加えます。
 
減勢工左岸の利水放流設備。
 
右岸に積まれたゲート、予備ゲートでしょうか?
 
右岸上流から。
 
上流の道の駅から遠望。
 
1993 福富ダム(0984)
広島県東広島市福富町久芳
沼田川水系沼田川
FNW
 
58メートル
292メートル
広島県
2008年
◎治水協定が締結されたダム


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